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吉田松陰の名言に学ぶ、人生のヒント


「仕事が憂鬱…」「人間関係がうまくいかない…」生きていればいくつも悩みはでてくるもの。

なかなか解決できないという人もいるでしょう。こんな時に前を向くヒントをもらえるのが「先人の知恵」です。

 

世の中の大変革期だった幕末という時代、アツき志に生きた長州(いまの山口県)の天才がいます。吉田松陰です。

彼が残した数々の名言には、今年の大河ドラマ「花燃ゆ」にも登場し、人生の道標にもなるような深い言葉が数多くあります。
ドラマのセリフも、実際に史実で彼が話した言葉が元になっているものもあるのです。

松陰の生き方、名言からお悩みのヒントを探してみましょう。

 

吉田松陰に名言が多い理由

吉田松陰は幼い頃から叔父・玉木文之進のスパルタ教育により、一切遊ぶこともなく、日夜勉学に励む毎日を送り続けました。11歳の時には藩主毛利敬親に兵学の講義をしていたといいます。

小学5年生くらいで県知事に講義しているようなものですから、この点だけ見ても松陰の異質ぶりが伝わってきます。
そして、長じては長崎、江戸に遊学してさらに知見を広め、考えを深めました。

 

こんなアツい青春期を過ごし、時には海外に密航しようと黒船に乗り込むなどの無茶もし、投獄されたことも。
しかし、それらのすべてが松陰自身の貴重な経験となり、その経験が数々の名言を生んだといえるでしょう。

松陰は筆まめで知人にも、見たこと、聞いたことすべてメモをとることを強く推奨していた人物。ですから、その名言の数々が消えてしまうことなく現代に残っているんですね。

 

松陰の生き方、名言

そんな吉田松陰の残した名言の中に、彼の人生の軸となっていた考え方を示し、大河ドラマ「花燃ゆ」でもよく登場する言葉があります。引用してみましょう。

至誠にして動かざる者未だ之れ有らざるなり。 『講孟箚記』より

 

この言葉はもともとは中国の思想家・孟子の言葉で、「至誠(真心)をもってしても動かないものは、いまだかつてない」というような意味だそうです。

松陰は何事においても、「人の本性は善である」という性善説に基づき、真心をもって自らが行動を起こすことで必ずなし得る、と信じていました。

ですから、生涯に何度牢獄に入れられようと、自分の信じた道を説き、常に率先して行動したのです。

 

松陰は『講孟箚記』のなかで、「いくら学問をしても、行動しなければ真の学問とはいえない」というようなことも言っています。

「人を信頼し、学問をし、行動をする」。1つ1つは難しいことではないはずなのですが、常に意識して実行するとなると、難しい部分もあります。

しかし、こうした信念を持って、他人の評価や周りの声にブレることのない姿勢が、前向きに生きるヒントの1つなのかもしれません。

 

松陰の生き方を参考にしてみては?

吉田松陰は、信念を持って過激なこともいろいろやってきたので、結果的には刑死することになってしまいましたが、その志を継いだ幕末の偉人は数多く、日本の初代内閣総理大臣である伊藤博文もその一人です。

後の世に大きな影響を与えた吉田松陰の生き方と考え方。あなたも参考にしてみてはいかがでしょうか?

 

※この記事は
吉田松陰「人を動かす天才」の言葉』楠戸義昭(著)、三笠書房
を参考にさせていただきました。