「お正月」を絵本で知ろう! お正月がテーマのおすすめ絵本
更新日:2019/12/23
おせちやお雑煮を食べたり、年賀状を送ったりするお正月!
では、どうしておせちを食べるの? どうして鏡もちを飾るの? といった疑問にあなたは答えられますか?
これらの疑問には、「う~ん……」と考えてしまう人も多いはず。もしお子さんに聞かれたときに、困ってしまうかもしれません。
言われてみると知らないお正月の疑問。これらの答えは、絵本で知ることができるんです!
ここでは、親子一緒にお正月の意味や由来を知ることができる絵本、次にくるお正月をもっと楽しめる絵本をご紹介します。
「お正月」って何するの?
『おしょうがつ おめでとう はじまりの日!』
『おしょうがつ おめでとう はじまりの日!』
ますだゆうこ(作)、たちもとみちこ(絵)、文溪堂
大みそかに食べる年越しそばや、除夜の鐘のこと。お正月を迎えたあとの初詣、お年玉、たこあげといったお正月の遊びなど、お正月にまつわる言葉の由来や意味がすべて詰まった絵本がこちら!
ねこのみーみの目線で、あまねちゃん家族のお正月を一緒に楽しめますよ。
いつもの日常とは違い、家族もなんだかソワソワ……。新しい年を迎える前にぜひ読んでみてくださいね。
「来年」ってなにがあるの?
『くまのこのとしこし』
『くまのこのとしこし』
高橋和枝(作)、講談社
お母さんに「もうすぐ来年がくる」と言われたくまのこ。「来年」って、どんなものなのでしょうか。
来年の準備のために忙しそうにしているお母さんとお父さんを見て、くまのこはワクワクと期待を膨らませていきます。
夜が来て、朝を迎える。毎日同じことをしているのに、年越しの瞬間だけは特別。それが伝わってくる作品です。
来年ってなに? と考えるくまのこの子供らしい目線にほっこりしました。
どんどんやってくるお正月
『おしょうがつさんどんどこどん』
『おしょうがつさんどんどこどん』
長野ヒデ子(作)、世界文化社
お正月は、いろんな準備が重なって忙しい! そんな年末年始を感じられる『おしょうがつさんどんどこどん』。
大掃除、鏡もちを準備して、年越しそばを食べて、年が明けたら挨拶をして、おせちを食べて……。古き良きお正月を楽しく学べる一冊です。
忙しさを理由に適当になりがちなお正月ですが、やはりいつまでも大切にしていきたいですね。
「除夜の鐘」の思い出
『じょやのかね』
『じょやのかね』
とうごうなりさ(作)、福音館書店
男の子がお父さんと一緒に除夜の鐘をつきにいく様子が描かれた本作。イラストはすべて木版画、モノクロで、新年が近づく静かで厳かな夜の雰囲気を感じられます。
お参りして鐘をつく。素朴な印象のある絵本ですが、初めて鐘をつく男の子の緊張感や昂揚感がしっかりと伝わってきます。
大みそかの夜は遅くまで起きていても良い、そんな子供の頃を思い出す絵本でした。
「初日の出」に何を誓う?
『おめでとうおひさま』
『おめでとうおひさま』
中川ひろたか(作)、片山健(絵)、小学館
新しい年になって、海や山からおひさまが「ぽん!」と登場。今年はどうしたいか、おひさまは動物たちに訪ねます。
動物たちがそれぞれ今年の抱負を言っていくのですが、「なるべく おこらない」「なるべく わらう」など、無理をしていない感じが微笑ましいです。
お正月はもちろん、入学式などの節目の日に読むのもおすすめですよ。
地域によって違う「お雑煮」
『おぞうにくらべ』
『おぞうにくらべ』
宮野聡子(著)、講談社
お正月におじいちゃん、おばあちゃんの家にやってきたきみちゃんが、さまざまなお雑煮に出会います。
四角いお餅、まるいお餅、白味噌の味、くるみダレを付ける……地域によって食べ方が全然違うお雑煮。こんなお雑煮もあるの? どれを食べてみたい? と、親子で読みながら盛り上がること間違いなしです!
家族一緒にお雑煮を食べることのありがたみも感じられる、ほっこり温かな一冊です。
「おせち」の意味って?
『おせちのおしょうがつ』
『おせちのおしょうがつ』
ねぎしれいこ(作)、吉田朋子(絵)、世界文化社
「おせち」について知りたいときは、この絵本がおすすめ。おせち料理たちの冒険の様子が描かれています。
イラストは、全てフェルトなどの手芸用品で作られており立体的。さまざまなハプニングも臨場感たっぷりです!
だて巻きや黒豆など、おせちに入っている料理にはすべて意味があります。あまりおせちを食べなくなっている現代だからこそ、読んでほしい一冊です。
お正月に鏡もちを飾るのはどうして?
『もちくんのおもちつき』
『もちくんのおもちつき』
たかぎのりこ(作)、やまぐちひでき(絵)、日本地域社会研究所
一冊まるまる「お餅」について描かれた絵本。日本の行事や伝統を知ってもらおうと生まれたキャラクター「もちくん」が主人公です。
もちのさとに住むもちくんが、お正月を迎えるために、仲間のおもちたちと一緒に特別な鏡もちを作ります。
桜もちや柏もちなど、さまざまな行事で食べられるお餅も登場。日本の行事にはお餅が欠かせないことがよ~く分かりますよ。
最後には餅つき、鏡もちについての解説も載っています。
「しめかざり」ってなに?
『しめかざり』
『しめかざり』
森須磨子(作)、福音館書店
お正月前後に、玄関に飾られる「しめかざり」。本作には、そんなしめかざりの意味や作り方、地域によって違う形、職人の思いなどが詰まっています。
図鑑に近い内容となっており、読み応え抜群です。
「買って飾って終わり」ではなく、そこに込められた意味や由来を知ることで、日本のお正月の奥深さを感じられます。
お正月が過ぎた後のことが書かれているのもポイントですよ。
「十二支」はどうやって決まったの?
『てのひらむかしばなし 十二支のはじまり』
『てのひらむかしばなし 十二支のはじまり』
長谷川摂子(作)、山口マオ(絵)、岩波書店
ねずみ、うし、とら、うさぎ、たつ、へび、うま、ひつじ、さる、とり、いぬ、いのしし。
十二支ってどうしてこの12匹の動物なの? どうしてこの順番なの? と疑問に思ったことはありませんか? 本作は、そんな十二支の由来が分かる絵本です。
「お正月の朝に、神の御殿に来たものに1年ずつ年をやる」そう言われた動物たちの様子をユーモラスに描きます。
個性的な動物たちにはそれぞれに物語があり、「なるほど……!」と思いながら読み進められますよ。
「七福神」ってなに?
『どんぶらどんぶら七福神』
『どんぶらどんぶら七福神』
みきつきみ(作)、柳原良平(絵)、こぐま社
宝船に乗った七福神。名前はなんとなく知っている方が多いと思いますが、それぞれどんな福をもたらす神様なのでしょうか。
かぞえ歌のようなリズムで七福神のことを紹介してくれる本作。言葉遊びの絵本としても楽しめます。読んだあとに七福神めぐりをするのもおすすめですよ。
ちなみにイラストを担当しているのは、トリスウィスキーのキャラクター「アンクルトリス」でお馴染みの柳原良平さん。愛嬌あるイラストがたまりません!
「お正月」を知って、お正月を迎えよう!
長くて難しい説明を聞くよりも、物語のなかでお正月の由来や意味を知れるのが嬉しいですね。
ぜひお子さんと一緒に、お正月について学んでみてはいかがでしょうか?
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ライター:カタクラ