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孤島ものミステリー小説のおすすめ3選


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絶海の孤島で起きる連続殺人!疑心暗鬼になる登場人物!意外な結末!

こういった「孤島もの」はミステリーの定番中の定番で、今まで数々の名作が世に出てきました。ちなみに孤島ものの魅力は、漂う緊張感とテンポのいい展開にあると思います。

本来殺人事件が起きると、警察の介入があります。それは現実でもそうですが、ミステリー小説でもそうです。そして殺人事件ですから、捜査が数日にわたることがほとんどです。そこでは手続き的な捜査が加わることもあり、場合によってはテンポを削ぐことも……。

しかし一方、絶海の孤島で起きる殺人事件に警察が関わることはほとんどありません。その場で事件が起き、その場で収束していくのが、孤島ものの特徴です。

そこでここでは、そんな孤島で起きる連続殺人を扱った傑作を紹介していきます。

 

十角館の殺人』 / 綾辻行人

~あらすじ~
十角形の奇妙な館の建つ孤島。その島では半年前、四人の人間が他殺体となって発見されています。犯人と思われる庭師の男は現在行方不明。某大学の推理研究会の面々は、その島を訪れます。遊び半分で半年前の事件の真相を追っていく若者たち。すると、推理研究会メンバーが、一人、また一人と誰かの手によって殺害されます。庭師の仕業なのか? メンバーの仕業なのか? 次第に疑心暗鬼になっていく若者たち……。

一方そのころ、本土では、研究会のメンバー宛に、怪文書が送られてきます。その怪文書はかつて推理研究会に所属していた女性の事故死に対する告発文で――。

孤島で起きる連続殺人、本土の怪文書。これらが交錯し、物語は驚愕の結末を迎えます。


終盤の一文に唖然とさせられる!

本作品は累計400万部を越えている館シリーズの第一作目です。ちなみに、館シリーズとは建築士中村青司の建てた奇妙な館で起きる殺人事件を描いた作品群です。

本作は、ミステリー界に大きな影響を与えた一作で、「新本格ムーブメント」というミステリーブームを起こした作品でもあります。

この作品の何が評価されたのかというと、それはまさに驚愕のオチにあると考えられます。

本作終盤で明かされる一つの真実。たった一文で物語の見え方を180度変えてしまうようなトリック。それを前に、唖然として読む手を止めた読者も少なくないはず。

たった一文ですが、とんでもない一文。本作はそんな「一文のマジック」を味わえる傑作です。

■『十角館の殺人』 /  綾辻行人(著)、講談社文庫
■「」シリーズ

 

クビキリサイクル』 /  西尾維新

~あらすじ~
日本海に浮かぶ絶海の孤島「鴉の濡れ羽島」。そこにあらゆる分野の天才たちが集められます。戯言遣いであり本作の語り部である「ぼく」は工学の天才である玖渚友(くなぎさ とも)の付き添い人としてその島を訪れます。

赤神財団現当主の孫娘、赤神イリア。彼女に仕える数人のメイド。赤神イリアによって集められた天才達。彼らだけしかいないその島で、第一の殺人事件が起きます。その死体には首がなくて――。


鬼才・ 西尾維新のデビュー作!

クビキリサイクルは第23回メフィスト賞受賞作で、人気作家西尾維新のデビュー作でもあります。

孤島で行われる連続殺人。
その謎を追っていく話の筋は、よくできたミステリー小説そのものです。ただ、本作には別の大きな特徴があります。それはユニークな登場人物たち。主人公や集められた天才達には、ライトノベル的ともいえる大仰な性格が与えられています。

そんなユニークな登場人物。軽妙な語り口。本格ミステリーのようなギミック。それらを使って展開されていく物語は二転三転と転がっていき、やがて意外な結末を迎えます。

面白いミステリーには得てして、「意外な動機」、「意外なトリック」、「意外な結末」が用意されているものです。本作にもそれらが盛り込まれています。「首を切断する動機」、「密室での犯行方法」、「どんでん返し」。特に最後のどんでん返しは、一度事件が解決したと思わせてから行われるため、衝撃があります。
本作は「ライトノベル×孤島ミステリー」の傑作となっています。

■『クビキリサイクル 青色サヴァンと戯言遣い』 /  西尾維新(著)、講談社文庫
■「戯言」シリーズ

 

そして誰もいなくなった』 / アガサ・クリスティ

~あらすじ~
年齢も職業もばらばらの十人の男女。彼らはとある人物から、インディアン島に招待されます。しかし彼らの前に、いつまでたっても招待状の送り主は現れません。すると、各人に送られた招待状が虚偽であることも判明。

不穏な空気が流れる中、屋敷の中に謎の声が響き渡ります。その声が語るのは、十人の男女が過去に起こした事件や事故の真相。そんな中で、一人が死に、また一人が死にます。その死にざまは、まるで童謡「10人のインディアン」のよう。集められた十人の運命は果たして――。


今もなお色褪せないアガサ・クリスティが贈る傑作ミステリー!

本作が刊行されたのは、1939年。何十年も前に発表された作品です。しかし本作は今読んでもなお、色褪せません。

ミステリーのトリックや構成は時代を経て洗練されていっているため、過去の作品よりも現在の作品の方が面白いという場合が多いのですが、本作に関しては、現在の傑作と並べても劣りません。

一人一人死んでいく様は緊張感たっぷりで、終盤に明かされる真実とトリックには、膝を打つこと間違いなしです。

多くのミステリー作家が影響を受けた本作。「これを読まずにはミステリーを語ることはできない!」といったそんな作品です。

■『そして誰もいなくなった』 / アガサ・クリスティ(著)、ハヤカワ文庫――クリスティー文庫

 

まとめ

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孤島という共通の舞台を扱った三作。どの作品にもどんでん返しが用意されています。テンポがよく、話が二転三転とするため読みやすいのが特徴です。

面白いミステリー小説を探している方や気持ちよく騙されたい方は、一度手にとってみてはいかがでしょうか。

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ライター

ツナシ
青春小説とミステリー小説が好きな20代。ライトノベルから純文学まで読みますが、浅く広くといった感じです。小説は読むのも好きですが書くのも好きです。
先日某小説新人賞を賜り、現在出版に向けて作業中。