「暗い部屋での読書は目が悪くなる」は迷信か!?
更新日:2015/11/5
みなさんは、「暗いところで本を読むと目が悪くなるからやめなさい」と言われたことありませんか?
暗いところでの読書は本当に目が悪くなるのか、なぜそう言われているのか。ちょっと気になったので調べてみました。
「暗さ=視力が低下」ではない
結論から言ってしまうと、「暗い部屋での読書は目が悪くなる」には医学的な根拠はないと言われていて、むしろものを見る“距離”の方が重要なんだそうです。
日本人の多くは近視で、近視になる原因は「遺伝的要因」と「環境的要因」が強いのでは?と言われています。
その中でも大半は「環境的要因」とされていて、テレビやスマホ、そして読書などが引き金になるとのことです。
近くのものを見つめ続けていると、眼のレンズ調整機能を担っている筋肉が固まったようになり、その結果近視になってしまいます。
“暗さ”が悪いというよりも、近くのものを見つめ続けるという“距離”が、視力低下の原因となることが多いようです。
照明がなかった時代よりも現代の人の方が近視が多い。ということも、“暗さ”が近視の原因ではないとされる理由の一つです。
暗い部屋での読書をおすすめしない理由
暗さが視力低下の原因じゃないなら、暗いところで読書してもいいのかと言われると……ハッキリ「YES!」とは言えません。
暗い部屋だと必然的に本を目に近づけてしまいますよね。“距離”の近さは視力低下の原因になります。さらに暗いところで読書するのは、焦点が合いにくく、目が疲れます。目が疲れると一時的に視力が落ちたように感じたり、頭痛や肩こりの原因になるそうです。
もし寝る前に本を読みたい方は、できるだけ目から離して、長い時間読まないようにしましょう。
また、子どもの場合は手元にピントを合わせる時間が長いと近視の原因になる、と言われていますので、注意してくださいね。
「遠くのものを見ると目が良くなる」も迷信?
ちょっと話がそれますが、「遠くのものを見ると目が良くなる」という言い伝えについても調べてみました。
これは、“遠くを見ると目が良くなる”ということよりも、“遠くを見て目の筋肉をリラックスさせる”ということなんだそうです。
最近は「スマホ老眼」といって、スマホの使い過ぎで目がピント調節機能を忘れてしまい視力が落ちる…といった人も増えているなどと、目が疲れている人は多いですよね。
遠くを見ると視力が回復するわけではありませんが、近くのものを長時間見たあとは、遠くを見た方がいいのは確かなようです。
酷使している目を労わろう
「暗い部屋での読書は目が悪くなる」というより「暗い部屋での読書は目が疲れる」と言った方が正しいようですね。
暗い部屋が直接視力の低下につながらないとはいえ、目を酷使することによって疲れ目になります。
長時間同じものを見たり、近くでものを見たりした時は、遠くを見たりツボを押してみるなどと、目を適度に休ませてくださいね。
目の疲れに効くツボ押しの方法は、こちらの記事で詳しく説明しています。