江戸時代の料理を堪能できるおすすめ小説・本|『みをつくし料理帖』『剣客商売』も!
更新日:2015/9/1
みなさんは、和食は好きでしょうか。
私たちに親しまれている「蕎麦」「お寿司」「天ぷら」に「鰻の蒲焼き」。これらは江戸時代から始まったのを知っていますか?
和食の原点ともいえる、江戸時代の料理を楽しめる小説やレシピ本を10冊ご用意しました。四季折々のお料理や、江戸時代の暮らし・人情をじっくりとご堪能くださいませ。
時代ものは苦手……という食わず嫌いな方でも、きっと楽しんでいただけると思います。
小説『銀しゃり』
『銀しゃり』
山本一力(著)、小学館
主人公は江戸時代の押し鮨職人・新吉。
親方から受け継いだ柿鮨(こけらずし)の伝統を守りつつ、職人の誇りをかけてさらにおいしくなるよう努力し続ける。そんな新吉の姿がかっこよく、読んでいて爽快な気分に。
おいしいご飯を炊きたくなります。
小説『みをつくし料理帖』
『みをつくし料理帖 八朔の雪』
高田郁(著)、角川春樹事務所
蕎麦屋「つる家」で働くことになった少女・澪は、天性の味覚と負けん気で、日々奮闘!いろいろな創作料理でつる家を評判店にしていく中で起こる出来事を描きます。
「つる家」が近くにあったら通いたい…! ほんとうにおいしそうです。
小説『初ものがたり』
『初ものがたり』
宮部みゆき(著)、 新潮社
鰹、白魚、鮭、柿、桜…。四季を彩る「初もの」を巧みに織り込んだ、人情捕物帳ばなし。岡っ引きの茂七らが難事件の数々に挑みます。
宮部みゆき氏がおくる四季折々の江戸グルメ、ぜひご堪能ください。
小説『卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし』
『卵のふわふわ 八丁堀喰い物草紙・江戸前でもなし』
宇江佐真理(著)、講談社
江戸を彩る食べ物と、あたたかい人の心を映し出す八丁堀喰い物草紙。不器用な夫婦とあたたかい料理に、心がじんわりとします。
タイトルの「卵のふわふわ」ほか、「黄身返し卵」「淡雪豆腐」など、心あたたまる6つの物語。
小説『包丁人侍事件帖』
『将軍の料理番 包丁人侍事件帖 』
小早川涼(著)、学習研究社
江戸城の台所人・鮎川惣介。幼なじみの片桐隼人とともに大奥で起こった事件の謎に迫っていく。
江戸の庶民の料理や、将軍の御膳など、数々の料理が物語に華を添えます。
包丁という刀を持った(ちょっとメタボな)武士の物語です。
小説『剣客商売』
『剣客商売(一) 新装版』
池波正太郎(著)、新潮社
“食通”として有名な池波正太郎氏。食べ物の描写が秀逸な作品が多いです。
『剣客商売』の主人公・秋山小兵衛もとってもグルメで、女房のおはるにいろいろな料理を作らせます。
料理はほんとうに美味しそう!『剣客商売 庖丁ごよみ』という、料理を再現した本も出ていますので、あわせてぜひ。
小説『一膳飯屋「夕月」 しだれ柳』
『一膳飯屋「夕月」しだれ柳』
荒崎一海(著)、祥伝社
恋女房のおちよとともに一膳飯屋を営む男・片桐晋悟が主人公。
晋悟は、将軍の食事を調理する御膳所御台所人の三男で、なかば勘当の身。ある夜、隠居した旗本・竿望斎が刺客に襲われるところを救うが……。
江戸の味、人情味がたっぷりあふれる作品です。
日本史『江戸グルメ誕生 時代考証で見る江戸の味』
『江戸グルメ誕生 時代考証で見る江戸の味』
山田順子(著)、講談社
江戸っ子の好きな味って? 歴史上の人物の好きな食べ物って? 江戸の名物料理って?
ドラマ「JIN-仁-」や「天皇の料理番」などの時代考証を担当した著者のするどい目線で、江戸の味がどのようにしてできたかを解明します。
「JIN-仁-」などのドラマ好きの方にぜひ読んでいただきたい1冊です。
レシピ本『豆腐百珍』
『豆腐百珍』
福田浩、杉本伸子、松藤庄平(著)
新潮社
江戸時代にも「グルメブーム」があったとか。
江戸グルメブームの先駆けとなった江戸時代のベストセラー料理本は、豆腐の料理を百品紹介したもの。その百品すべてを完全再現したのがこの1冊!
豆腐だけでこんなにいろいろ作れるのか……。オドロキです。
レシピ本『江戸おかず 12ヵ月のレシピ』
『江戸おかず 12ヵ月のレシピ』
車浮代(著)、講談社
江戸時代には冷蔵庫なんてありません。そのため、旬の素材や保存食をじょうずに使って料理していました。
ほかにも健康、時短、経済的な江戸時代の料理の知恵がたくさん詰まった、江戸のお料理70品。
伝統的でシンプルな和食が、心にも体にもやさしいのです。
江戸時代の料理を小説で堪能しよう
いかがだったでしょうか。
食の欧米化が進む現代。洋食もおいしいですが、江戸グルメから和食のすばらしさを感じとってみてはいかがでしょうか。
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