小野不由美おすすめ小説|「十二国記シリーズ」最新刊発売
更新日:2019/10/14
2019年10月12日と11月9日に、小野不由美さんの代表作でもある「十二国記」シリーズ待望の最新刊が発売!
2001年に『黄昏の岸 暁の天』が発表されて以降、18年ぶりの長編作品となります。
ここでは、そんな「十二国記」シリーズをはじめ、小野不由美さんの作品のなかでも特におすすめしたい作品をご紹介していきます。
これを機に、小野さんの作品を読んでみませんか?
小野不由美とは
小野不由美さんは、1988年に講談社X文庫ティーンズハートの『バースデイ・イブは眠れない』で作家デビュー。
ファンタジーやミステリー、ホラーのジャンルを得意としており、さまざまな人気作を世に送り出しています。
代表作はなんといっても「十二国記」シリーズ。1991年にシリーズの前日譚となる『魔性の子』を発売してから、今もなお愛される名作です。
また、2013年に発売された『残穢』は、第26回山本周五郎賞を受賞。とにかく怖い! と話題になりました。
それでは、そんな小野さんの小説をご紹介していきます!
小野さんの代表作と言えばこれ!
「十二国記」シリーズ
「十二国記」シリーズ
講談社ほか
「十二国記」シリーズは、人間や神獣、妖魔、神のような存在が入り混じる中華風の異世界で繰り広げられる物語。
エピソードごとに変わる主人公の視点で異世界を楽しめるのが特徴です。
エピソード1にあたる『月の影 影の海』では、現代日本に住む女子高生の中嶋陽子が主人公。彼女の前に見知らぬ男が現れ、異世界に飛ばされてしまいます。
もともと八方美人で委員長タイプだった彼女が、会う人会う人に裏切られ葛藤しながらも成長していく様子は見事。異世界の人々の生き方や、人々の成長も心に刺さります。
エピソード0となる『魔性の子』は、現代日本と異世界のつながりを暗に感じさせるシリーズの外伝的な作品です。こちらもあわせて読んでみてくださいね。
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これは心霊現象か!?
『ゴーストハント』
『ゴーストハント』
(「悪霊」シリーズ)
メディアファクトリー
高校生の谷山麻衣が、心霊現象調査事務所「渋谷サイキックリサーチ」でアルバイトすることに。所長の渋谷一也をはじめ事務所の面々とともに、さまざまな怪事件を解決していきます。
もともとは、1989年から1994年にかけてティーン向けに「悪霊」シリーズとして刊行されていた本作。2010年にメディアファクトリーから「ゴーストハント」シリーズとして発売されました。
シリーズの魅力は、ミステリーホラーならではのドキドキ感。小野さんの初期作品独特の初々しさも感じられます。オカルトな雰囲気が漂う作品が好きな方、謎解きが好きな方には特におすすめです。
孤立した集落の物語
『屍鬼』
『屍鬼』
新潮社
人口1,300人余り。死者に仕え死者に祈る、現代日本のなかで孤立した集落の物語です。
昔ながらの風習が残る村で、3人の村人が死体となって発見されるところから始まります。果たして村では何が起こったのか――?
文庫5冊からなる本作には多くの伏線があり、後半になるにつれて面白さが際立ってきます。閉鎖的な村から感じられる常に不穏な空気、逃げ出すことのできない恐怖にゾクッとすること間違いなしです!
先の読めぬ展開に、一度読み始めたら止まらなくなりますよ。
恐怖が詰まった99の物語
『鬼談百景』
『鬼談百景』
KADOKAWA
「百物語」としてつづられる恐怖の99編を集めた短編集。同時に発売した『残穢』の前史にあたる作品であり、『残穢』が本作の100編目にあたります。
学校の怪談や、背筋がゾッとするお話など、さまざまな怖い話が収録されています。1話1ページで読めるものもありますが、かなり想像力を刺激されますよ。
わたしも読み進めていくうちに「現実に何か起こるのでは……」と恐怖を感じました。
恐怖は伝染する
『残穢』
『残穢』
新潮社
ライトノベルやホラー小説を書いている「私」のもとに、久保という女性から手紙が届く。
誰もいない部屋から、不気味な物音がする……と。
竹内結子さん主演の映画も話題になった『残穢』。
事故や自殺なんてないマンションなのに、不審な音がそこかしこでする――。そんな音の謎を、「私」と久保さんが過去をさかのぼって検証していきます。
これってもしかして実話……? と思うほど描写がリアルで、自分にもその音が聞こえるんじゃないかとハラハラ……。ですので、夜の読書には絶対おすすめしません! 怖すぎます!
自分も呪われるかも……! と思わせる展開に圧倒されますよ。
小野ワールドに足を踏み入れよう!
小野不由美さんの小説をご紹介しました。
どの作品も登場人物の心理描写が巧みで、風景も浮かんでくるようです。一度読み始めたら、絶対にハマります!
今回ご紹介した作品は、いずれも映像化されています。小説とあわせて見るのもおすすめですよ。
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ライター:モトムラ