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タイムマネジメントの古典!アーノルド・ベネット『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』


『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』
アーノルド・ベネット(著)、渡部昇一(訳)
三笠書房

世界中の一流人が刺激を受けた、幸福に生きる「時間術」!

・「情熱と活気に満ちた1週間」をつくる秘訣

・「知的エネルギー」はどうやって生まれてくるのか

・読書好きなあなたへー人生に大きな「利息」を生むアドバイス

・「1週間」を6日として計画する

・自分の精神・肉体を養うための「内なる1日」(帯)

 

今回のコラムで取り上げるのは、『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』。

この本が出版されたのは、約100年前。イギリスの人気作家だったアーノルド・ベネットが書いた自己啓発本として、注目を浴びベストセラーとなりました。

100年経った今でも、「タイムマネジメントの古典」として、世界中で読まれる不朽の名作です。もし、タイムマネジメントに課題を感じている人がいらっしゃったら、この本は必ずお読みになられることをおすすめします。

一晩もかからずに読み切ることができるボリュームながら、その内容は示唆に富んでいますので、ぜひ多くの方に読んでいただきたい、そんな一冊です。

 

1日が24時間であることを、あなたは本当に理解しているか

「もっと時間があればやりたい」と思いながらも、やらずにそのままにしていることがたくさんある。

あれをやれたら、これをやれたらと思いつつ、結局半分もできていない状況。

時間はたっぷりあったはずなのに、自分はこれまで何をしていたのだろう?と振り返るも、思い出せない。

年月は次から次へと流れ去っていくのに、いまだに自分の生活に満足できず、悩んでいる。

 

このように、時間に対して焦りの感情を持っている方は多いのではないでしょうか。

本書は、約100年前に出版された作品ですが、当時の人たちもそのような焦りの気持ちを持っていたようです。

 

人々がとりつかれている時間に対する思いを分析してみると、それは主に焦り、期待、願望、欲求のようなものであることがわかる。(中略)

多くの人の、漠然とした欲求、焦りの感情をさらに分析してみよう。すると道義上忠実に働かざるを得ない職業としての仕事のほかに、さらに何か別のこともやらなければならないという固定概念があって、そこから不満や焦りが生じていることが、おわかりになるのではなかろうか。(p37-40)

 

「職業としての仕事以外に何かをやりたい」という欲求は、古くから研究されており、いろいろな名前で呼ばれています。この欲求は、精神的に成熟した人たちに共通するものなのだとか。

 

本書の面白いところは、その欲求を認めた上で、24時間という与えられた時間の中で、充実した1日を過ごせるのか?を徹底的に見つめ直し、考察しているところです。

「どうすれば申し分のない理想的な1日を過ごすことができるか」というのは人それぞれ違うでしょうが、本書に書かれた「教訓」を読めば、きっと時間に対する意識が変わることでしょう。

 

「この本でベネットがすすめる方法をいくつか実践するだけで、あなたの人生が確実に変わる」と、作家の佐藤優さんも太鼓判を押していますよ。

 

「週3回の夜90分」が人生の明暗を分ける

本書には、

・勤務時間が朝10時から夕方6時までの会社に勤務

・朝晩50分かけて通勤

・終業時間がくるのを、今か今かと首を長くして楽しみに待っている

というロンドン市民が例に出てきます。

 

そう、いわゆる一般的なビジネスパーソンですが、作者は鋭い目線でこのように分析します。

 

朝10時から夕方6時までの勤務時間があくまで本当の意味での「1日」とみなし、勤務時間の前の10時間とあとの6時間は、単なるプロローグとエピローグに過ぎないと思っている。

1日の3分の2の時間を、単に3分の1を占める勤務時間に付随している時間に過ぎないとしてしまうなら、完全に充実した1日を過ごすことなど、どうやって望めようか。(p58)

 

私はこの部分を読んでハッとしました。たしかに、と。

そして、自分の時間が、仕事を中心に回っていることに気づいたのです。仕事は、たった1日の3分の1に過ぎないにもかかわらず、仕事以外の時間は「残余」の時間としていたのです。

 

このような姿勢では、仕事時間以外の16時間に対する関心を失ってしまっても仕方がありません。

すべてのものから解放された16時間。この16時間を大切な時間と思えない……これは人生において損失とも言えるのではないでしょうか。

 

また、作者は、さらにこのような提案をしています。

 

私が言いたいのは、「夕方6時に、あなたはまだ疲れているわけではないのだ」という事実を直視し、受け入れるということだ。(中略)

私が申し上げたいのは、まず手始めに、ひと晩おきに1時間半、何か精神の向上になるような意義のあることを、継続してやってみてはどうだろうかということである。(p72-73)

 

つまり、「週3日の夜の90分間」を、1週間の全時間の中で、もっとも重要な時間にするということです。

騙されたと思って、ぜひ「週3日の夜の90分間」を有効活用してみてはいかがでしょう。

きっと、時間に対する焦りの感情が徐々に消えていくはずですよ。

 

100年にわたって読み継がれている名著

100年にわたって読み継がれている名著、『自分の時間 1日24時間でどう生きるか』。

興味のある方はぜひ手にとってみてくださいね。

 

今回ご紹介した書籍

自分の時間 1日24時間でどう生きるか
アーノルド・ベネット(著)、渡部昇一(訳)
三笠書房

 

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。