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あなたの「一生の恩書」になる!サミュエル・スマイルズ『自助論』


自助論
サミュエル・スマイルズ(著)、竹内均(訳)
三笠書房

 

「もっと大きな自分」、そして「もっと大きな世界」へ!

この本は、必ずあなたの「一生の恩書」になる!

この本は、いい人生、つまり物心ともに豊かな人生、「達成感」にあふれた人生を生きた人々のエピソードと自己実現法を書いた実例集、セオリー集である。

自分の夢がどんなものであれ、その実現法が必ずこの本のなかに書かれている。(表2)

 

1858年に出版され、読み継がれて160年。世界中で成功者を生み続けてきた不朽のバイブル『自助論』。

日本では明治時代に『西国立志編』と題して出版され、福沢諭吉『学問のすゝめ』と並んで、多くの若者たちに読まれました。当時の日本で、総計100万部ほど売れた作品とも言われています。

明治時代に出版された本=難しそうなイメージを持ってしまいがちですが、新訳『自助論』は大変読みやすく改訂されています。今回のコラムでは、世界中で読まれてきた『自助論』の魅力に迫りたいと思います。

 

「自助の精神」とは

自助の精神とは

まず、この本の原題である「自助」とは、どういう意味なのでしょうか。第1章「自助の精神」を引用してみましょう。

 

「天は自ら助くる者を助く」

この格言は、幾多の試練を経て現代にまで語り継がれてきた。自助の精神は、人間が真の成長を遂げるための礎である。(中略)

外部からの援助は人間を弱くする。自分で自分を助けようとする精神こそ、その人間をいつまでも励まし元気づける。人のために良かれと思って援助の手を差し伸べても、相手はかえって自立の気持ちを失い、その必要性をも忘れるだろう。保護や抑制も度が過ぎると、役に立たない無力な人間を生み出すのがオチである。(p6-7)

 

「自助」をさらに簡潔な言葉で言い換えたならば、「自らが自らに対して最良の援助者になること」になります。

つまるところ「勤勉に働いて、自分で自分の運命を切り拓くこと」「他人や国(制度)に頼らないこと」になります。自分の幸福や成功については、自分自身が責任を持たねばならないのです。

 

人間は、読書ではなく労働によって自己を完成させる。つまり、人間を向上させるのは文学ではなく生活であり、学問ではなく行動であり、そして伝記ではなくその人の人間性なのである。

そうはいっても、すぐれた人物の伝記には確かに学ぶところが多く、生きていく指針として、また心を奮い立たせる糧として役立つ。(p13)

 

本書は、「自助」の観点で書かれた自己啓発書でありながら、過去の偉人たちのエピソード集でもあります。

引用される偉人たちの数はなんと300人!

シェイクスピアやコペルニクスといった有名な偉人から、あまり知られていない偉人まで、作者がどのようにしてこれだけの量のエピソードを集めたのか・・・・・・その大変さは計り知れません。

時代や国は違えども、有益なお手本であることは間違いありません。きっと、みなさまの心に火をともす一冊になるはずですよ。

 

忍耐-努力が苦でなくなる法

努力と成功

私が本書で一番“刺さった”のは、「第2章:忍耐」の部分でした。改めて、名声を勝ち得た偉人たちがいかに忍耐強く努力しているのかを知り、その姿に圧巻されたからです。

 

生まれついて輝かしい素質を備えた、いわゆる「天才」はほとんどいないということを、私たちはつい忘れてしまいがちです。自分と、名声を勝ち得た偉人たちとは、素質や環境がどうせ違うから……と、思ってしまう気持ちもよく分かります。

ですが、本書を読んで強く反省しました。自分はまだまだ努力できるのではないか?と。

 

すべての人間はその天分において平等である。だから、ある人間にできることは、同じような環境に置かれ同じ目的を追求したとすれば、他の人間にも実現できることなのだ。(p27)

 

何かの分野で名を馳せた人たちは、皆、最大限の努力を払って、勤勉の習慣を身につけていました。

個人的に面白いと思った2つのエピソードを紹介したいと思います。

 

ロバート・ピール(政治家):非凡な才能を持ち合わせていなかったものの、小さい頃からのしつけと反復練習のおかげで栄光の地位を勝ち得た例です。
ピールの父親は、ピールを机の前に立たせて即興のスピーチをさせ、ピール自身も安息日の説法を暗記するのを日課としていました。そして、比類なき弁舌の力を身につけることが出来たのだとか。

 

ビュフォン(博物学者):無精な性格で「凡人」と呼ばれていた男が、強制的に早起きの習慣を身につけた例です。
大切な時間をムダにしていると自覚しながらも、早起きができずにいたビュフォン。朝6時に起こしてくれたら銀貨を渡すと、召使のジョセフと約束を交わします。銀貨を手に入れるため、ジョセフは水を背中から流し込んだり、あの手この手で起こしたのだそう。そしてビュフォンは、40年間にわたって朝9時~昼2時、夕方5時~9時まで勉強する習慣を身につけることが出来、自然科学の分野で偉大な実績を残しました。

 

いかがでしょうか。彼らは決して、生まれついた天才ではありませんでした。ですが、辛抱強く努力を重ねたり、勤勉な習慣を繰り返すことで、凡人と呼ばれた彼らは偉人として名を馳せたのです。

 

読み継がれて160年。不朽のバイブル『自助論』

バイブル

新訳『自助論』は、現代人にとって分かりやすい文体で書かれており、ボリュームも270ページと読みやすい量です。ぜひ本書がみなさまの「一生の恩書」となれば幸いです。

 

今回ご紹介した書籍

自助論

サミュエル・スマイルズ(著)、竹内均(訳)
三笠書房

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ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。