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90年代後半の「りぼん」名作少女漫画に懐かしさが止まらない!


90年代後半「りぼん」

「 りぼん 」(集英社)では、90年代前半に『ママレード・ボーイ』や『姫ちゃんのリボン』『赤ずきんチャチャ』などの連載がスタートし、どの作品も大ヒットとなりブームにもなりました。

しかし! 「 りぼん 」作品の中で、忘れてはいけないのが90年代後半~2000年頃まで連載されていた作品です。90年代後半にも、名作と呼べる漫画作品が多くあるんです!

今回は、そんな90年代後半~2000年頃まで「 りぼん 」で連載されていた名作少女漫画をご紹介します。

 

絵画を盗んで悪魔を回収!
『神風怪盗ジャンヌ』

『神風怪盗ジャンヌ』表紙

神風怪盗ジャンヌ
種村有菜(著)
(1998年2月号~2000年7月号)

~あらすじ~
高校生・日下部まろんは、実は世間を騒がせる「怪盗ジャンヌ」の正体。準天使・フィンから天使の力を借りて、絵画に潜んでいるという悪魔を回収するため、今宵も街に繰り出すのだった。

 

「りぼん」では珍しい変身ヒロインを描いた作品です。
漫画を読みながら、ジャンヌの決めゼリフ「チェックメイト!」「強気に本気。無敵に素敵。元気に勇気!」を叫んだ当時の乙女はわたしだけではないはず……。

人前ではなんでも完璧にこなし明るくしているけれど、本当は一人が怖くてしょうがないまろん。そうなった理由はとても切なく、そんなまろんの性格が物語のキーにもなっています。

まろんに力を貸し共に悪魔を回収する天使・フィン、謎のイケメン転校生・稚空(ちあき)や、まろんの幼馴染みで刑事の娘の都(みやこ)など、みなさんはどのキャラクターが好きだったでしょうか?

細やかで美しい絵も魅力的で、読むと前向きになれる作品です。

 

カリスマギャル寿蘭の熱き友情物語!
『GALS!』

『GALS!』表紙

GALS!
藤井みほな(著)
(1999年2月号~2002年6月号)

~あらすじ~
警察一家に生まれた渋谷最強のカリスマギャルの寿蘭は、今日も渋谷で友達の美由たちと遊んでいる。そんなある日、蘭はクラスメイトの綾が援助交際をしていること知ってしまう。

 

蘭・美由・綾の3人の友情物語を中心に描いており、藤井さんのとにかく細かいイラストにより、1990年~2000年くらいの当時の渋谷の雰囲気も味わうことができます。
ルーズソックスに厚底ブーツ、付け爪、ガングロ、ハイビスカスのアクセサリーなど、わたしは当時のコギャルブームをこの漫画で学んだと言っても過言ではありません……。

3人の他にも、「スーパー高校生グランプリ」で優勝した乙幡や、その大会で2位だったことから蘭たちに「2位」と呼ばれる裕也、池袋のギャルで蘭のライバル・マミなど、個性的すぎるキャラクターが登場します。

正義感の強い蘭が悪を正していく物語でもあり、読んでいて非常にスカッとした気分になれます。

 

『下弦の月』

『下弦の月』表紙

下弦の月
矢沢あい(著)
(1998年4月号~1999年6月号)

~あらすじ~
女子高生の美月は、道端でギターを奏でるアダムと出会い一緒に暮らすことに。美月は、アダムが昔死んだ恋人と自分を重ねていることを知りながらも、アダムとの待ち合わせの場所に向かう。ところがそこで美月は交通事故に遭ってしまう。そして美月は夢の中で泣いている1人の少女と出会い……。

 

『ご近所物語』の作者である矢沢あいさんの作品で、2004年には栗山千明さん、HYDEさん出演で映画化されています。

夢の中で出会った少女・蛍と再会した美月は、「アダム」という恋人がいたこと以外すべての記憶を失っており、蛍はそんな美月に「イヴ」と名付けます。そして蛍とその友達の4人で、「アダム」のことを調べていく……という物語。

これを当時「りぼん」でやっていたのか……と思うほど非常にシリアスな内容ですが、幻想的でロマンチックな作品です。

 

姉を連れ戻すために女装することに!
『ミントな僕ら』

『ミントな僕ら』表紙

ミントな僕ら
吉住渉(著)
(1997年6月号~2000年2月号)

~あらすじ~
知らぬ間に全寮制の学園に転校した双子の姉・まりあを連れ戻すため、自分もその学園に転校しようと決めた双子の弟・のえる。ところが女子寮しか空きがなく、それでも姉を連れ戻そうと、のえるは女装して編入することに。

 

『ママレード・ボーイ』の作者である吉住渉さんの作品。女の子が男装して男子校に通う物語はよく見かけますが、この漫画はその逆。男の子が女装して学園生活を送ります。

好きな人を追いかけて転校するまりあも凄いですが、まりあが自分から離れていくのが嫌で、女装してまで邪魔しようとするのえる、なんというブラコン!

まりあが失恋したと思ったら別に好きな人が出来たり、男っぽいしぐさのせいで同級生の佐々に好かれてしまったり、のえるの学園生活はとにかくドタバタです。
のえるの正体がバレるかバレないかのハラハラ感を楽しんで読んでくださいね。

 

突然同級生の男の子と同居!?
『グッドモーニング・コール』

『グッドモーニング・コール』表紙

グッドモーニング・コール
高須賀由枝(著)
(1997年9月号~2002年4月号)

~あらすじ~
中学生ながら一人暮らしすることになった菜緒。ところが引越し当日、契約した部屋には同級生の上原くんが。悪徳不動産屋のせいで二重契約になっており、仕方なく2人はその部屋で一緒に暮らすことになってしまう。

 

現実的にはなかなかあり得ないけれど少女漫画の王道ともいえる設定と、服や小物のおしゃれな世界に当時憧れました。菜緒のちょっと面倒くさい、でも可愛い部分が存分に描かれています。

胸キュンはもちろん、ほのぼのした気持ちになれる作品です。

連載が終了してから14年後、2016年には福原遥さん主演で実写ドラマ化もしています。
大学生になった菜緒と上原くんを描いた続編『グッドモーニング・キス』もぜひ読んでみてくださいね。

 

衝撃の展開が待ち受ける!
『パートナー』

『パートナー』表紙

パートナー
小花美穂(著)
(1999年9月号~2000年10月号)

~あらすじ~
双子の姉妹の苗と萌は、高校で同じ双子の賢、武と仲良くなる。
しかし、萌と賢が付き合うことになったことをきっかけに、苗と萌はケンカ。翌日仲直りをしようとするが、萌が交通事故で死亡し、さらに遺体を盗まれてしまい……。

 

死亡事故から数か月後、苗、賢、武は、死んだはずの萌に遭遇します。そこから彼女を追いかけ、謎の施設に監禁されてしまった3人。果たして自分たちが見た萌は何者なのか、無事に脱出できるのか――?

監禁、拳銃、暴力など、少女漫画とは思えぬ展開に衝撃を受けること間違いなし。グロテスクなシーンもあるので、苦手であればご注意くださいね。

とても重たい空気をまとった切ない作品ですが、生きることの意味や希望を教えてくれる作品でもあります。

 

「りぼん」は90年代後半も懐かしき名作ばかり!

ガラスのハート

みなさんが幼い頃に読んでいた作品はありましたか?

少女漫画は連載期間が3年以内の作品も多く、ブームもすぐに去ってしまいます。
しかし、名作とはいつになっても色あせぬもの。このコラムをきっかけに、「りぼん」を読んでいた当時の作品のことを思い出してくれたら嬉しいです。

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