「質問」で人生が変わる!『ピンチをチャンスに変える51の質問』
『ピンチをチャンスに変える51の質問』
本田健(著)、大和書房
何をやってもダメな人と、幸せに成功している人の差は“質問”にあった!
あなたの潜在能力を目覚めさせる51の質問がここにある!(文庫版表紙裏)
130冊以上の書籍を執筆され、著作の売り上げは累計700万部を誇る、ベストセラー作家の本田健さん。「自己啓発」に興味をお持ちの方なら、一度は著作を読んだことがあるのではないでしょうか。
今回ご紹介するのは、本田さんの『ピンチをチャンスに変える51の質問』という作品です。
タイトル通り、本書では本田さんが「51の質問」を読者に投げかけ、読者は質問に対し「答え」を考えるのですが、これがなかなか難しい。
普段、どれだけ自分が自分自身に向き合えていないかを痛感させられる一冊となっています。
ピンチを乗り切りたい時、心を軽くしたい時、人生に変化を起こしたい時、ライフワークを見つけたい時、最高の自分を生きたいと思った時……ぜひ本書に書かれた質問を自問自答してみてください。
きっと、これまで気づくことのできなかった自分の本当の気持ちを知ることが出来るはずですよ。
最高の人生をスタートするために今からできることは?
「最高の人生をスタートするために今からできることは?」
これが、人生で一番苦しかったときに、自分自身に投げかけた質問です。この質問を自分にしたとき、ハッと目が覚め、人生が劇的に変わっていきました。(文庫版 p2)
本書が掲げるテーマは「人生は質問力で決まる」ということです。ここで言う「質問力」とは、自分自身への独り言と、まわりの人にかける言葉、両方を指しています。
では、「質問力」というのは、いったいどのようなものなのでしょうか?
一例を挙げてみましょう。
たとえば、何かがうまくいかないとき、私たちはつい、「なぜうまくいかないんだろう?」と独り言のように、つぶやいてしまいます。
すると、私たちの心は、無意識のうちに「うまくいかない理由」を探します。(中略)
「段取りが悪い」「能力がない」「学歴がない」「頭が悪い」「行動力がない」「顔が悪い」など、ふだん、なんとなく自分に対して感じているマイナス点が、あふれるように出てきて、止まらなくなります。(文庫版 p4-5)
私たちは、物事に躓いたとき、「なぜうまくいかないんだろう?」と、うまくいかない理由を探しがちです。
が、これは失敗を誘発する質問に他なりません。自分の嫌なところばかり目について、どんどんマイナスな気持ちになっていくからです。
そして、何をやってもダメな状態に陥ります。
一方「質問力」が高い人は、前向きな質問を自分に投げかけています。
もし、うまくいかない理由を探してしまいそうになったら「最高の人生をスタートするために今からできることは?」と自問自答してみてはいかがでしょう。
前向きな質問は、人間を前向きにします。具体的な行動を考えることで、やる気やワクワクした気持ち、アイデアが湧いてくるはずですよ。
絶対に失敗しない保証があれば、何をやりたいか?
51の質問のなかで、私が一番“刺さった”のは、以下の質問でした。
「絶対に失敗しない保証があれば、何をやりたいか?」
もし、みなさまがこの質問を投げかけられたなら、どう答えますか?
一度考えていただきたいと思います。
私たちは、いつも失敗を怖れています。小さい頃から、学校の勉強で四つの答えの中から正解を選べと言われすぎたせいでしょうか?(中略)
そのせいで、何か選択をしなければならないとき、ワクワクする人はいません。逆に、「ああ、間違う確率は七五%!」と感じて、できれば今決めたくないと躊躇してしまうのです。
でも、よく考えれば、人生に正解というものはなく、ただ違う種類の生き方がたくさんあるだけです。(文庫版 p96-97)
私はこの質問を問われたとき、ハッとしました。
やりたいと思っていることはありました。でも、どうせ無理だと決めつけ一歩を踏み出せずにいる……そんな自分に気づいたからです。心の奥底に眠っていた自分でした。
そして、こうも思ったのです。「いったい、私は何を怖れているのだろう?」。失敗なのか、批判なのか、変化なのか?なぜ私は躊躇しているのだろう?と。
そして、考え抜くことで、その答えは見えてきました。本書は、自分の本心に向き合う良いきっかけになったとつくづく実感しています。
人生に変化を起こす「質問」たち
より良い人生を送るための「質問本」として有益なこの作品。
ぜひお手元に置いて、困った時に開いてみてくださいね。