益田ミリおすすめ本・エッセイ|あなたの心にそっと寄り添う
更新日:2019/9/10
アラサー、アラフォー世代のオトナ女子を中心に、支持を集める作家の益田ミリさん。
益田さんの作品は「わかるわかる!」とつい共感できるものばかり。ホッと一息つきたいときに手にとってみませんか?
益田ミリおすすめ本1
『すーちゃん』
『すーちゃん』
幻冬舎
益田ミリさんの代表作である「すーちゃん」シリーズの第1作。『すーちゃん まいちゃん さわ子さん』のタイトルで、映画化された作品です。
私は昔から「すーちゃん」シリーズが大好きで、疲れた時に読んでいます。心に響く名言がとにかく多いのです。
たとえば、「こういうときに友達に電話してはいけない おしゃべりをして気を晴らすのは早い 傷ついてるあたしを軽く扱ってはダメ」。
私はこの台詞を読んでから、しんどい時には誰かに電話するのではなく、自分自身と徹底的に向き合うよう気をつけるようになりました。
益田さんの作品を一度も読んだことのない方に、まず読んでいただきたい作品です。
益田ミリおすすめ本2
『お茶の時間』
『お茶の時間』
講談社
カフェあるあるを集めたコミックエッセイ。
「お茶の時間は、ふと、なにかを思うための、人間らしい時間」と益田ミリさんは語っています。私も同じタイプで、何か集中したいときや物思いにふける場所として、カフェを選ぶことが多いです。
カフェのテーブルの上に、パソコン、雑誌、スマホ、手帳、眼鏡を置いて作業をしている様は、まるで自分の部屋のよう。なので、本書は個人的に共感しまくりでした。
カフェでまったり、ゆっくりする時間は、人生の一休み。ぜひカフェで寛ぎながらお読みになってはいかがでしょうか?
益田ミリおすすめ本3
『マリコ、うまくいくよ』
『マリコ、うまくいくよ』
新潮社
読めばきっと勇気がわくお仕事漫画。3人のマリコたちの物語ですが、同じ出来事でも、社会人歴によってとらえ方が異なり、とにかく面白いです!
たとえば、社会人2年目のマリコの考えは、「もっと充実感があるのだと思ってた。もっと満たされるのだと思ってた」。「同期の子たちの仕事ぶりが気になる。みんなが自分より仕事ができるようになっていくのは嫌」。
一方、社会人20年目のマリコは「(2年目を)応援したい気持ちに偽りはないのだけれど、そう簡単に会社に、社会になじんでもらっちゃ癪に障るんだよね~」と考えています。
小さな感情の起伏に、どれも分かるな~と思いながら読み進めていくと、まるで自分がエールを送られているような、あたたかい気持ちで読了していることに気づきます。
毎日忙しくて、お疲れの方に読んでいただきたい作品です。
益田ミリおすすめ本4
『一度だけ』
『一度だけ』
幻冬舎
益田さんの数少ない長編小説。介護ヘルパーの姉・弥生と、派遣社員の妹・ひな子の、仕事と恋愛にまつわる物語。フィクションですが、実にリアリティーのある作品です。
弥生は夫の浮気でもめて離婚、ひな子は10年以上彼氏がおらず、結婚相手を探しています。
ひな子は、旅先で出会った和菓子屋夫婦の息子2人との結婚を目論み、一方的に会いに行くなどアクティブな性格。一方の弥生は、正社員を辞めた後、条件に合う就職先がなかなか見つからず疲弊していきます。
2人が抱えるちょっとした不満や、将来への不安。きっと誰もが抱えているモヤモヤが描かれています。
帯のフレーズを見て、情熱的な恋愛小説なのかと思いましたが、物語は淡々と進んでいきます。私は、益田さんがこの作品を書いたことがとても意外でした。
益田ミリおすすめ本5
『はやくはやくっていわないで』
『はやくはやくっていわないで』
ミシマ社
益田さんが描く、対象年齢0歳~100歳の絵本。イラストは平澤一平さんが担当しています。
私はこのタイトルを見たとき、ついドキッとしてしまいました。なぜなら、自分の子供に「はやくはやく」と毎日言っていたからです。おそるおそるこの作品を開きました。
本書は、海の中を進むちいさな船が主人公。
「できることやできないこといろいろある。」「どうしてできないの?」って言わないで……。
船は進み続けます。すると、船が求めていた言葉が聞こえてきます。その言葉とは――?
たわいもない言葉です。でも、つい涙がこぼれました。子をもつ保護者全員に読んでいただきたいと願う作品です。
元気が出ないときに読んでみて
益田さんの作品は、疲れた心に寄り添ってくれるものが多く、読み終わった後には元気になっていることが多いです。心のデトックスにおすすめですよ。
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ライター:飯田 萌