【ディズニー】愛される悪役たち“ヴィランズ”の魅力
ディズニーと言えば、ミッキー、ミニー、ドナルドなどのメインキャラクターやプリンセスたちが印象的です。
しかし、忘れちゃいけないのが物語を盛り上げてくれる悪役たち。彼らがいなければ物語が成り立ちません!
じつは彼らのファンは意外と多く、2015年のディズニーハロウィーンでは、ヴィランズを主役にしたイベントが行われています。
妖しい魅力をもったディズニーの悪役“ヴィランズ”。今回はそんなヴィランズの代表的なキャラクターたちをご紹介したいと思います。
『眠れる森の美女』
マレフィセント
『眠れる森の美女』
森はるな(著)、講談社
国王夫妻が授かった待望の姫。その誕生を祝い、宴が開かれますが、現れた魔女・マレフィセントによって呪いをかけられてしまいます。
姫を守るため、妖精たちは森の奥で密かに姫を育てていきますが、16歳の誕生日に呪いが実現してしまい――。
頭に大きな2本の角、イバラを自由に操り、巨大なドラゴンにも変身することができる。
魔女というよりもラスボスのような強さを持つマレフィセント。ヴィランズのリーダー的存在となっているのもなんだか納得です。
アニメでは招待状が送られなかったことに怒り、オーロラ姫に呪いをかけていますが……実写映画版での彼女の過去を知ると、だいぶ印象が変わりますね。
もしかしたらアニメ版のマレフィセントも、過去に人間との間に何かあったのかも?なんて考えてしまいます。
ちなみに、いつも彼女の側にいるカラスの名前は“レイバン”ですが、映画『マレフィセント』では“ディアブロ”となっています。非常に優秀なのですが、妖精の魔法によって石にかえられてしまいます。
石になった姿を見てショックを受けるマレフィセントの様子から、彼がどれだけ信頼されていたかがわかりますね。
『白雪姫』
ウィックド・クイーン(ウィックド・ウィッチ)
『白雪姫』
森はるな(著)、講談社
美しく、可憐な白雪姫。魔女である王妃は、白雪姫の美しさを妬み、自分が世界一美しくなれるように、手下の狩人に白雪姫を殺してしまうように命令します。
狩人は白雪姫を森へ連れて行きますが……。
「この世で一番美しいのは誰?」のセリフでも有名な白雪姫の継母、ウィックド・クイーン(魔女の時はウィックド・ウィッチ)。
最も偉大なるヒーローと悪役が選ばれる「アメリカ映画100年のヒーローと悪役ベスト100」で10位に選ばれたことがあるほど、有名な悪役キャラクターです。
誰に対しても優しく、たくさんの人から愛される白雪姫とは対極的で、孤独で高慢、目的のために手段を選ばない残酷さを持っていたウィックド・クイーン。
人間の闇の部分を描いた、ある意味で人間らしいキャラクターともいえるのではないでしょうか。
“誰よりも美しくありたい”と美に執着する姿は、女性ならちょっと気持ちがわかる気がします。
『ピーターパン』
フック船長(ジェームズ・バーソロミュー・フック)
『ピーター・パン』
福川祐司(著)、講談社
ピーター・パンと焼きもちやきのティンカー・ベルが、ウェンディと弟たちを、永遠に大人にならない国“ネバーランド”へ招待!
その頃、ネバーランドではピーターを狙うフック船長が、ピーターの隠れ家を見つけるためにある計画を立てていました。
ヴィランズの中でも人気が高いフック船長。部下であるミスター・スミーとのやり取りがおもしろいですよね。チクタクワニに怯えて逃げまわるシーンもかわいそうではありますが、笑ってしまいます。
そんなコミカルなイメージが強いフック船長ですが、彼も立派な悪名高き海賊。
誘拐したタイガーリリーの口を割らせるために海に沈めたり、ティンカー・ベルの女心を利用したりと、冷酷な所があったりします。
“ピーターには指一本、フック一本触れない”という約束通り、彼が触れずにできる方法でピーターを殺害しようとするのがこれまた卑怯。結構、頭がいい人物なのかもしれません。
『リトル・マーメイド』
アースラ(ヴァネッサ)
『リトル・マーメイド』
森はるな(著)、講談社
人間の住む世界への憧れと人間の王子・エリックへの恋心を募らせるアリエル。海の魔女・アースラにあやしげな取引を持ちかけられ、美しい声と引き換えに人間の足をもらいます。
ただし人間でいられるのは3日間。それまでにエリックとキスをしなければならないのだが……。
紫のふくよかなボディとタコの足を持つ海の魔女・アースラ(人間時はヴァネッサ)。悩める人魚たちを甘い言葉で誘惑し、契約させる、かなり話術に長けた人物です。
しかも、約束が果たせなくて異議を唱えられても大丈夫なように、契約書にサインをさせている用意周到なところが怖いです。
アニメでは描かれませんでしたが、アリエルの父・トリトン王とは姉弟だったと言われており、アリエルとアースラは親戚になります。
姪であるアリエルを利用してまでしたかった復讐。海の支配者になりたかった、という願望がもともとあったのかもしれませんが、王宮を追放された理由も含め彼女の過去が気になりますね。
『アラジン』
ジャファー
『アラジン』
森はるな(著)、講談社
王女であるジャスミンにひとめぼれし、身分差の恋に悩むアラジンは、魔法の洞窟にあった魔法のランプを手に入れ、アリ・アバブア王子へと変身します。
ジャスミンの結婚相手となり、順風満帆な未来が待っているかに見えたが……。
国王の座を狙うジャファーは国務大臣であり、邪悪な魔法使い。あの余裕のあるニヤリとした顔が印象的です。
野心家で大人の魅力を感じる、ヴィランズではあまりいないタイプですね。そんな彼を“ジャファー様”と呼ぶファンも多いようです。
知能、魔力ともに非常に高く、特に魔力に関してはランプに願ったことでかなり強力になっています。
続編である「アラジン ジャファーの逆襲」ではジーニーを圧倒するほどの力をみせ、アラジンたちを追い詰めました。
ランプの制約と相棒だったイアーゴの裏切りがなければ、アラジンたちが勝つことは難しかったのではないでしょうか。
『ふしぎの国のアリス』
ハートの女王
『ふしぎの国のアリス』
森はるな(著)、講談社
ある日の昼下がり。退屈していたアリスは、チョッキを着た不思議なウサギが走っていくのを見かけます。
好奇心旺盛なアリスはウサギを追いかけ、なんとも不思議でおかしな世界に迷い込んでしまいます。
ハートの女王と言えば怒りっぽくてワガママ。「首をはねよ!」が口癖で、ちょっと気に食わないことがあると怒ってしまいます。
「ここの道はすべて私のものだよ!」なんてセリフは某漫画のガキ大将を彷彿とさせますね。王様や周りのトランプ兵がご機嫌をとっているのもそれっぽいです。
なかなか意地悪な性格ですが、女の子であるアリスを見つけるや否やうれしそうに話しかけ、クロッケーに招待する姿は、あたらしいおもちゃを見つけた幼い女の子のようにも見えます。
ドレスの中にはいているパンツがハート柄なのも乙女チックですね。
その他の代表的なヴィランズたち
今回は代表的なキャラクターを取り上げましたが、彼らの手下やペットなど、魅力的なヴィランズはまだまだたくさんいます。
意外な関係や設定が隠されており、彼らについて調べてみるのもなかなかおもしろいですよ。
キャラクター名 | 作品タイトル | どんな悪役? |
J・ワシントン・ファウルフェロー | ピノキオ | ピノキオを悪の道に進ませようとした詐欺師のキツネ。 |
クルエラ・ド・ヴィル | 101匹わんちゃん | デザイン会社の社長。ダルメシアンの毛皮を作ろうと子犬たちを狙う。 |
トレメイン夫人 | シンデレラ | シンデレラの継母。冷酷でずる賢く、実の娘たちを王家に嫁がせようとする。 |
ガストン | 美女と野獣 | 狩りが得意な町の人気者でベルに結婚を迫る。筋肉質で生卵を毎日60個食べている。 |
スカー | ライオン・キング | 右目の傷と黒いたてがみが特徴のライオン。シンバたちを殺害しようとする。 |
ハデス | ヘラクレス | 世界の支配をたくらむ冥界の神。気苦労が多く、コミカルなキャラクター。 |
ドクター・ファシリエ | プリンセスと魔法のキス | ブードゥーの秘術を操り、王子をカエルの姿にした本人。通称・影の男。 |
マザー・ゴーテル | 塔の上のラプンツェル | 金色の花の魔力を独り占めにするため、ラプンツェルを誘拐、塔に閉じ込める。 |
ハンス・ウェスターガード | アナと雪の女王 | サザンアイルズ王国の王子。アレンデール王国を乗っ取ろうとアナたちに近づく。 |