真田丸で話題! 真田幸村を描いた小説おすすめ5選
2016年の大河ドラマ「真田丸」。かつて大人気となった大河ドラマ「新選組!」の脚本を書いた三谷幸喜さんが再び脚本を担当し、毎週放映の時間にはSNSで多くの人が感想を書き込むほどの人気作でした。
そんな「真田丸」の主人公、真田信繁(真田幸村)を描いた小説をご紹介します。「真田丸」とはまた違った信繁に出会える作品ばかりです。
池波正太郎作品
『真田太平記』
新潮社 全12巻
真田家を描いた小説といえば、この『真田太平記』はかかせません。池波正太郎さんの描く真田家の物語は、全12巻におよぶ大ボリュームです。
「真田丸」と同じく、幸村の父である真田昌幸、兄の真田信之についても描かれています。
1巻の織田信長に仕えた時代から、12巻の大坂の陣が終わった後の真田家まで大長編の物語で、大河ドラマのように長くじっくり楽しめます。
長編ですが、魅力的な登場人物やドラマチックな展開で読み飽きさせません。真田幸村好きな方だけでなく、兄の信之が好きな方にもおすすめの作品です。
火坂雅史作品
『真田三代』
文春文庫 上下巻
「真田丸」を見て真田家を扱う小説が読みたくなったけれど、長編は苦手、という方におすすめしたい作品がこちらの『真田三代』です。
「真田丸」と同じ大河ドラマ、「天地人」の原作を書いた火坂雅志さんの小説です。
上下巻という限られた長さの中で、わかりやすく真田家が直面した激動の時代を描いています。大河ドラマの流れを振り返る本としても長さがちょうどいい作品です。
海道龍一朗作品
『華、散りゆけど 真田幸村 連戦記』
集英社
上に紹介した2作品は、どちらも幸村の父、そして祖父からという長い期間を追ったものでしたが、こちらの『華、散りゆけど』は大坂の陣を中心に描いています。
関ヶ原の合戦に敗れ、九度山で暮らすところから始まる構成です。
真田幸村が名を馳せることになった大坂の陣、まさに幸村のクライマックスが描かれる小説となっています。
相川司作品
『真田信繁 戦国乱世の終焉』
中央公論新社
真田「幸村」という名前は、本当の名前ではありません。実際は真田「信繁」が正しい名前でした。
後世に「信繁」の活躍が描かれた際、様々な脚色とともに「幸村」という名前がよく知られるようになったのだそうです。
この作品はタイトルに「真田信繁」と、うたっているだけあり、真実の真田信繁に迫ろうとする内容になっています。
一般的によくきく「幸村」の歴史とは一味違った物語になっていて、新たな発見がある小説です。真田幸村好きだけでなく、ほかの歴史小説とは違う読書体験をしたい方にもおすすめです。
司馬遼太郎作品
『城塞』
新潮文庫 上中下巻
歴史小説の大家、司馬遼太郎さんによる大坂の陣を描いた小説です。
この作品で真田幸村は主人公ではありませんが、幸村がもっとも注目されることとなった大坂の陣を描く作品ですから、幸村好きにも見逃せません。
大坂の陣で戦った武将たちが鮮やかに描かれていて、小説としての完成度も高く、歴史好きでなくても感動できる人気作です。また、「城塞」は司馬遼太郎の「戦国四部作」最後の作品とされています。
四部作の他作品、『国盗り物語』『新史太閤記』『関ヶ原』もぜひ読んでみてください。
戦国時代の始まりから終わりまでを、小説を通して味わうことができます。
それぞれの作家が描く真田幸村を感じて!
戦国時代の終わりという、ドラマチックな時代に名を馳せた「真田幸村」。彼を扱った小説はどれも歴史の大きな転換を感じることができます。
「真田丸」を補うように読むのもいいですし、「真田丸」とは違う幸村を知るために読むのもまたおすすめです。
今回ご紹介した書籍
『真田太平記』
池波正太郎(著)、新潮社
『真田三代』
火坂雅史(著)、文春文庫
『華、散りゆけど 真田幸村 連戦記』
海道龍一朗(著)、集英社
『真田信繁 戦国乱世の終焉』
相川司(著)、中央公論新社
『城塞』
司馬遼太郎(著)、新潮文庫
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