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【おすすめ】絶対に読んでおきたい! 人生の参考になったビジネス書


更新日:2019/10/23

 「ビジネス書や自己啓発書を読んでも何も変わらない」など、ネガティブな意見を私の周りでよく聞きます。
せっかく読んだのに、身にならないのではもったいないですよね。

本の中の全部を取り入れることは無理でも、生き方や仕事のやり方がほんのちょっと変われば儲けもの。

ここでは、私が実際に読んで参考になった、おすすめしたいビジネス書をご紹介します。

自分が抱える課題を解決してくれる一冊が見つかれば幸いです。

 

「行動経済学」について知りたいならこの一冊!

『行動経済学 経済は「感情」で動いている』表紙

行動経済学 経済は「感情」で動いている
友野典男(著)、光文社

ヒューリスティクスやバイアスといった言葉で語られる行動経済学は、人気のある分野ではないでしょうか。

2002年にダニエル・カーネマン氏とバーノン・スミス氏、2017年にはリチャード・セイラー氏が、この分野でノーベル経済学賞を受賞。話題になっている行動経済学です。

本書は、2006年最初のブームの時に書かれたもの。日本の大学教授が書いたものなので読みやすく、入門書的な位置づけです。
神経経済学をはじめとした、より広い行動経済学の研究についても触れられていますよ。

行動経済学の面白いところは、合理的ではない行動を取ってしまうことのタネ明かしをされるところだと思います。その点でも、ノーベル賞受賞者の理論をわかりやすく解説していますよ。

 

CEOの困難と苦労とは

『HARD THINGS』表紙

HARD THINGS
ベン・ホロウィッツ(著)、日経BP社

この本が日本で出版されたとき、「muddle through」という言葉で紹介されました。この言葉の意味は「(失敗しながらも)なんとかやり遂げる」です。

とてつもない修羅場を何度もくぐり抜けてきたベンチャー経営者。それを、戦争で砲弾が飛び交う中、泥の中を這いつくばりながらも生き延びた兵士に例えていたのが記憶に残っています。

本書はアメリカのベンチャー経営者の話なので、日本の会社では起こりえないことも記述されています。
しかし、倒産の危機、社員の解雇、組織の人間関係など、経営者であれば共感する部分も多くあるんです。

自分が経営者でなくても、「会社組織でこんなことが起こりうる」と、想像力を働かせることが出来るのではないでしょうか。

苦悩のなかにあって困難を克服していくための何かを教えてくれる一冊です。

 

「ファイナンス」を学ぶ人の必読書

『道具としてのファイナンス』表紙

道具としてのファイナンス
石野雄一(著)、日本実業出版社

MBA取得後、日産自動車の財務部から外資系経営コンサルタント会社を経て、現在はコンサルタント会社を経営している著者による”ファイナンス”の参考書。
ビジネス書といっても読者層はある程度限られるかと思います。

企業価値、資本コスト、債権の利回りといったファイナンスの知識を、実際にエクセルで計算する際の画面を用いてわかりやすく解説しています。

本作では、「重要なのはファイナンスの基本的な考え方の理解と、EXCELをどう使いこなすかのスキル」、「EXCELを使って自分で計算しながら勉強すると面白いように頭に入った」と著者が述べています。

例えば、コカコーラとIBMの組入比率を変化させた場合の、ポートフォリオのリスクとリターンの事例が、ケーススタディとして取り上げられています。それらをEXCEL上でグラフにしてみると理解が早く進むのです。

もちろんすべてがEXCELの画面で解説してあるわけではないのですが、その解説も非常にわかりやすく実践的な活用に向けても取っ掛かりになりそうな内容になっています。

 

寿命が延びていく中、人のライフスタイルは変わっていく

『LIFE SHIFT』表紙

LIFE SHIFT
リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット(著)
東洋経済新報社

少子高齢化の現実はどんどん浮き彫りになってきており、「このままどうなるんだろう」という漠然とした不安は、どの年代の人も感じているのではないでしょうか。

長生きすることをプラスに捉え、その上で人生設計を見つめ直すというのは、高齢化に対してマイナスのイメージが持たれやすい風潮に対し一石を投じています。

労働市場や制度の問題などは、おそらく大きく変わることはないと私は思います。だからこそ、人生100年に適応するために個人として変化を求めていくというのは重要な視点です。
「見えない資産」として、スキルや技能、健康と良好な人間関係、変化する意思と能力があげられていることに説得力があります。

悲観的になるばかりでなく、前向きな方向性を示してくれている本書は人生を新たに考えるきっかけになるのではないでしょうか。

 

他人を動かすための「質問」の仕方とは

『人を動かす質問力』表紙

人を動かす質問力
谷原誠(著)、角川書店

いわゆるハウ・ツーもので類書も多い「質問」についての本です。
交渉や説得、あるいは意図を実現するための上手なコミュニケーションのとり方について、どう問いかけるのが効果的かについて書かれていますよ。

「ザイアンスの法則」や「メラビアンの法則」、心理学的側面からの方法論や誤導質問など、これら以外にも様々な場面設定でのテクニックについて多く取り上げられています。

このあたりはD.カーネギー氏の『人を動かす』をはじめとする類書と重なりますが、著者が弁護士ということで交渉、説得の事例について説得力があります。
また、「人を育てる質問力」という章でコーチング的な要素があったり、「自分を変える質問力」という章では問題解決の手法に通じる質問のフレームワークが紹介されています。

他にはない要素が多く書かれているのも、本書をおすすめする理由です。

 

「仮説」をもとにゴールへ向かう方法

『仮説思考』表紙

仮説思考
内田和成(著)、東洋経済新報社

問題解決のために「まず仮説ありき」という考え方のもたらす効果と、そこから問題の本質をつかむ力の付け方。豊富かつ実践的な事例を交えながら解説していく一冊です。

内田氏の説く「仮説思考」は、管理業務を円滑に進める方法の一つであるPDCAを回すという考え方に近いものです。
※PCDA……「Plan(計画)」、「Do(実行)」、「Check(評価)」、「Action(改善)」

PDCAが段階を踏んでゴールに近づいていくのに対し、内田氏の説く「仮説思考」は、仮説を立てた一歩目でゴールに近づく精度が圧倒的に高いことが分かります。

本書の事例として取り上げられている企業や業界に関する分析と、内田氏の言葉で語られる論理がこの本から学ぶべき仮説思考の本質です。

 

くり返し読みたいビジネス書

ビジネス書の売れ行きは、タイトルに大きく左右されると言われています。また、読んでいる時の高揚感はあるのに、あまり中身がないというものも少なくはありません。

そんななかから、書いてあることを自分の血肉にしたいと思えるような本に出会えたら、身近に置いておき何度も繰り返して読みたいものです。

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