グレッグ・マキューン『エッセンシャル思考』で仕事を効率的に。
更新日:2018/5/20
『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』
グレッグ・マキューン(著)
かんき出版
エッセンシャル思考が目指す生き方は、「より少なく、しかしより良く」。
時代はすでにその方向へ動きだそうとしている。
全米ベストセラーの翻訳!
apple、google、facebook、Twitterのアドバイザーを務める筆者の
99%の無駄を捨て1%に集中する方法!(帯)
最近よく耳にするキーワード「エッセンシャル思考」。
私が本書を読む前は「ミニマリスト」と同じようなものなのだろうか?と考えていました。エッセンシャル思考とは、いったいどのようなものなのでしょうか。
エッセンシャル思考とはどのようなものか
エッセンシャル思考は、より多くの仕事をこなすためのものではなく、やり方を変えるためのものである。そのためには、ものの見方を大きく変えることが必要になる。(中略)
エッセンシャル思考になるためには、3つの思い込みを克服しなくてはならない。
「やらなくては」ではなく「やると決める」。
「どれも大事」ではなく「大事なものはめったにない」。
「全部できる」ではなく「何でもできるが、全部はやらない」。(p14-15)
周囲の期待に応えようと、反射的に「やります!」と言ってしまう人。
期限が迫ると「根性」でがんばる人。
何もかも中途半端な人。
あなたの周りにそんな人はいないでしょうか?
また、ご自身のことも振り返ってみてください。
働きすぎなのに、成果が出ないと感じることはないでしょうか?
忙しすぎて、自身の心身がすり減っていませんか?
常に走り続けているのに、どこにも辿り着けないような気分になることは?
該当する、という方がいらっしゃったら、ぜひ本書を読んでほしいと思います。
私自身、仕事に対して悩み続けた結果、本書に助けられた経験があります。
だからこそ、お伝えしたい。慣れ親しんだやり方から脱却して、一度、「エッセンシャル思考」を試してみては?と。
エッセンシャル思考の本質は「より少なく、しかしより良く」。自分の時間とエネルギーをもっとも効果的に配分し、重要な仕事で最大の成果をあげることを目的とします。
そのためには、常に「今、自分は正しいことに力を注いでいるか?」と、自身に問いかけなければいけません。
相手の機嫌を損ねないためだけに依頼を引き受けるのではなく、断ることを覚えた時、本当に重要な仕事をやり遂げることができるようになるのです。
騙されたと思って、一度読んでみていただきたいと思います。きっとみなさまの価値観、ひいては日々の生活までも変えてくれるはずですよ。
エッセンシャル思考を感じるとき
前項では思想的な部分を少しご紹介しましたが、本書の大半は「具体的な事例」であり、とにかく実践的な構成となっています。
章ごとに「エッセンシャル思考」の行動と、「非エッセンシャル思考」の行動が比較されているため、「エッセンシャル思考」のイメージがしやすく、自分を振り返るという意味でも有効なのです。
先ほどからお伝えしているように、大切なのは「選ぶ」こと。周囲に流されず、自分自身の選択をする。
それは簡単なことのようで、想像以上に難しいことです。なぜなら、世の中は情報と雑音とストレスと虚栄に満ちているからです。
作者の「エッセンシャル思考」ぶりがわかる部分を一部引用してみましょう。
私がエッセンシャル思考を感じるのは、たとえばこんなときだ。
・人脈づくりのイベントに行くよりも、子供とトランポリンで遊ぶ
・家族と過ごすために、週1日はソーシャルメディアを一切見ない
・仕事の期日を延ばして子供たちとキャンプに行く
・出張の飛行機ではテレビや映画を見ず、思考と休息に時間を使う
・その日の最優先事項が終わるまで別のことには一切手を出さない
・フェイスブックを眺めるかわりに、93歳の父親に電話をかける(p289-290)
私はこの箇所を読んで、「エッセンシャル思考」に惹かれ、このような生き方ができればと思いました。
そして気づいたのです。何気なく、無意識に携帯電話をチェックしてしまう自分に。私自身、このような非本質的な生き方は望んでいないのに。
これまでの習慣や考え方を変えるのは容易ではありません。
長期的な努力が必要ではあるものの、「エッセンシャル思考」を身につけようと模索している今を、正直楽しく感じているのも事実です。
興味のある方はぜひとも手にとってみてくださいね。
今回ご紹介した書籍
『エッセンシャル思考 最少の時間で成果を最大にする』
グレッグ・マキューン(著)
かんき出版
なんだかやる気が出ない。モチベーションが上がらない……。そんなときに読んでほしい本をまとめました。