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日常に起きた謎を解いてゆく 米沢穂信人気シリーズ「古典部」シリーズの魅力に迫る


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古典部シリーズとはベストセラー作家・米澤穂信さんの人気シリーズです。シリーズ第1弾の『氷菓』は、角川学園小説大賞で奨励賞を受賞した米澤穂信さんのデビュー作でもあります。

現在刊行されているのは5作で、シリーズ累計発行部数は150万部を越えています。2016年11月には、約6年ぶりにもなるシリーズ最新刊が発売予定です。

ここではそんな古典部シリーズの魅力を紹介していきます。

 

古典部シリーズとは?

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古典部シリーズは、日常の謎と高校生活を掛け合わせた青春ミステリーとなっています。ちなみに日常の謎というのは、日常生活の中にある些細な謎を解いていくジャンルのことで、別名『人の死なないミステリー』とも呼ばれています。

本シリーズは、省エネ高校生である折木奉太郎が、神山高校の古典部に入部するところからはじまります。古典部には、個性的な面々が集まり、彼らが持ち込む謎を折木が解いていく話となっています。

 

古典部シリーズの魅力

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1.魅力的な謎

古典部シリーズには、大きく分けて3つの魅力があります。

そのうちの一つが上質な謎です。本シリーズは短編、連作短編、長編のミステリーが描かれています。そしてそれらには必ず上質な謎が用意されています。非常に読みやすく、人が死なず、血なまぐささは一切ないため、ミステリー初心者にもお勧めです。


2.個性的なキャラクター

本シリーズ第1弾の「氷菓」はライトノベル系の新人賞を受賞した作品です。

ライトノベルは別名キャラクター小説と呼ばれるジャンルで、そういった賞を取ったこともあり、本作のキャラクターは非常にユニークに描かれています。
しかし、一般的なライトノベルで描かれる記号的なキャラクターというわけではなく、人物造形にリアリティがあり、そこが本作の魅力でもあります。


3.青春小説としても面白い

本シリーズは、上述したように人物造形にリアリティがあるところが特徴です。

心情描写が巧みで、謎の背景に見え隠れする高校生たちの等身大の悩みは多くの方が共感できることと思います。古典部メンバーの関係性など高校生ならではの人間関係の妙も楽しむことができます。

 

既刊作品一覧

氷菓

古典部に入部した折木奉太郎は、同じく古典部に入部した千反田えるという少女に出会います。
好奇心旺盛の千反田は、折木に日常の謎を次々と持ち込んできます。渋々ながらその謎を解明していく折木。そんなある時、折木は、千反田から古典部の文集『氷菓』にまつわる謎の話を聞きます。折木がその謎を解き明かすとき、文集に秘められたほろ苦い一つの真実が浮かび上がってきます。

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愚者のエンドロール

夏休みも佳境にさしかかったある日。折木ら古典部の部員は、2年F組が文化祭で発表する自主製作映画の試写会に招かれます。
映画のジャンルはミステリーで、廃墟の中で殺人事件が起きるといったもの。しかしその映画は、犯人が明かされないまま途中で終了。
なんでも、脚本家の生徒が体調を崩してしまい、まだ結末ができていないとのことでした。文化祭まで時間はほとんどありません。そこで折木ら古典部員は、映画の結末を推理するように依頼されます。

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クドリャフカの順番

神山高校の古典部は、文化祭で文集「氷菓」を販売することに。しかし、手違いで文集を作りすぎてしまいます。
そこで古典部部員の4人は、なんとかその刷りすぎた文集を売り切るために奔走します。一方校内では、「十文字」と名乗る謎の人物による盗難事件が発生。「十文字」が盗むものは、碁石、タロットカード、水鉄砲など。なぜ「十文字」は、そんなものを盗むのか。
「十文字」はこんなものをどうしようというのか。そんな中、「十文字事件」の手がかりを得た折木は、事件の謎に挑むことになります。

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遠まわりする雛

本作は、シリーズ初の短編集となっています。収録されているのは7つの謎。神山高校の七不思議。夏休みに行った合宿での事件。納屋に閉じこめられる初詣。消えたチョコレートの謎などなど。
折木ら古典部員の1年の出来事が順番に描かれています。一つ一つの謎も魅力的ですが、次第に打ち解け合っていく部員同士の様子なども丁寧に描かれていて、彼らの変わっていく関係性も一つの魅力となっています。

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ふたりの距離の概算

進級し、高校2年生になった折木奉太郎。神山高校には新入生も入学してきて、古典部にも1人、1年生が仮入部にやってきます。
その生徒の名前は大日向友子。明るい大日向は、古典部にもすぐに馴染み、古典部員の誰もが入部するだろうと思っていました。
しかし大日向は突然古典部には入部しないと告げ、謎の言葉を残して去っていきます。大日向はなぜ入部しないのか。大日向の言葉の真意はなんなのか。

折木は、5月に行われるマラソン大会を利用して、大日向が去っていった理由を解明していきます。

まとめて購入はこちら⇒『古典部シリーズ文庫版セット

まとめ

以上が、古典部シリーズの魅力です。

日常の謎という身近な話が題材であるため、ミステリー初心者にもお勧めすることができる作品です。

既刊作品が5作とあまり多くないので、気になった方は11月の新刊が出る前に、是非チェックしてみてください。

 

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ライター

ツナシ
青春小説とミステリー小説が好きな20代。ライトノベルから純文学まで読みますが、浅く広くといった感じです。小説は読むのも好きですが書くのも好きです。
先日某小説新人賞を賜り、現在出版に向けて作業中。