冲方丁『はなとゆめ』あらすじ・内容|清少納言について知ろう!
更新日:2017/5/5
『はなとゆめ』
冲方丁(著)、KADOKAWA
『はなとゆめ』あらすじ
時は平安時代。2度の結婚を経験した清少納言は、20代後半にして、一条天皇の妻である中宮定子のもとで教育係として仕えるようになった。
夢にまでみた宮中での暮らし。しかし、時代は大きく変化しようとしていた……。
清少納言の波乱万丈な生涯とは…
清少納言といえば、平安時代の中でも歴史的に名前を残した人物。「春はあけぼの」の冒頭で知られる『枕草子』の著者としても有名です。
しかし、実際には清少納言のことを知っている人はそう多くはないのではないでしょうか。
本書『はなとゆめ』は、清少納言の波乱万丈な生涯を描いた歴史小説。清少納言を一人称にしているため、まるで清少納言が物語をつづっているかのような作風が特徴です。
本書の著者である冲方丁さんと言えば、渋川春海という江戸時代の天文学者を描いた『天地明察』、水戸黄門として親しまれる水戸光圀を描いた『光圀伝』の著者としても知られています。
本書の『はなとゆめ』は『光圀伝』をきっかけに作られた作品なのだそうです。実際に著者は、清少納言の残した『枕草子』を読んで、文章の極意を感じたと言います。
歴史書が苦手な方でも読みやすい
『はなとゆめ』を手にした読者からは、「清少納言が見ている世界が新鮮に感じられた」「内容がすっと入ってきて面白かった」という意見も多数。
中には、『はなとゆめ』のタイトルが示すように、「華やかな世界観だけでなく、実世界での現実との対比が素晴らしい」という意見も見られます。
難しい歴史書とは違った、人間模様が描かれた小説で、歴史好きでなくとも楽しめる作品です。
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今回ご紹介した書籍
『はなとゆめ』
冲方丁(著)、KADOKAWA
今回ご紹介した『はなとゆめ』に描かれる清少納言は平安時代に活躍した作家ですが、同じころ活躍した女性作家がもう一人います。
紫式部の『源氏物語』の世界にも触れてみませんか?