「アドラー心理学」が分かる!初心者におすすめの本4選
「アドラー心理学」というものを知っていますか?
嫌な人間関係から解放される方法や、過去のトラウマとの付き合い方を教えてくれる考え方として、さまざまな本が出ています。
よく聞くけれど、どんな内容かは知らない……。自己啓発として気になるけど、難しそう……。
そんな方のために、アドラー心理学とは何かを解説しながら、初心者にもわかりやすく読みやすいおすすめの本を4つご紹介します。
生き方や仕事に悩んでいる人だけでなく、子育て中の人や、健康上の悩みを抱えている人など、読めばきっと心が軽くなる、そんな本ばかりですよ。
アドラー心理学とは?
心理学の三大巨匠といえばフロイト、ユング、アドラー。
それぞれ同じ時代に心理学を研究し、師弟関係もあった3人ですが、考え方はまるで異なります。
例えば、過去に何か嫌な出来事があった「トラウマ」があるから前に進めないと考えるのがフロイトですが、アドラーの場合は全く逆の考え方です。
アドラーは、「前に進めない原因=トラウマ」を否定し、前に進みたくないから、過去のトラウマを持ち出すと考えます。
前に進めない原因をトラウマのせいにせず、変わることの「勇気」が必要と考えるのが、アドラー心理学です。
しかし、一度でも嫌な経験をすると、その出来事を忘れて前に進むのは難しいと感じる人も多いはず。
考え方を知るだけでも心が軽くなるので、悩みを持っている人はまず1冊読んでみてはいかがでしょうか。
アドラー心理学は心の悩みをシンプルで楽なものにしてくれる
例えば、理不尽な怒り方をする上司がいて悩んでいる場合。
「怒る」という感情は上司自身の問題であり、その感情に対応することは自分の仕事ではないと、アドラー心理学では考えます。
自分自身は仕事をきちんとこなすことが真の目的です。他人の課題と自分の課題を分けて考えるだけで、少し心が軽くなりませんか?
また、どうせ自分はダメな人間だからと劣等感を抱いている場合、諦めたり他人をうらやましく思ったりしても現実は変わりません。
アドラー心理学では、なぜ自分はダメな人間なのかを追究するのではなく、どうしたら理想の自分になれるかを考え、行動することで劣等感を克服できると解説しています。
怒られるから機嫌とる、自分と他人を比較してしまうなどの考え方は、アドラー心理学的には必要のないことです。
遠回りせずに、目的達成のためにしなければいけないことだけをシンプルに考える「勇気」さえあれば、あなたの悩みもきっと楽になることでしょう。
アドラー心理学の定番!
『嫌われる勇気』
『嫌われる勇気』
岸見一郎(著)、古賀史健(著)、ダイヤモンド社
日本のアドラー心理学の第一人者とも言える、哲学・心理学者の岸見一郎氏とライターの古賀史健氏による共同著書。
「人間の悩みはすべて、対人関係の悩みである」としたうえで、どうしたら人間関係が良くなるのか、どうしたら幸せに生きていけるのか、哲学者と青年の対話形式でその教えを説いていきます。
同タイトルでテレビドラマ化したこともあり、耳にしたことがある人もいるかもしれません。
自分が自分らしくいられる「勇気」を持つことが必要だと教えてくれます。
漫画でわかりやすい!
『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』
『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』
岩井俊憲(著)、星井博文(シナリオ製作)、深森あき(作画)
日本能率協会マネジメントセンター
心理カウンセリングのほか、勇気づけ研修などを行っている岩井俊憲氏による著書。
漫画の部分は、『伝え方が9割』『多動力』などのベストセラー本もわかりやすく漫画化する星井博文氏によるものです。
難しいアドラー心理学の考え方を、漫画を用いて具体的な生活に落とし込んで描かれています。
生きる上での悩みに対して、アドラー心理学的にはどう考えるのかという解説が交互にあるため、理解しやすく、初心者にもおすすめの1冊です。
子育て中の方へ
『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』
『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』
岸見一郎(著)、幻冬舎
『嫌われる勇気』の著者・岸見一郎氏による子育ての悩みに答える本です。
子どもとの関係にもアドラー心理学は役に立ちます。アドラー心理学の考え方のひとつである、「人間関係は上下ではなく横の関係である」という教えをもとに、子どもを上から目線で見るのではなく、子ども自身の自立心や意志を尊重する大切さを教えてくれる本です。
例えば、勉強しなさい! と怒るより、学ぶことは面白くて素晴らしいことなんだ! と教えることのほうが、親と子どちらにもメリットがあると言えます。
いつも怒ってばかりいて辛いという人にもおすすめしたい本です。
番外編!
『人生を変える幸せの腰痛学校』
『人生を変える幸せの腰痛学校』
伊藤かよこ(著)、プレジデント社
アドラー心理学そのものの解説本ではなく、アドラー心理学を利用することで起こるカラダの変化について書かれた本です。
読むだけで腰痛が治ると銘打って、小説仕立てで構成されています。
腰痛の原因は何か? と考えること自体が痛みを引き起こしていることもあるのだとか。アドラー心理学的には、痛みの原因を追究することは必要のないことです。
腰痛に対する思い込みを捨て、痛みに対しての正しい知識を持ち、考え方や行動を変えると痛みを忘れてしまうということを解説しています。
アドラー心理学を読んで悩み解決のヒントを得てみては?
読むだけでもスッと心が軽くなるアドラー心理学の本についてご紹介しました。
アドラー心理学は人間関係のほか、自身の悩みの解決にも役に立ちます。興味を持ったら、まずは一冊読んでみてくださいね。
今回紹介した書籍
『嫌われる勇気』
岸見一郎(著)、古賀史健(著)、ダイヤモンド社
『マンガでやさしくわかるアドラー心理学』
岩井俊憲(著)、星井博文(シナリオ製作)、深森あき(作画)
日本能率協会マネジメントセンター
『子どもをのばすアドラーの言葉 子育ての勇気』
岸見一郎(著)、幻冬舎
『人生を変える幸せの腰痛学校』
伊藤かよこ(著)、プレジデント社