【小説の書き方】基本的な文章作法とアイデアの作り方
小説は文章が書ければ誰にでも書くことができると言っても過言ではありません。ただ、小説を書くためには、知っておくべきことがいくつかあります。ここでは、知っておくべき基本をいくつか紹介していきます。
小説を書きたいと思っている方は是非参考にしてみてください。
基本的な文章作法について
小説には小説の文章作法があります。必ずしも守らなければならないということではありませんが、小説を書くうえで知っておいて損はないと思います。
■字下げ
小説では、改行したときなどの文頭は、一文字開けるのが基本です。ただ台詞など鉤括弧「」等がつく場合は、その限りではありません。
(例)
その日、佐藤は学校へやってこなかった。
「佐藤は一体どうしたんだ」
クラスメイトの山形が心配そうな目をしてそう言った。
■「―」や「…」などの使い方
ダッシュ「―」や三点リーダー「…」は基本的に二つで一つです。使うときは「――」か「……」としましょう。
余談ですが、これはまだ手書き原稿が主流だった時代、カタカナの「ミ」と「…」など、記号と文字を区別するためにできたルールだという説があります。
(例)
誰があんなことをしたのか……。
その時、ぼくの中に閃くものがあった――。
■「?」や「!」の使い方
「?」や「!」の後は、一文字開けるのが基本です。
(例)
何故、佐藤はあそこまで憤慨したのだろうか? 考えを巡らせてみたが、ぼくの中に答えは出なかった。
ふと遠くで声がした。山形の声だ。
「やばい! 佐藤が椅子を持って暴れ出した! 誰か、先生を呼んで来い」
以上が基本的な小説における文章作法です。特にこだわりがないようでしたら、文章作法は守るのが無難です。
文章作法についてわからないことがあれば、お手元にある小説をなんでもいいので開いてみるといいかもしれません。多くの小説は、文章作法通りに書かれているため、参考になります。
ただ、中には文章作法を全く無視した作品もあるため、注意しましょう。
アイディアの創造法
小説を書こうと思う方は、なんらかのアイディアを持っている方だと思います。例えば「こういう話が書きたい」、「このキャラが書きたい」、「伝えたいことがある」、「このトリックを使いたい」など、全く何もないということはないと思います。
ただ、このわずかなアイディアから一作を書きあげるというのは、なかなか難しいものです。
そこで、簡単に話を膨らませる方法を一つ紹介します。その方法とは、「自分の最も描きたい部分」を映えさせるための展開を考えていくといったものです。これだけではわかりづらいと思うため、思考法について幾つかの例を用意しました。
(例)
◆「男の友情が芽生える話が書きたい」→どのようにすれば、友情が芽生えるのか。友情が芽生えた時に読者へカタルシスを与えるためには、芽生える過程でどういったエピソードを用意すればいいのか。
◆「孤独で格好良いキャラが書きたい」→そのキャラを取り巻く環境をどうすれば、そのキャラは格好良くなるのか。格好良いキャラとは一体どういったもので、どういった話を書けば、その魅力が読者に伝わるのか。
◆「人を愛することの素晴らしさを伝えたい」→どのようなエピソードであれば、説得力のある愛が描けるのか。愛の素晴らしさを伝えるために必要なキャラはいったいどんなキャラなのか。
◆「密室から五人が同時に消えるトリックを思いついた。これを使って推理小説が書きたい」→どのように情報を提示し、どんなエピソードを用意すると、最も読者に驚愕を与えることができるのか。
自分が小説を通して「最も描きたい部分」を盛り上げるための効果的なエピソードやキャラや展開を考えるようにすると、話は勝手に膨らんでいきます。ですから、話を膨らませるためにはまず、「最も描きたい部分」を明確にすることが大事です。
プロットについての話
小説を書くのであれば、必ず知っておくべきものがあります。それはプロットです。プロットとは物語の設計図のことです。「結末までを細かく書いたあらすじ」というとわかりやすいかもしれません。
プロットでは「何章構成であるのか」、「どんなキャラを出すのか」、「どんな結末にするのか」など、そういったことを考えます。
見切り発車で小説を書きはじめると、途中で「何を書けばいいかわからない状態」に陥ってしまったり、話に矛盾が生まれてしまったりすることがあります。プロットとはそういう事態を避けるためのものと考えてください。
しかし、書きはじめる前に必ずしもプロットを作らなければいけないかというと、そういうわけでもありません。プロットの作成の有無は、書く話にもよりますし、書く人にもよると思います。プロットを作らないと書けない人もいれば、プロットがあるばかりに、型にはまってしまい、キャラを動かせなくなる人もいます。
そのため、自分がどの程度プロットが必要なのか、そこを見極める必要があります。ただ、それをするには、書くほかないため、とりあえずなんでもいいので、小説を書いてみるといいかもしれません。そうした中で、自分にあったプロット作りが見えてくると、どんどん面白い話が書けるようになっていきます。
小説の書き方がわかったら、さっそく書いてみよう
以上が小説の書き方の基本です。
書いてみて初めてわかるということも多いため、小説を書こうと思っている方は、とりあえず手を動かしてみるといいかもしれません。
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