気になる料理を再現! 小説・児童書に登場した料理のレシピ本
更新日:2019/4/19
小説を読んでいるとき、料理が出てくるシーンに出くわして「実際に食べてみたい!」と思ったことはありませんか?
とはいえ、料理名を見ただけでは詳しい内容がイメージできない、実際に食べてみたいけれど作り方がわからない……そんなこともありますよね。
そんなとき活用したいのが、小説に出てくる料理のレシピを集めた本です!
ここでは、小説や児童書に登場する料理を再現できる、おすすめのレシピ本をご紹介します。
シャーロキアンのためのレシピ本!
『シャーロック・ホームズとお食事を』
『シャーロック・ホームズとお食事を -ベイカー街クックブック』
ジュリア・カールスンローゼンブラット、フレドリック・H・ソネンシュミット(著)
粕谷宏紀(訳)、野呂有子(訳)
東京堂出版
シャーロック・ホームズが好きな人におすすめしたいレシピ本が『シャーロック・ホームズとお食事を-ベイカー街クックブック』。
小説の舞台である、ヴィクトリア朝(1837~1901年頃)のイギリス料理のレシピが掲載されています。なんとその数200種類! ボリュームたっぷりです。
ホームズが暮らす下宿の女主人・ハドソン夫人が作る朝食はもちろん、ホームズが捜査中に持参したサンドウィッチのレシピまで掲載されています。
単に小説に出てきた料理のレシピが掲載されているだけでなく、ヴィクトリア朝の食文化やホームズ作品に関するコラムなども満載。読み物としての完成度が高い作品です。
人気作家34人の小説に登場する料理のレシピ集!
『食べ物語る BUNDANレシピ』
『食べ物語る BUNDANレシピ』
BUNDAN COFFEE & BEER(著)、主婦の友社
本書は明治~平成に出版された人気小説に出てくる料理を、実際に作って楽しむというコンセプトで作られた本です。
人気作家34人の作品解説とともに、登場する料理のレシピが掲載されています。
たとえば、芥川龍之介の小説『芋粥』に登場する芋粥や、夏目漱石の小説『吾輩は猫である』に登場するいちごジャムなど、思わず食べてみたくなる料理のレシピを厳選しているところがポイント!
お気に入りの小説に出てくる料理を作ってみたいという人だけではなく、面白い作品を知りたいという人にもおすすめですよ。
村上春樹の作品に登場する料理!
『村上レシピ』
『村上レシピ』
台所でよむ村上春樹の会(編)、飛鳥新社
『村上レシピ』は、作家・村上春樹さんの作品の中に登場する料理のレシピを紹介している本です。
村上作品を読んで、登場人物が食べている料理を「おいしそう……」と感じたことがある人ならきっと満足できるはず。
たとえば『羊をめぐる冒険』の中に登場するたらこのスパゲッティーや、『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』の中に登場するストラスブルグソーセージの料理など。村上作品のファンなら一度は食べてみたいであろうレシピが多数掲載されています。
レシピだけでなく写真も掲載されているため、料理の内容をよりイメージしやすいところも魅力です。
⇒「村上レシピシリーズ」一覧はこちら
⇒村上春樹作品の一覧はこちら
憧れの外国の香りを♪
『L.M.モンゴメリの「赤毛のアン」クックブック』
『L.M.モンゴメリの「赤毛のアン」クックブック』
ケイト・マクドナルド、L.M.モンゴメリ(著)、岡本千晶(訳)
原書房
『赤毛のアン』には、さまざまな料理が登場します。
ミススティシーのベイクドマカロニや、マリラのプラムプディングなど、日本ではなかなかお目にかかれない料理の描写に、「食べてみたい!」と思った方は少なくないはず。
本作は、『赤毛のアン』の著者L.M.モンゴメリのお孫さんにあたる、ケイト・マクドナルドによるレシピ本。『赤毛のアン』『アンの青春』『アンの幸福』からさまざまな料理が写真付きで紹介されています。
実際に作らなくても、写真集のような感覚で、『赤毛のアン』の世界を楽しんでみてもいいかもしれません。
お茶会を開きたくなるレシピ本!
『台所のメアリー・ポピンズ』
『台所のメアリー・ポピンズ -おはなしとお料理ノート』
P・L・トラヴァース(著)、小宮由、アンダーソン夏代(訳)
メアリー・シェパード(絵)
中央出版
児童文学『メアリー・ポピンズ』の舞台は1910年代のロンドン。本書には、小説の中に登場するイギリスの伝統的なお菓子や料理のレシピが掲載されています。
『メアリー・ポピンズ』の世界がわかる1週間分のストーリーも書かれているため、原作を読んだことがない人にもおすすめですよ。
逆に原作を読んだことがある人なら、懐かしい気持ちで読み返すことができるのではないでしょうか。
いつも逆さまの状態で暮らしている風変わりな夫婦が愛してやまない「あべこべケーキ(さかさまケーキ)」のお話に登場するお菓子のレシピは必見です!
アメリカ開拓時代の料理がわかる本!
『大草原の『小さな家の料理の本』』
『大草原の『小さな家の料理の本』 -ローラ・インガルス一家の物語から』
バーバラ・M・ウォーカー(著)、ガース・ウィリアムズ(絵)
本間千枝子、こだまともこ(訳)
文化出版局
本書の原作となる「インガルス一家の物語シリーズ」は、アメリカの開拓時代に生きた家族の暮らしを描いた小説です。
本書には小説の引用とともに、作品に登場する料理のレシピが紹介されています。
自然の中でたくましく暮らす家族の姿が食事内容にも反映されており、素材をいかに無駄にせず使うかという点にこだわったレシピがほとんどです。
レシピ以外にも、当時の生活用品・食料事情・食品の保存方法などが解説されており、作品の世界をリアルに感じることができる内容となっています。
子供の頃にきっと読んだ、あのシリーズのレシピ本
「わかったさんとおかしをつくろう!シリーズ」
「わかったさんとおかしをつくろう!シリーズ」
寺村輝夫、永井郁子(著)
あかね書房
「おはなしりょうりきょうしつシリーズ(こまったさん)」と並び、寺村さんの大人気児童書シリーズ「わかったさんとおかしシリーズ」。
このレシピ本は、「わかったさんとおかしシリーズ」30周年を記念した刊行されたました。作中に登場したお菓子をはじめ、ここでしか登場しないお菓子の作り方も、可愛らしいイラストで紹介されています。
シリーズ作品は「こんがりおやつ」「ひんやりスイーツ」「ふんわりケーキ」の3冊。
ドーナツやゼリーなど、シンプルで美味しいお菓子のレシピが満載です。お子さんがいる方であれば、この本を見ながら一緒に作ってみてはいかがでしょうか。
あの不思議な料理も作れる!
『アリスの国の不思議なお料理』
『アリスの国の不思議なお料理』
ジョンフィッシャー(著)、開高道子(訳)
ベストセラーズ
ハンプティ・ダンプティの「おしゃれ ゆで卵」や、気遣い帽子屋の「ドーナツ」など、『不思議の国のアリス』に登場したユニークでちょっと変わった料理の作り方を教えてくれるレシピ本。
料理の写真は掲載されていませんが、アリスファンにはたまらない1冊です。
アリスは料理を食べるとなにかと災難に見舞われていますが、それは物語の中のお話。実際に紹介されている料理はどれも美味しいものばかりです。
ただし、なかには手に入りにくい材料もあるのでご注意を。
読んでいるだけで楽しいレシピ本。ぜひアリスの世界を料理でも堪能してみてくださいね。
小学生のお菓子屋さん
『ルルとララのかわいいデザートレシピ』
『ルルとララのかわいいデザートレシピ』
あんびるやすこ(監修)、ぴあ
小学生の女の子2人が店長をしているお菓子屋さんが舞台の「ルルとララシリーズ」。その物語のなかで登場したお菓子の作り方を、可愛い写真とともに紹介しています。
お子さんが喜ぶレシピはもちろん、大人向けにアレンジされたレシピも満載! 親子で楽しめるレシピ集です。
「ルルとララのレシピカードブック」とあわせて揃えるのがおすすめですよ。
あの絵本のお料理も♪
『絵本からうまれたおいしいレシピ』
『絵本からうまれたおいしいレシピ』
宝島社
『ぐりとぐら』『ちびくろさんぼ』など、有名な絵本にでてくる美味しいお菓子や料理のレシピが詰まったシリーズ。可愛らしいレシピが並んでいます。
料理を作らなくとも、手元に持っておきたいですね。なんだかワクワクしてきます。
シリーズ全冊を集めてレシピを眺めながら懐かしさにひたる。そんな写真集のような読み方も良いですし、お子さんと絵本を読んだうえで一緒に再現してみるのもおすすめです。
実際に小説に登場する料理を再現してみよう!
小説の細かい内容を忘れてしまっても、物語に登場した料理はいつまでも記憶に残っているという人は多いのではないでしょうか。
もし、心の中に忘れられない料理があるなら、ぜひレシピを探して実際に作って食べてみましょう。
より味わい深く感じられること間違いなしです!
【おすすめ記事】簡単で美味しい!料理をするならイラストレシピ本がおすすめ!
料理をしながら本が読める!レシピ本にもおすすめ♪