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『料理』をテーマにした斬新な切り口の本


 

今回紹介するのは『料理』をテーマにした本。

私自身、食レポや飯テロ小説のような「料理の描写」が描かれた作品は好きなのですが、今回はそうではなく、「料理をテーマにした斬新な切り口の本」を集めてみました。

 

 料理を理論的に学べる一冊

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 『料理の四面体』
玉村豊男(著)、中央公論新社

英国式ローストビーフとアジの干物の共通点は? 刺身もタコ酢もサラダである?アルジェリア式羊肉シチューからフランス料理を経て、豚肉のショウガ焼きに通ずる驚くべき調理法の秘密を解明する。火・水・空気・油の四要素から、全ての料理の基本を語り尽くした名著。オリジナル復刻版。(表紙裏)

2016年6月26日に放送された「林先生が驚く初耳学!」で林修先生が紹介したことにより話題沸騰となった作品。

「すべての料理は、火・水・空気・油を頂点にした四面体で説明できる」という考えのもと、料理本にして論理的思考が学べる、目から鱗の作品。

「四面体のどこに位置するか(火・水・空気・油の適応量)で全ての料理は区分でき、新しい料理を開発するには、それぞれの適応量を変えれば良いだけ」というような画期的な料理論が繰り広げられており、林先生が絶賛するのも納得できる一冊です。

 

日本人を語るならラーメン!?

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 『ラーメンと愛国』
速水健朗(著)、講談社

ラーメンから現代史を読み解くスリリングな試み!

アメリカの小麦戦略と安藤百福の見た夢

ラーメン二郎とコミュニケーション消費

田中角栄とご当地ラーメン

なぜラーメン職人は作務衣を着るのか(帯)

「現在の日本および日本人を語る上で、ラーメンほどふさわしいものはない」。
ラーメンの変遷を追いながら、日本の現代史を紐解く斬新な一冊。

「T型フォードとチキンラーメン」「ラーメンと日本人のノスタルジー」「ラーメンとナショナリズム」など、ラーメンを社会学的な観点から分析しているのが非常に面白いです。

日本古来の食べ物でなく、100年あまりの歴史しか持たないラーメンが「国民食」と呼ばれるのはなぜか?(まえがき)という疑問の答えを知りたい方はぜひ本書をご覧ください。

 

料理の「はてな」に答えてくれる!

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『料理の科学』
ロバート・L・ウォルク(著)、楽工社

素朴な疑問に答えます

Q.パスタをゆでるとき、塩はいつ入れるのが正解?

Q.「一晩寝かせて」って何時間?

Q.赤い肉と紫の肉 どちらが新鮮?

Q.脂肪と脂肪酸の違いは?

Q.魚はなぜ生臭い?

Q.白砂糖が体に悪いってほんとう?

プロの料理人も一般読者も、ノーベル賞受賞者も絶賛した全米ベストセラーに、日本の読者向けの情報を補足。「料理のサイエンス」入門の書。実習レシピ付。

ピッツバーグ大学の名誉化学教授・ロバート・L. ウォルクさんが、ワシントン・ポスト紙で連載していたものをベースにした作品。

体と食べ物の関係について、あらゆる食材と調理方法について、調味料について……がQ&A式で書かれています。

塩と海塩の違いや、ルーというのは油と小麦粉を混ぜたものであることなど、知っておきたい知識やうんちくがふんだんに書かれているため、料理をする人にはぜひ読んでほしい良書です。

 

外食チェーンってスゴイ!

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『気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』
村瀬秀信(著)、講談社

「70年代生まれの我々が、子どもの頃から慣れ親しんできた味は、チェーン店のものではなかったか」。安くて便利、そこそこ美味くて気軽だから、今日も自然と足が向く。誰もが知る35店の「あるある」と「なるほど」が満載。気鋭のコラムニストが綴った、雑誌「散歩の達人」の人気エッセイを、大幅に加筆して文庫化!(表紙裏)

『知っているつもりで実は知らない外食チェーンのすごさ』をテーマにした作品。

吉野家・Coco壱番屋・びっくりドンキー・餃子の王将・サイゼリヤ・マクドナルド・やよい軒・牛角など、誰もが知っている外食チェーンがピックアップされています。

「いい個人店を知っている人間は偉く、チェーン店は無粋。違いがわかる大人を目指していた僕は、そんなことを思っていました」と作者が言うように、チェーン店に対してネガティブな印象を持っている人も少なくないでしょう。しかし、需要があるからこそチェーン店になっていることに改めて気付かされた一冊です。

 

食べ物にもカリスマがある?

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 『カリスマフード: 肉・乳・米と日本人』
畑中三応子(著)、春秋社

食はときどき、政治よりも政治的。

「国運があがる」「頭がよくなる」「健康になる」……。

そんなファンタジーをまとって、人々を魅了してきた食べ物がある。

それが「カリスマフード」だ。

食から日本をみつめる近現代史。(帯)

明治維新から150年の間に激変した日本の食文化にフォーカスした一冊。

本書のタイトルになっている「カリスマフード」とは、作者の造語で「カリスマ的な存在感を持つ食品」のこと。(作者曰く「カリスマフード」=肉・牛乳・米を指します)

カリスマフードに対する食料政策やメディアでの扱いなどを分析することで、良くも悪くも日本人の国民性が浮かび上がっており、その内容には驚きを隠せませんでした。

全編にわたって福沢諭吉が登場しているので、日本史が好きな方にもオススメの一冊です。

 

読書を通じて料理について考えてみよう

斬新な切り口から料理を考えてみるのも面白いものです。興味がある作品はぜひ読んでみてくださいね。

 


今回ご紹介した書籍

料理の四面体』玉村豊男(著)、中央公論新社
ラーメンと愛国』速水健朗(著)、講談社
料理の科学』ロバート・L・ウォルク(著)、楽工社
気がつけばチェーン店ばかりでメシを食べている』村瀬秀信(著)、講談社
カリスマフード: 肉・乳・米と日本人』畑中三応子(著)、春秋社


 

 

 

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。