第164回 芥川龍之介賞・直木三十五賞が発表されました!
更新日:2021/1/28
毎年上半期と下半期の2回発表される、芥川龍之介賞と直木三十五賞。
この2つは誰もが知る有名な文学賞であり、これらを受賞した作品はベストセラーになることもあります。
2020年下半期 第164回芥川賞・直木賞が発表されました! それぞれの作品をご紹介します。
【関連記事】芥川賞と直木賞の違いとは?
第164回 芥川賞
『推し、燃ゆ』
宇佐美りん(著)、河出書房新社
ある日、自分の「推し」であるアイドルの上野真幸が、ファンを殴ったとして炎上していた――。
2019年『かか』で文藝賞を受賞した著者の作品。
どんなジャンルでも自分の推しがいる人であれば、共感してしまう部分があると思います。
なかなか人と同じようにできない主人公の、推しに対する愛の形とは……?
ノミネート作品
『母影』尾崎世界観
『コンジュジ』木崎みつ子
『小隊』砂川文次
『旅する練習』乗代雄介
(敬称略、50音順)
第164回 直木賞
『心淋し川』
西條奈加(著)、 集英社
『金春屋ゴメス』でデビュー。第17回日本ファンタジーノベル大賞大賞を受賞した著者の作品。
江戸の片隅にある、どぶ川沿いにある町。貧乏長屋に住む、少々訳ありな人々の日常を描いた連作集です。
ノミネート作品
『汚れた手をそこで拭かない』芦沢央
『八月の銀の雪』伊与原新
『オルタネート』加藤シゲアキ
『インビジブル』坂上泉
『アンダードッグス』長浦京
(敬称略、50音順)
第163回 芥川賞・直木賞
芥川賞は2作品が受賞しました!
『首里の馬』
高山羽根子(著)、新潮社
~あらすじ~
ボランティアで資料館を手伝っている未名子は、一方でオンラインで世界中の人にクイズを出すオペレーターの仕事していた。あるとき、沖縄にかつて「琉球競馬」があったことを知り――。
富山市生まれの高山羽根子さんは、3回目の候補での受賞となりました。
本作は沖縄県那覇市を舞台に、1人の女性の生き方を描いています。
『破局』
遠野遥(著)、河出書房新社
~あらすじ~
主人公は、母校のラグビー部で指導しつつ公務員試験のために日夜勉強をしている大学生・陽介。恋人がいるものの、灯という新入生と出会ったことをきっかけに、2人の間を行き来するようになり――。
美しさにとらわれ女装をしている大学生を描いた『改良』で文藝賞を受賞してデビューした遠野遥さん。芥川賞は初めての候補での受賞となりました。
『少年と犬』
馳星周(著)、文芸春秋
~あらすじ~
認知症の母親と、母親の介護をする姉のために、犯罪すれすれの仕事をしていた和正は、あるとき野良犬を拾い――?
直木賞は『少年と犬』に決定。『不夜城』で初めて直木賞候補になってから、7度目のノミネートでの受賞となりました。
涙なしには読めない感動の一冊です!
第162回 芥川賞・直木賞
『背高泡立草』
古川真人(著)、集英社
芥川賞は、古川真人さんの『背高泡立草(せいたかあわだちそう)』が受賞。古川さんは、今回4度目の候補での受賞となりました。
母親の実家・吉川家の納屋の草刈りをするため、親戚らと一緒に長崎にやってきた大村奈美。吉川家には<古か家>と<新しい方の家>があり、物語ではそれぞれの家にまつわる歴史や記憶を紐解いていきます。
『熱源』
川越宗一(著)、文芸春秋
直木賞は、川越宗一さんの『熱源』が受賞しました! 川越さんは、『天地に燦たり』で松本清張賞してデビューした大阪出身の作家です。
北海道の樺太を舞台に、アイヌと東ヨーロッパの民族問題を描いた歴史大河作品。故郷を追われ、ロシアと日本の間で翻弄され続けた樺太アイヌ人たちの物語です。
史実を元に書かれており、読むと胸が熱くなってきます。
気になる芥川賞と直木賞
次回はどんな作品が選ばれるのか、今から楽しみですね!
これまでの受賞作品の一覧はこちら↓