好き嫌いをなくそう! 野菜がテーマの絵本
更新日:2020/1/22
「子供には健康に育って欲しい」と思う親の気持ちとは裏腹に、好き嫌いの多いお子さんも多いのではないでしょうか。
親としては、栄養の偏りを少しでも解消したいものですよね。とはいえ、無理に食べさせようとすると余計に嫌がってしまうこともあります。
では、どうやって好き嫌いをなくせばいいのでしょうか。
おすすめは、「野菜の絵本」の読み聞かせです!
野菜をコミカルに描いた絵本を読めば、子供も興味を持ってくれるはず。ここではさまざまな野菜が活躍する絵本をご紹介します。
バイキンと戦う野菜のヒーローが登場!
『ピーマンマンとかぜひきキン』
『ピーマンマンとかぜひきキン』
さくらともこ(作)、中村景児(絵)、岩崎書店
緑のマントを翻し、悪のバイキンたちをやっつけるスーパーヒーロー「ピーマンマン」。
あるときおうちでのんびりお風呂に入っていると、かぜひきキンにマントを盗まれた! 野菜たちを次々と風邪にしていくかぜひきキンを倒せるのか――!?
ピーマンがヒーローとして活躍する絵本です。初版から30年以上経った今でも長く愛されています。
バイキン退治をするピーマンの話……というだけでなく、親にも気をつけるべきことがあると教えてくれます。
好き嫌いが多い妹のためにお兄ちゃん大奮闘!
『ぜったいたべないからね』
『ぜったいたべないからね』
ローレン・チャイルド(作)、木坂涼(訳)、フレーベル館
ある日チャーリーは、妹のローラと一緒にお留守番することになりました。
でも、ローラの面倒をみるのはとっても大変。にんじんもスパゲティもバナナも大っ嫌い、絶対食べないと言うのです……。
頑なに「あれもイヤ、これも食べない」と、チャーリーを困らせるローラ。そこでチャーリーは、知恵を絞り、ユーモアを交えた楽しい食卓を演出します。
嫌いなものを無理に食べさせるのではなく、食事を楽しむことが一番大切だと教えてくれる作品です。
ピーマンがいろんなお菓子に大変身!?
『おかしになりたいピーマン』
『おかしになりたいピーマン』
岩神愛(作)、岩崎書店
お弁当の中にピーマンを発見したゆずるくんは、「ピーマンきらい!」とイヤな顔をしています。その様子を窓の外で見ていたピーマン……。
ゆずるくんに好きになってもらいたいと、とんでもないことを思いつきます。
子供の苦手な野菜ランキングで、常に上位にいるピーマン。アイスクリームになってみたりケーキになってみたり、子供の好きそうなお菓子になろうと奮闘します。
彼の困った顔を見ていると、なんだか応援したくなっちゃうんですよね。
フードロスについて考えるきっかけに
『やさいのおしゃべり』
『やさいのおしゃべり』
泉なほ(作)、いもとようこ(絵)、金の星社
れいちゃんのおうちにある冷蔵庫。その中にいる野菜たちが、なにやらお話ししています。
このまま傷んで捨てられてしまうのか? それとも美味しく食べてくれるのか? ゴミ箱行きの恐怖に怯えながら、早く食べてもらいたいと願うのですが――。
野菜のおしゃべりを通して、食べる大切さだけでなく、フードロスにも気をつけようと教えてくれる作品です。
みなさんの家にある冷蔵庫の中にも、「捨てられるかもしれない……」としょんぼりしている野菜たちはいませんか?
素直じゃないトマトさんのお話
『トマトさん』
『トマトさん』
田中清代(作)、福音館書店
ある夏の日、真っ赤に熟れたトマトさんが、トマトの木から落ちてしまいます。近くの小川で遊んでいるミニトマトやトカゲたちに、「トマトさんもおよいだら」を誘われるのですが――。
インパクトのあるトマトさんの表紙が印象的な絵本です。読んでいくうちにクセになってしまうシュールな可愛さがあります。
本当はみんなと一緒に泳ぎたいのに、強がっているトマトさん。一体なぜ素直になれないのでしょうか……?
一番走るのが早いのはどの野菜?
『おやおや、おやさい』
『おやおや、おやさい』
石津ちひろ(作)、山村浩二(絵)、福音館書店
フレッシュな野菜たちのマラソン大会が開催されました。みんな形や大きさが違って、走り方も個性豊か。果たして1等賞は誰の手に――?
「ラディッシュ だんだん ダッシュする」「きゅうりは きゅうに とまれない」など、言葉あそびが楽しい絵本。
リアルなイラストと、コミカルな表情の野菜たちがなんとも可愛らしいんです。定番から、ちょっとマイナーな野菜の名前も覚えられますよ。
おいしい料理になる前に♪
『だいこんさん おふろにはいる』
『だいこんさん おふろにはいる』
岡田よしたか(作)、PHP研究所
今日はだいこんの兄弟たちが料理になる日。美味しく料理してもらう前に、お風呂に入って綺麗にします。
体を洗って湯船で歌っていると、そこに大きなブリがやってきました――。
だいこんたちには目や口は描かれていないのに、表情があるかのように見えてくるから不思議。ユーモアたっぷりで、コテコテの関西弁もしっくりきます。
料理になることを楽しみにしている彼らを見ていると、だいこん料理がより美味しく感じられそうです。
野菜ができるまでをていねいに描く
『ソフィーのやさいばたけ』
『ソフィーのやさいばたけ』
ゲルダ・ミューラー(作)、ふしみみさお(訳)、ビーエル出版
夏休みにおじいちゃんのおうちを訪れたソフィーは、自分専用の畑をもらって大喜び。そこでさまざまな野菜と出会います。
野菜がどのように作られているのかを、ソフィーと一緒に学ぶことができる本作。手間暇かけて作られる野菜や、畑で見つけた生き物たちは、ソフィーの時間を豊かなものにしてくれます。
ゲルダ・ミューラーの描く絵は非常に繊細で、ながめているだけでも楽しい作品です。
言葉遊びが楽しい絵本
『たべもんどう』
『たべもんどう』
鈴木のりたけ(作)、ブロンズ新社
野菜にまつわるダジャレやなぞなぞ、回分が楽しい絵本『たべもんどう』。
言葉遊びが面白いのはもちろん、生き生きとした表情や動きをする野菜の姿がたまりません! 親子で早口言葉対決をしたり、なぞなぞ対決をしたり、きっと夢中になれると思います。
細やかなイラストには仕掛けもあり、何度読んでも新しい発見が見つかる作品です。
次のページにはどんなしかけが……!?
『やさいさん』
『やさいさん』
tupera tupera(作)、学研教育出版
亀山達矢さんと中川敦子さんによるユニット、tupera tuperaの作品。シンプルだけど、カラフルなイラストが特徴です。
ページをめくると、土の中から野菜の葉っぱだけが見えます。「やさいさん やさいさん だあれ」と、絵本をめくると……?
大胆な仕掛けが楽しい絵本です。どんな野菜が飛び出すのか? ぜひ確認してみてくださいね。
絵本で野菜を紹介してあげよう!
思うように食べてもらえない野菜たちですが、それぞれに個性があると思うと気になっちゃいますよね。
お子さんの好き嫌いが始まったら、野菜のことを絵本で楽しく紹介してあげてください!
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ライター:キキ