ブックオフオンラインコラム
ブックオフオンライントップへ
ブックオフオンラインコラム > 本を楽しむ > 本の豆知識・雑学 > 本屋の歴史に迫る!日本の本屋のルーツとは?

本屋の歴史に迫る!日本の本屋のルーツとは?


20170804-honya-no-rekishi-i2

近所にようやく本屋ができて、最近ご機嫌なアオノです、こんにちは!

みなさん本屋にはどのくらいの頻度で行かれますか?
帰り道にあるとつい寄ってしまう、なんていう人もいるかもしれません。

アオノはよく本屋にふらりと立ち寄るのですが、そもそも本屋って、いつからあったのでしょうか?

気になったので、さっそく調べてみました。

 

本屋のルーツは京都にあった!

20170804-honya-no-rekishi-1

はじめて「本屋」と名乗ったのは、本屋新七(ほんやしんしち)という人物であったと言われています。

新七は、江戸時代1609年(慶長14年)に京都で『古文真宝』(こぶんしんほう)という本を出版しました。『古文真宝』とは、中国の漢の時代から宋の時代までの漢詩などが書かれた書物です。

1609年は、江戸幕府が開いた直後のこと。

新七の登場により、京都で本屋の文化が花開きました!

この80年後くらいには、日本には400軒ほど本屋ができており、その9割が京都にあったと言われているので、まさにルーツと言えますね!

当時は、教養を身に着ける本しか売られていなかったそうですよ。

教養の本しかないなんて……江戸時代の人は勤勉ですね。
それでは、娯楽の本はいつから登場したのでしょうか?

 

教養から娯楽へ

20170804-honya-no-rekishi-2

江戸時代の中期には、江戸でも本屋が盛んになり、出版の中心は京都から江戸へと移動していきます。

そして、江戸時代の中期から後期に、とうとう娯楽の本が登場しました!

江戸で出版された大衆向けの本のことを「地本」(ぢほん)と呼びます。
地本にはどういうものがあるのでしょうか?

地本の一部をご紹介します!

洒落本

吉原などの遊郭を舞台に、客や遊女の言動、内部などをおもしろおかしく書いた本。大きさがこんにゃくに近いことから「こんにゃく本」と呼ばれたそうです。

滑稽本

町人の生活をおもしろおかしく書いた本。有名なのは、十返舎一九『東海道中膝栗毛』。弥次郎兵衛と喜多八が東海道をめぐるお話です。弥次喜多と聞けば、ピンとくる方もいらっしゃるかもしれません!

人情本

町人の生活のうち、色恋沙汰を書いた本。悲しい恋の話もあり、泣く場面が多かったことから「泣本」とも呼ばれたそうです。人情本は女性のファンが多かったとか。今も昔も、恋愛小説には女性のファンが多いんですね!

黄表紙本

マンガの原型のようなもの。イラストが入っており、風刺がきいた大人向けの読み物だったそうです。

 

江戸時代の本屋とは?

20170804-honya-no-rekishi-3

そもそも江戸時代にあった「本屋」は、今のわたしたちが知っている「本屋」とは少し異なっていました。

本屋といえば、本を売っているお店ですが、江戸時代ではなんと「印刷」と「販売」を兼ねていたんです!

しかも、自分のところだけでなく、他の業者の出版物や、古本も扱っていたそうです。
当時は手書きの本のほか、文字や絵を反対向きに掘った木の板で印刷する、木版印刷で出版されていました。

出版と販売が分業されたのは明治に入ってからですが、今でも出版と販売を兼ねている本屋が存在しています。

出版と本屋には、切っても切り離せない深い関係があったのですね……!

 

江戸でも本屋文化が花開く!

20170804-honya-no-rekishi-4

江戸時代の中期から、出版の中心が京都から江戸に移ってきたのですが、江戸にも出版の基礎をつくった人物がいました。
それが、このふたりだと言われています。

 

須原屋茂兵衛(すはらやもへえ)

「江戸書林の魁」と呼ばれていた人物。

書林とは、今でいう本屋のことです。
「江戸書林の魁」とは「江戸の本屋のさきがけの人」ということになるので、まさに江戸の本屋のパイオニアですね。

『江戸切絵図』と飛ばれる江戸の地図や、『武鑑』という、武家の名前や官位、家紋などが書かれた武家年鑑のようなものを出版していたそうです。

 

蔦谷重三郎(つたやじゅうざぶろう)

愛称は「蔦重」。

須原屋茂兵衛が公的な本を売っていたのと反対に、蔦谷重三郎は、浮世絵や洒落本、黄表紙本といった娯楽の本を出版していたそうです。

他にも、かの有名な喜多川歌麿や東洲斎写楽の浮世絵なども出版しており、彼らを世に送り出したのも彼なんだとか。

流行を追うのが上手だったと言われています。

 

公的な本を出版していた、江戸の本屋のパイオニア 須原屋茂兵衛と、流行に敏感で多数のアーティストたちを世に送り出した蔦谷重三郎。

正反対の特色をもつふたりですが、このふたりがいなければ、江戸ではこんなに出版が盛んになることもなかったのだと思うと、感謝しかありません!

 

楽しみにしたい今後の本屋

20170804-honya-no-rekishi-5

本屋のルーツは江戸時代の京都、そして江戸にあったんですね。

教養の本だけだったところから、娯楽の本が登場し、幅広いジャンルの本が置かれるようになった江戸時代の本屋。現代の本屋ではカレンダーや文房具、CDなども売られ、遊べる本屋や泊まれる本屋も登場しています。

今後本屋がどのような進化を遂げるのか、楽しみです!

 

参考文献
本屋って何?
稲葉茂勝(著)、秋田喜代美(監修)
ミネルヴァ書房

 

日本で最初に発行された雑誌についてはこちらの記事をどうぞ!

ライター

アオノ
アオノ
本と芝居とミュージカルが好き。小説と児童書が特に好きです。週末の楽しみは、劇場へ行くこと。舞台を観るため各地へ飛び回るアラサ―女子です。