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兼坂(んねさか)!?知らなかった「珍しい名字」と「名字の由来」


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こんにちは、名字の全国順位が3,663位(某サイト調べ)のアイウチです。

先日、ふとしたことから名字の話題になり、ひらがなの「ん」から始まる「兼坂(んねさか)」さんという名字があるという噂を聞いて、おもわず「うそ~」と叫んでしまいました。

そんなことから“名字”というものが気になりだし、1冊の本を手にとってみたところ、とても興味深い内容でしたので、今回は姓氏研究家・森岡浩さん監修の『知っておきたい 日本の名字』(エイ出版社)から、珍しい日本の名字や名字のルーツをご紹介したいと思います。

 

名字にも幽霊がいた!?「幽霊名字」

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さっそく「兼坂(んねさか)」さんの全貌を解き明かそうとページをめくると、「幽霊名字」という衝撃の4文字が……。

「幽霊名字」とは、実際には存在しない名字のことを指します。この幽霊名字は、インターネットなどで誤った情報が流布してしまったことが原因の一つになっているようです。ネットに「いた!」とか「私がそうです」などと書かれていたら信じてしまいますよね……。

「兼坂(かねさか・かねざか)」さんはいるが「兼坂(んねさか)」さんの存在は確認されていない、ということを本書では述べられています。また、「春夏秋冬(ひととせ)」、「子子子子(ねこじし)」や、昔ドラマであった「十(つなし)」なども確認できていない名字だそうです。なんだかちょっぴり残念ですね。

(※参考ページ42~43ページ)

 

あなたは読める?「珍しい名字」

世の中には幽霊名字もあるようですが、もちろん珍しい名字の方も実在します。著書の中から、いつくかピックアップさせていただきました。みなさんは読めますか?

・『一口』
・『月日』
・『貴家』
・『平安名』
・『南蛇井』
・『左衛門三郎』

答えは……↓↓↓

・『一口(いもあらい)』
・『月日(たちもり)』
・『貴家(さすが)』
・『平安名(へんな)』
・『南蛇井(なんじゃい)』
・『左衛門三郎(さえもんざぶろう)』

かろうじて最後が読めるくらいですね。

『左衛門三郎(さえもんざぶろう)』という名字は、漢字、読みともに最長の名字のひとつだそうです。
『平安名(へんな)』は、沖縄の平安名村がルーツ。同じように、『南蛇井(なんじゃい)』は、群馬県の南蛇井という地名がルーツだそうです。いろんな名字があるんですね。

(※参考ページ53~57ページ)

 

どうやってつけたの?「名字の由来」

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名字は始まりは、先ほどご紹介した『平安名(へんな)』さんや『南蛇井(なんじゃい)』さんのように、住んでいた地名からつけられました。平安時代の中頃だそうです。
同じ地域に多くの人が住んでいると、『山田』『山口』『山本』など細かくし、それでも区別しきれないと『上村』『西村』『下村』など、方位や方角も使って名字をつけたそうです。

いまでは当たり前に名乗っている名字も、江戸時代では庶民は公には名字を名乗れませんでした。そして、明治8年に「平民苗字必称義務令」という制度が導入されたことにより、一般でも名字を名乗ることが義務化されました。

同じような読み書きのある漢字は、手書きで戸籍の記録していた記録役が誤って書いた字をそのまま読める字としてしまった可能性があるそうで、その一例が「宍戸」と「完戸」。どちらも「ししど」と読みます。斉藤さんの「斉」にもたくさん書き方がありますが、こちらもそれが理由なんでしょうかね……。

(参考ページ20~25ページ、30~33ページ)

 

センスと言葉の美しさが光る「日本の名字」

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日本語の中には、日本にしかない風情ある単語がたくさんありますよね。「雨」ひとつにしても、「霖雨」「霧雨」「にわか雨」「五月雨」など、たくさんの名前があり、日本人の言葉遊び(?)や繊細さが溢れる日本語はとても素敵なものです。

漢字をつけるより前にあった日本語の音(読み)。名字に「十六沢(いさざわ)」という読みの名字があるのですが、それは十五夜のあとにためらう(いざよう)ように出てくる十六夜の月を表現した「十六夜(いざよい)」から生まれたそうです。ほかには、梅雨の時期に栗の花が落ちることから、「栗花落」を「つゆいり」と読み、のちに「栗花落(つゆり)」と読む名字に変化したそうです。とても素敵な名字ですね。

(参考ページ52~53ページ)

 

おわりに

検討もつかず全く読めない名字でも、その経緯を知ると日本の名字の素晴らしさに感銘を受け、もっと「日本の名字」が面白くなります。

みなさんも、まだ見ぬ珍しい名字や、ご自身の名字のルーツを探ってみてはいかがでしょうか。

■ご紹介書籍
知っておきたい 日本の名字』 / (森岡浩監修 エイ出版社)