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ひと味違った「辞典」4選|こんな辞典があったんだ!


 

知的好奇心をくすぐる「辞典」。

ネット文化の現代であれば、検索エンジンやオンライン辞典、SNSなどで情報収集をする方が多いと思いますが、久々に「辞典」を手に取ってみるのも趣深いものです。

紙媒体の「辞典」の醍醐味は、なんといっても、パラパラめくって何気無しに開いたページに、新しい発見をした時でしょう。

ネット検索のように、あらかじめ知っているキーワードだけでなく、初めて聞くキーワードに出会うことができるのが面白さのひとつです。

 

そこで、今回のコラムでは「辞典」をピックアップしました。

ただし、普通の辞典ではなく、ひと味違った「辞典」であること。専門的な分野に特化した「辞典」であること。また、エッセイ風のものではなく、あくまでも「辞典」であり、かつ索引がついているものを選びました。

ぜひ手に取ってパラパラお楽しみください。

 

空を見るのが楽しくなる!
『風と雲のことば辞典』

風と雲のことば辞典
倉嶋厚(監修)、講談社

日本の空には、こんなにも多彩な表情があるー。雲と霧との違いは?「花散らし」のほんとうの意味は?気象現象のほか、比喩表現、ことわざも多数収録。また季語から漢詩、詩歌、歌謡曲に至るまで、尽きるところのない空にまつわる表現を豊富な引用で伝える。最先端の気象用語解説や、災害への備えも加えた決定版の「読む辞典」。文庫書き下ろし。(表紙裏)

 

空を見るのが楽しくなる一冊。

しまき雲、蝶々雲、鯖雲、青東風(あおごち)、黄雀風(こうじゃくふう)……。

本書を監修している倉嶋厚さんは、長年気象庁に勤務し、NHKの気象キャスターを務め、日本の空を見つめてきた理学博士。

「風」にまつわることば1,040語と、「雲」にまつわることば611語が収録されています。古代詩歌の美しい言い回しから、漁業者や航海者の素朴な船方ことば、日本各地で言い伝えられてきた方言など、心に残ることばの宝庫である一冊。

巻末には「季語索引」も付いているので、俳句や短歌に興味がある方にとっては大いに参考になるはずです。

興味のある方は、姉妹編『雨のことば辞典』と一緒にどうぞ。

 

忘れてはいけない美しい日本語
『美しい日本語の辞典』

美しい日本語の辞典
小学館辞典編集部(編者)、小学館

味わい深い日本語を「後世に残したい日本語」「自然を友として」「擬音語・擬態語」の項目別に集大成。

「後世に残したい日本語」日本人として知っておきたい懐かしい日本語2100語を収録。

「自然を友として」自然と深い関わりのある美しい日本語を、和歌・俳句などの実例とともに収録しました。

「擬音語・擬態語」様子・状態別に分類して示しました。

カラー口絵「日本の色」117色つき。(帯)

 

日本人として忘れてはいけないことばを再確認するための辞典。

菊日和(きくびより)、篠突雨(しのつくあめ)、十六夜(いざよい)、病葉(わくらば)、さやさや……。パッと開いたページに書かれている、さまざまな美しい言葉。

日本人が長い年月をかけて育んできた、美しいことばを会話や文章に織り交ぜることによって、表現をより豊かにすることができるはずです。

日本語が大きく変化している今だからこそ、ぜひ活用したい一冊です。

 

文学好きにもおすすめ!
『音の表現辞典』

音の表現辞典
中村明(著)、東京堂出版

音声(声の大・小・囁、太・細、明・暗、乾・湿、冷・温…)、口調(鋭、荒、強、怒、哀、甘…)、音響(人間の涙、息、歯、胃、鼓動、足音…。動物の声、鳥の羽音…。生活音、風・雨・海・雷などの自然音、楽器の音、落下音…)など、音源やトピックなどに分類配列。(帯)

 

音の表現に特化した辞典。

「音」という言葉は、音(ね)、声(こえ)、音声、音響、音色、口調などさまざまな意味を持ちます。古来より、人々はさまざまな音声・音響をどう語り、微妙なニュアンスの差をどう表現してきたのでしょうか。

本書では、近代現代の多くの文学作品から採用した表現例を中心に、日本語の慣用表現が収録されています。

 

たとえば「大声」。芥川龍之介は「森羅殿も崩れる程、凄まじい声で喚きました」、夏目漱石は「目盛りに破れ鐘をつく様な声を出して」、葉山嘉樹は「頭の上から、ハンマーででも打ち下したように怒鳴りつけた」。

文学好きな方であれば間違いなく楽しめることでしょう。

日本語の驚くほど多様な表現を味わうことができる一冊ですよ。

 

猫が好きなら知っておきたい!
『俳句・短歌・川柳と共に味わう
猫の国語辞典』

俳句・短歌・川柳と共に味わう 猫の国語辞典
佛渕健悟・小暮正子(編者)、三省堂

器量がよくても悪くても、自分の猫が一番かわいい。

一茶も子規も、万太郎も、こんなに猫を愛していたなんて。

涼み猫、恋猫、捨て猫、こたつ猫・・・

猫のいる四季折々の風景が、滋味とおかしみたっぷりに描かれている「読んで楽しい辞典」です。(帯)

 

「猫が詠まれた句」2,400句と、「猫に関する言葉」を集めた国語辞典。

猫に特化した辞典ということで、インテリアとしても使え、とにかく癒やされます。

「春日猫」という春の季語。「撫で物」というのは猫のこと。「猫またぎ」はまずい魚のこと……。私は「猫に関する言葉」がこれほどたくさんあったことに驚きました。

このゆるい感じがたまりません。愛らしく気まぐれな猫たちが、どのように言葉で記されてきたのか。さまざまな猫に出会えるため、猫好きな方にはぜひ読んでいただきたい一冊です。

 

ほかとはひと味違った辞典たち

興味のあるものはありましたでしょうか?

紙ならではの辞書をぜひ楽しんでみてくださいね!

 

今回ご紹介したひと味違った辞書

風と雲のことば辞典
倉嶋厚(監修)、講談社

雨のことば辞典
倉嶋厚、原田稔(編者)、講談社

美しい日本語の辞典
小学館辞典編集部(編者)

音の表現辞典
中村明(著)、東京堂出版

俳句・短歌・川柳と共に味わう 猫の国語辞典
佛渕健悟・小暮正子(編者)、三省堂

 

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ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。