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資料作成で悩むあなたへ贈る一冊。『Google流資料作成術』で楽しく学ぼう!


『Google流資料作成術』
コール・ヌッスバウマー・ナフリック(著)、村井瑞枝(訳)
日本実業出版社

私たちは学校で、国語と数学を学びます。国語では、単語を文章にし、そしてストーリーにする方法を学びます。数学では、数字を理解する方法を学びます。しかし、この2つを組み合わせて学ぶことはまれです。数字を使ってストーリーを伝える方法は誰も教えてくれません。残念なことに、そもそもこの領域に精通している人がとても少ないのです。(中略)

たとえば、エクセルにデータを入力してグラフを作るとします。だいたいの人は、これだけでデータビジュアライゼーションの作業を終了します。これは、興味深いストーリーをまったくつまらないものに、場合によっては、理解できないものにしてしまう可能性があります。

この本を読めば、ただデータを見せるだけから、データを使ってストーリーを語れるようになります。(p5-6)

 

『Google流資料作成術』というタイトルに、知的好奇心をくすぐられた方も多いのではないでしょうか?

本書は、実際にGoogle社で活用されているメソッドを挙げながら「どんな複雑なデータでも、シンプルにわかりやすく」資料を作成するためのお役立ち本です。

対象になるのは、「何かを伝える必要があるすべての人」。仕事の成果を共有したい社員、卒論のデータを上手に見せたい学生、役員に報告しなくてはならない管理職……ビジネスパーソンに限らず、資料作成に手を焼いている方に有効な一冊です。

また、汎用性が高いのも本書のポイント。事例として挙げられている企業も、IT・教育・NPOなど、業種・職種ともに幅広く、読み手が自由自在に応用できる構成となっています。

 

資料作成・プレゼンスキルを身に付けたい方には「まずこの本を読め!」と言いたくなるほど、実用的な一冊である本書。資料を作成する機会がある方は、ぜひ一度手に取ってみてはいかがでしょう?

 

「ひどいパワーポイントスライドをこの世からなくす」ための本

作者のコール・ヌッスバウマー・ナフリックさんは、Google社の「ストーリーテリング」研修プログラムの開発者であり、6年間で50回以上の研修を実施してきた専門家です。

彼女は「ひどいパワーポイントスライドをこの世からなくす」というミッションを成し遂げるべく、本書を執筆したのだそう。

私自身、資料作成に自信があるわけではく、「私のパワーポイントスライドは、きっとひどい部類に入るんだろうな……」なんて思いながら、ページをめくっていました。予想通り、できていないことがあまりにも多く驚きましたが、ますます「この本を読んでよかった」という気持ちになりました。

 

ところで、本書は、つぎの6つのレッスンを軸に構成されています。

1.コンテキストを理解する

2.相手に伝わりやすい表現を選ぶ

3.不必要な要素を取りのぞく

4.相手の注意をひきつける

5.デザイナーのように考える

6.ストーリーを伝える

 

シンプルな見出しに反して、本書の内容は想像を遥かに超える奥深さを秘めています。どのページも学びになる本、と言っても過言ではありません。

また、

①全ページがカラー印刷

②視覚に訴えかけるようなサンプルが多い

③グラフや表の使い分け・効果が目に見えて分かりやすい

④1つの章が終わるごとに、学んだ内容をすぐに活用できる設問が掲載されている

 

といったさまざまな工夫がなされているのも読者目線では嬉しい部分。

きっと効果を実感していただけるはずですよ。

 

「コンテキストを理解する」とは

この項では、ネタバレにならない程度に本書の中身をお見せしたいと思います。

エクセルやパワーポイントで資料を作成する際、下準備もなく、いきなりパソコンの前に座って資料作成を始める……もしそんな方がいらっしゃったら、ぜひとも注意して読んでいただければと思います。

 

データをグラフにしたり、コンテンツを作ったりする前に、明確にしておきたいことがあります。

1つめは、「誰に伝えるのか」についてです。誰が相手か、その相手があなたのことをどのように思っているのかを、よく理解することが大切です。その理解があって初めて、相手との共通項を見つけ、あなたのメッセージを聞いてもらうことができるのです。

2つめは、「相手に知ってもらいたい、またはやってもらいたいことは何か」についてです。相手にどのように行動してもらいたいかを明確にしたうえで、伝え方を決めます。

この2つの質問に簡潔に答えることができて初めて、3つめの質問の準備が整います。つまり、「主張を伝えるために、どのようにデータを活用するか」について考えることができます。(p22-23)

 

まず、データをうまくビジュアル化する秘訣は「いきなりデータにふれないこと」です。

作業を始める前に、「コンテキスト(文脈・背景)を理解する」だけで、無駄な作業がなくなり、作業効率はぐんと上がります。

 

そして、「誰に伝えるのか」「相手に知ってもらいたいことは何か」について考えること。単に表面的に考えるのでなく、じっくりと検討することが大事です。

相手の目線に立ち「聞きたいと思ってもらう」「自分に関係のあることとして受け止めてもらう」ためには、どのような資料が最適なのか。その視点を持つだけで、出来上がる資料は段違いに良くなります。

 

また、コンテキストを理解するやり方として、本書では「ストーリーボード」「3分ストーリー」「ビッグアイデア」などいくつかのメソッドと、メソッドを身につけるための課題が紹介されています。

ぜひ実践しながら、楽しく学んでくださいね。

 

楽しく学べる『Google流資料作成術』

『Google流資料作成術』というタイトルだけあって、他の書籍とは比べ物にならないほどの「見やすさ」が特徴的な一冊です。

本書が資料作成に困る読者のみなさまの手助けになれば幸いです。

 

今回ご紹介した書籍


Google流資料作成術
コール・ヌッスバウマー・ナフリック(著)、村井瑞枝(訳)、日本実業出版社

 

資料作成のほかにも、分析力や、人間関係を豊かにするなど、目的別のおすすめのビジネス書をご紹介します。

お仕事や勉強で困ったことがある方は、ぜひ参考にしてみてくださいね!

 

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。