大人向けの図鑑がマニアック&シュールで面白い!
“図鑑”と聞くと、子供向けの本を思い出しますよね。
しかし図鑑には、大人でも楽しめる一風変わったものがたくさんあるんですよ!
ここでは、特におすすめしたい大人向けでちょっとマニアックな図鑑をご紹介します。「え、こんな図鑑もあるの?」ときっと驚くはずです。
お弁当についてくる“アレ”の図鑑
『醤油鯛』
沢田佳久(著)、アストラ
お弁当に付いてくる魚の形をした醤油入れ。かつてはお弁当を買えば必ずと言っていいほど付いていましたが、近年では環境を配慮してか、あまり見かけません。
昆虫学者の沢田氏が、「醤油鯛」と呼ばれるその小さな調味料入れを25年かけて収集。何気なく使っている醤油鯛には、実にさまざまな種類があるのです!
背びれや鱗、キャップの口の形、付いてくるお弁当の種類などから分類し紹介されています。細かい説明が写真付きで載っているので、とても分かりやすいですよ。
醤油鯛に向き合い観察した沢田氏。その綿密な文章から、醤油鯛への愛が伝わってくるはずです。
今さら聞けないあの“やりかた”
『図解‼︎やりかた大百科』
デレク・ファーガストローム、ローレン・スミス、ショー・ミー・チーム(著)
パイ インターナショナル
大人になると、人にはなかなか聞けないけれど、実はやり方がわからないことってありますよね。そんな“やりかた”をイラスト付きで丁寧に教えてくれる図鑑です。
DIYや手芸、おしゃれな着こなし、恋愛指南など、ありとあらゆる“やりかた”が載っています。「一体いつ使うの?」と謎なものもありますが、日常生活で役立つ実用的なものもたくさん載っていて、これが便利!
「鮫の攻撃を避ける」「一晩中ワルツを踊る」など、万が一に備えて知っておいた方がいいのかもしれません……。
シュールなことわざがぎっしり!
『本当にある!変なことわざ図鑑』
森山晋平(著)、角裕美(絵)
プレジデント社
ポップなイラストと、クスッと笑える解説が楽しいこの図鑑は、日本の“変な”ことわざばかりを集めた作品です。
そもそも「ことわざ」とは、古くから言い伝えられてきた、風刺や教訓を取り入れた言葉遊びのようなもの。
「鼻毛を読む」「月夜の蟹」など、解説が無ければ意味が分からないことわざも収録されており、昔もシュールな笑いを好む人がいたんだなぁと感じられます。
どこで使えるかはわかりませんが、楽しくことわざを学べる教養本です。ふりがなが振ってあるので、お子さんにもおすすめですよ。
見たことのあるおじさんも?
『おじさん図鑑』
なかむらるみ(著)、小学館
なかむら氏の4年間にわたる研究の集大成『おじさん図鑑』。イラストとともに、さまざまなおじさんたちをカテゴライズし、解説付きで紹介されています。
「いるいる!」と言わずにはいられない細かい表現に、思わず笑わされることでしょう。まさに“おじさん愛”に溢れた図鑑です……!
ときには突撃インタビュー・潜入レポートなどの取材を敢行されており、なかむら氏の行動力に脱帽してしまうでしょう。
決しておじさんを馬鹿にしているのではなく、日本を支えてきたおじさんたちの魅力が存分に詰まった図鑑です。
あなたのダンナさんはいかがですか?
『ダメダンナ図鑑』
井上ミノル(著)、創元社
「恋人同士の頃はあんなに好きだったのに」
結婚して変わるのは女性だけじゃありません、男性だって変わります。いや、元々そうだったけれど、愛に溺れて気づいていなかっただけなのかも……?
『ダメダンナ図鑑』では、旦那さんをダメなところ別に分類、解説している図鑑です。
「買い物スキルが低い」「理屈っぽい」など、旦那さんがいらっしゃる方は思い当たる節があるのではないでしょうか。
既婚女性なら「あるある」と思ってしまう愛すべきダメダンナたち。結婚前の女性は、今後起こりうる未来と肝に命じて読んでおいた方がいいかもしれません。
本当に住めるの……?
『おかしな間取り図鑑』
おかしな間取り研究班(著)、宝島社
引越しを考えていなくても、物件の間取りを見ながらアレコレ想像するのって楽しいですよね。
本作では、生活に支障をきたすレベルの物件や、「一見良さそうにみえるけど……」と苦笑してしまうような物件など、物件ウォッチャーの方もそうでない方もワクワクするような、国内外の珍妙すぎる間取り図が紹介されています。
海外の物件ではその国々の文化が反映されていて、日本人が見るとちょっと驚くような間取りが常識だったりすることも!
引越したい人は参考になるかもしれない、ならないかもしれない図鑑です(笑)
自分の仕事が、未来にはあるか
『10年後の仕事図鑑』
堀江貴文、落合陽一(著)
SBクリエイティブ
大企業の明日でさえ予測できない時代に入った日本で、10年後の仕事環境はどうなっているのでしょうか?
AIやインターネットが進化する中、社会の需要も大きく変わってくるかもしれません。
将来消える職業・生まれる職業がイラスト付きで紹介され、堀江貴文氏と落合陽一氏が未来の日本について語っています。
遠いようで実は近い10年後の未来に絶望するのか、希望を持って将来を見据えるのかは結局自分次第。
予測不可能な未来をとやかく思い詰めるよりも、今を生きることに積極的になろうという、ポジティブな考え方は真似したいところです。
これから社会に出ていく子供たちにも読んで欲しい一冊です。
暇なときにとりあえず見よう!
『超暇つぶし図鑑』
ARuFa(著)、宝島社
人気ブロガーのARuFa氏が執筆した『超暇つぶし図鑑』。
ブログの厳選ネタと書き下ろしネタが収録されており、抱腹絶倒すること間違いなしの一冊。人の多い場所で読むのはおすすめしません。
子供が思いつきそうな突飛なことを大人が全力でやっており、くだらないけどプッと笑ってしまうような、まさに暇つぶしのための図鑑です……!
「土を自宅に運んで森に改装する」「マッサージ師に牛肉を揉ませる」など、ハイレベルな暇つぶしに著者の全力度が伺えます。
落ち込んだときに読めば、きっとあなたの味方になってくれる図鑑だと思います。
本当はきれいなイモムシ
『イモムシハンドブック』
安田守(著)、高橋真弓、中島秀雄(監修)
文一総合出版
公園や庭、畑などで見かける蝶や蛾の幼虫・イモムシ。鮮やかな色彩となんとも言えないフォルムが特徴です。そのビジュアルから忌み嫌われることが多いかもしれません。
しかしよく見ると、実は愛嬌のある顔立ちだったり擬態能力に優れていたり、興味深い点がたくさんあります。
そんな身近な彼らを観察した『イモムシハンドブック』は、彼らの美しい写真が豊富で、きっと心を鷲掴みにされる一冊だと思います。
可愛らしい丸っこいイモムシだけでなく、ページを開くのが怖くなりそうな奇妙な姿の子たちもしっかり収録されています。この本をきっかけに、イモムシが苦手だった人も、愛おしいものになってしまうかも?
街角にある“アレ”の名前は?
『街角図鑑』
三土たつお(著)、実業之日本社
街で見かける信号機やパイロン(三角コーン)。目にはついても種類や名称は知らないことがほとんどではないでしょうか?
そんな街の中にある“特別ではないもの”を調査したのが『街角図鑑』です。
誰もが一度は目にしたことがあるはずだけど、気にも留められないようなものたち。そんなものたちにも、名前があって仲間がいて、そして役割がある……。
本作では、彼らの生息地や生態、観察のポイントなど、普段見かけても思いつきもしなかったような見方で解説しています。
『街角図鑑』を読んだら、街の景色がいつもと違って見えそうですね♪
子供だけじゃない!大人だって楽しく読める図鑑
何気なく過ごしていても、わたしたちの身の回りには興味深いことで溢れています。
それを見逃さず、愛を持って研究し、世に送り出してくれた著者たちのおかげで私たちは知識を得ることができるのです。
覗いてみると奥が深い世界。みなさんも、意外と面白くて気付けばハマっているかもしれませんよ。
「あれって何だっけ?」
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