東野圭吾おすすめエッセイ集|ファン必見!抱腹絶倒の作品
更新日:2019/1/24
日本が誇るミステリー界の巨匠、東野圭吾さん。巧妙なトリックや想像もつかない結末など、普通では思いつかない天才ぶりに、東野さんっていったいどんな人?!と興味を持つ人も多いことでしょう。
意外や意外。実は、東野さん、コテコテの大阪人なんです。
東野さんが描くエッセイ集はテンポがよく、抱腹絶倒してしまう作品ばかり。
今回は、東野圭吾さんのエッセイ集を5作品紹介します。
大人気作家がアホだった!?
『あの頃ぼくらはアホでした』
『あの頃ぼくらはアホでした』
集英社
東野さんが中学時代〜大学時代を振り返り「あの頃はアホだった……」と振り返るエッセイ集。
意外だったのは、東野さんはもともと読書嫌いだったということ。作家を目指す人=幼少から読者好きだというイメージがあったので、驚きでした!
東野さんが推理小説に目覚めたのは高校生になってから。東野さんには2人姉がいて、2人の本棚に入っていた江戸川乱歩と松本清張の小説を知ったのがきっかけだといいます。
その他にも、女子更衣室を覗く東野少年、成人向け雑誌を購入して黒マジックの部分を消そうと奮闘する東野少年、デート資金を貯める東野少年……など。
現在の作風からは想像できない東野さんの青春がたっぷり詰まった1冊となっています。
スノーボードにハマった東野圭吾の全力奮闘記
『ちゃれんじ?』
『ちゃれんじ?』
角川書店
40を過ぎてスノーボードにハマった東野さんが、奮闘する様子を描いたエッセイ集です。
本書によると、夏は週1ペースで屋内スキー場に通い、冬は往復6時間かけて雪山に通い、ハイクアップ(リフトのないゲレンデを歩いて登ること)も経験した東野さん。
そして、カービングターン(エッジをずらさずにターンすること)、グラドリ(飛んだり回ったり当て込んだりすること)といった、スノーボードをする人なら誰もが憧れる、上級者向けのこともできるようになったんだとか!
「スノーボードに出会って本当によかったと思っている」と語る東野さん。仕事も趣味も全力で没頭するその姿は、とってもかっこいいです。
工学部電気工学科卒の東野圭吾による「科学」エッセイ!
『さいえんす?』
『さいえんす?』
角川書店
タイトル名通り、「科学」にまつわるエッセイ集です。
とはいえ、話題は理系・スポーツ・少子化・震災の義援金・出版業会など多岐にわたります。科学に拒否反応がある人でもすらすらと読める作品でしょう。
ちなみに、紹介した前2作に比べるとお笑い要素は薄めです。
『ちゃれんじ?』同様、タイトルに「?」が付いています。東野さんいわく「自信のなさの現われ」なのだとか。
「数学は何のためにあるのか」という問いに対して、「数学とは科学や経済における問題解決のための道具であり、どんな道具があるのか学んでおかなければ、仕事で無駄な遠回りをしてしまうから」といった旨の回答をされるなど、東野さんの発想には思わず唸ってしまいます。
東野さんが物事をどのような視点で捉えるのかが垣間見れて楽しくなりますよ。
一風変わった設定が楽しいトリノオリンピック取材記
『夢はトリノをかけめぐる』
『夢はトリノをかけめぐる』
光文社
東野さんが、2006年にイタリアで開催されたトリノオリンピックを取材したときのことが綴られたエッセイ集。登場人物は「おっさん(東野さん)」と「僕」。「僕」とは、 東野さんの飼い猫・夢吉です。
冬季オリンピックは、夏季オリンピックと比べると人気がないことを不満に感じた東野さん。
ある朝起きたら人間に変身していた「僕」に、「おっさん」は「冬季オリンピックに出ろ」と言ったり「メダルを獲って、俺に恩返ししろ」と言ったり命令します。
そうこうしているうちに、トリノオリンピックが開催。そこで東野さんと「僕」は、トリノオリンピックを見に行くことにするのです。
東野さんの愚痴も含め、ふたりのトリノオリンピック体験記はクスッと笑える要素満載ですよ。
東野圭吾ファン必読の自伝的エッセイ
『たぶん最後の御挨拶』
『たぶん最後の御挨拶』
文藝春秋
東野さんが生まれた1958年〜2006年までの軌跡が書き綴られたエッセイ集。
「打たれ弱かったら作家になんてなってない」という帯と、「夢はトリノをかけめぐる」に出てきた飼い猫・夢吉の写真が印象的な表紙が目印の1冊です。
自作解説・映画化された作品のエピソード・学生時代やサラリーマン時代の思い出・自身の好きな漫画や映画ランキング・スポーツに対する熱い思い・自身の日々といった7つの項目から構成されており、読み応え十分の作品となっています。
なかでも、「白夜行」に登場する公園のモデルのエピソードや、知的犯罪に関心を持ったきっかけなどは、東野さんファンにとっては必読すべきではないでしょうか?
抱腹絶倒のエッセイ集を読んでみよう
普段の東野さんのイメージとは違った作風のエッセイ集を、一度読んでみるのはいかがでしょうか?
抱腹絶倒ものからついクスッと笑えるものまで、笑いにおいても幅広く、ますます東野さんのことが好きになること間違いなしですよ。
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