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司馬遼太郎の紀行文『街道をゆく』を読んで旅した気分に。


更新日:2017/7/7

『街道をゆく』表紙

街道をゆく
司馬遼太郎(著)、朝日新聞社

『街道をゆく』の内容

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日本を代表する歴史小説家であり、エッセイストでもある司馬遼太郎さんが、国内は元より海外にまで足を運んで綴った大紀行文です。

25年の長きにわたって書き綴られ、1996年の急逝により、43巻目の『濃尾参州記』(未完)が絶筆となりました。

 

本を片手に旅に出たくなる!

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司馬遼太郎さんは、日本人の源流を求めて、北から南まで日本国内は元より、日本を飛び出して海外にも足を運んでいます。

アジアでは、韓国、中国、モンゴル、台湾など、ヨーロッパではフランス、スペイン、ポルトガル、イギリス、オランダなど、またアメリカではニューヨークなどを訪れて綴った紀行文です。
1971年に週刊朝日で連載が開始され、1996年に亡くなるまで続きました。

 

街道、つまり人々が行きかう道、交通に着目。
日本人がどこから来てどこへ行くのか、また文明はどのようにもたらされ、伝えられていくのかなど、司馬さんの歴史に対する深い見識をもとに考察されています。

司馬さんのライフワークともいえる紀行文で、1984年には22巻『南蛮のみちⅠ』が第16回日本文学大賞を受賞。選考委員だった安部公房さんが、高く評価したそうです。

司馬さんの歴史観を色濃く映しながら難解にはならず、歴史が苦手な人でも読みやすく理解しやすい文章となっているのは、司馬さんの人間へのあたたかなまなざしで描かれているからでしょう。

歴史小説から入るのは敷居が高いという方には、司馬本の最初の1冊としてもおすすめです。「いつかこの43巻の中の1冊を片手に、その地域を旅してまわりたい」、そんな気持ちにさせてくれます。

 

【関連記事】司馬遼太郎『草原の記』モンゴルへの熱い思いとは

今回ご紹介した書籍

街道をゆく』(文庫版)
司馬遼太郎(著)、朝日新聞社

 

『坂の上の雲』や『功名が辻』など、多くの歴史小説を発表した司馬遼太郎さん。
他にも紀行文や対談集など、司馬作品を紹介した特集はこちら。