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クリスマスに大人が読みたいおすすめ絵本・本|クリスマスは素敵な1冊と出会おう


こんにちは。子どもの頃、サンタさんから絵本をもらったアオノです。

今年もクリスマスの時期がやってきましたね。
そこで今回は「クリスマスに大人が読みたい本」を選んでみました。

絵本、児童書、小説と様々なジャンルの本をご紹介します。

クリスマスにまつわる本を読むだけでも、クリスマスが楽しみになってきます。そして、クリスマスには素敵な本との出会いが待っているかもしれません。

 

日本で唯一の公認サンタクロースが教える大人のための本
『サンタクロース公式ブック』

『サンタクロース公式ブック ~クリスマスの正しい過ごし方~』表紙

サンタクロース公式ブック ~クリスマスの正しい過ごし方~
パラダイス山元(著)、小学館

日本で唯一の公認サンタクロース、パラダイス山元さんが監修された、大人のための公式ブックです。

クリスマスの過ごし方や、クリスマスの本来の意味、クリスマス雑貨やレシピなど、クリスマスに関するあらゆる情報や、クリスマスを心豊かに過ごす為のアドバイスも掲載されています。

 

興味深いのは、公認サンタクロースになるための過酷な試験のお話。
公認サンタクロースとは「グリーンランド国際サンタクロース教会」が認定したサンタクロースのこと。試験を受けるための条件もいろいろあり「体重が120kgないといけない」のだそうです!

クリスマス・イヴに、病気やあらゆる事情で家族と過ごせない子どもたちの元を訪問する、といった活動もされているそうで、サンタクロースは本当に子どもたちに幸せを運ぶ存在なのだなと思います。

また、悪い子にお仕置きをするブラックサンタクロースについても書かれており、その恐ろしさは想像以上。

現実的なお話も書かれているので、毎年サンタクロースからプレゼントをもらっているご家庭のお子さんには内緒で読んでくださいね♪

子どもに、サンタクロースはいるんだよ、と胸を張って言えるような素敵な1冊です。

 

「初めて」に出会うきらめきを一緒に感じたい
『パディントンのクリスマス』

『パディントンのクリスマス』表紙

パディントンのクリスマス
マイケル・ボンド(著)、松岡享子(訳)、ペギーフォートナム(絵)
福音館書店

パディントンがブラウン一家と過ごす夏から、クリスマスにかけての7つの物語が入った短篇集。

クリスマスのお話は、パディントンが、大好きな人たちにあるプレゼントを贈ります。しかし贈るまでもひと騒動。一体何を贈ったのでしょうか?

 

世界中で愛されているパディントンシリーズ第2弾。

ブラウン一家が、パディントン駅で出会ったくまのパディントン。かわいい絵と優しいお話が大人気で、実写映画にもなり話題になりました。

『パディントンのクリスマス』では、イギリスのクリスマスの文化に触れることができるのも、おすすめしたいポイントのひとつ。
そして、パディントンが贈った心がこもった温かいプレゼントに、こちらまでほっこり幸せな気持ちになれますよ!

わたしも子どもの頃に『パディントンのクリスマス』をクリスマスプレゼントでもらった1人です。
パディントンが沢山の「初めて」に出会った時のドキドキやきらめきが伝わってきて、こっちまで嬉しくて楽しい気持ちになれます。

びっくりするような失敗や騒動を起こすパディントン、でも最後はとっても幸せな気持ちになれる素敵なシリーズです。

⇒「パディントンシリーズ(福音館書店)」はこちら
⇒「パディントンシリーズ(絵本)」はこちら

 

ほんとうのうさぎになりたかった
『ビロードのうさぎ』

『ビロードのうさぎ』表紙

ビロードのうさぎ
マージェリィ・ウィリアムズ・ビアンコ(著)、酒井駒子(訳/絵)
ブロンズ新社

クリスマスに、ぼうやのもとにやってきたビロードのうさぎ。ある日、子どもに愛されてほんとうの友達になったおもちゃに訪れる「子どもべやのまほう」の話を聞く。

ビロードのうさぎはぼうやといつも一緒にいるようになり「男の子のほんもののうさぎ」になれたと思ったのだけど……。

 

世界的な名作である「The Velveteen Rabbit」。本書は、酒井駒子さんが絵と抄訳を手掛けた絵本。酒井さんの繊細な絵が美しく、いつまでも見ていたくなる、一度見たら忘れられない絵本です。

小さい頃、大切にしていたぬいぐるみがわたしにもありました。
でもいつの間にか、捨てられてしまったり、大きくなるにつれて、忘れていってしまうことってありますよね。どこにいったんだろう、あんなに大好きだったのに、って。

そんな気持ちがよみがえってきて、思わず泣いてしまいました。

「ほんとうのもの」って何でしょうか? 誰かが決めるものじゃなくて、自分が決めるものなのかもしれない。誰かにとっては「にせもの」でも、自分にとっては「ほんとうのもの」なのかもしれない、と思える1冊。

酒井さんの描く美しい絵と共に、切なくて優しい名作を感じてみてください。

 

ドーナツ食べたくないですか?
『羊男のクリスマス』

『羊男のクリスマス』表紙

羊男のクリスマス
村上春樹(著)、佐々木マキ(絵)
講談社

聖羊祭にドーナツを食べてしまった為に、呪いによってクリスマスソングが作曲できなくなってしまった羊男。

呪いを解くには、自分が掘った穴に降りていくこと。羊男は、穴の開いていないねじりドーナツを持って、穴に降りていくが……。

 

村上春樹さんのクリスマスストーリー。佐々木マキさんのかわいい絵もふんだんに盛り込まれた1冊です。

これを読むと「ドーナツが食べたくなる!」という声をよく耳にします。
ドーナツを食べたせいで呪いをかけられた羊男の話なのに、読むと確かにドーナツ、食べたくなるんです。不思議と。

このお話には、村上春樹さんの他の羊シリーズのキャラクターが続々と登場します。他の羊シリーズを読んだことがある方なら、懐かしい友達に再会したような気持ちになるかもしれません。

ファンタジーで不思議な愛すべき羊男の世界。とても優しい楽しいお話ですが、ラストはほろりと切なくなります。

羊男に初めて出会う人にもオススメの1作。ぜひ穴の開いたドーナツを食べながらどうぞ!

 

 恋に落ち、旅に出る。
『キャロル』

『キャロル』表紙

キャロル
パトリシア・ハイスミス(著)、柿沼瑛子(訳)
河出書房新社

クリスマス商戦の時期、デパートのおもちゃ売り場でアルバイトをしていたテレーズ。娘のおもちゃを買いに来た美しい人妻キャロルと出会い、彼女に対して恋のような強い憧れを持つ。

やがて2人は自動車で旅に出る。そこで待ち受けている運命とは……。

 

ミステリーの巨匠、パトリシア・ハイスミスが偽名で出した、最初で最後の恋愛小説。2016年に、ケイト・ブランシェットとルーニー・マーラで映画化もされました。

2人の女性が、恋に落ち、旅に出る。
テレーズは19歳、まだ愛も知らなかった少女でしたが、自立した美しい年上の女性キャロルと出会い、自立や美しいものへの憧れが芽生えていきます。

1950年代のアメリカの情景が見事に描かれたとても美しい小説です。そして「人を好きになること」で人はこんなにも強く美しくなるのだと、思わずにいられなくなります。

ふたりが出会い、心を奪われる瞬間の描写が秀逸で、こんなふうに表現できるのかと読むたびに感動する1冊です。

1950年代のアメリカの、クリスマスの空気を感じてみてくださいね。

 

クリスマスにはお気に入りの絵本や本を見つけよう

気になった本はありましたか?

本を読むと、ますますクリスマスが楽しみになりますよね。クリスマスを題材にした本は沢山あるので、ぜひお気に入りの1冊を見つけてみてくださいね!

 

お子さんへのプレゼントに絵本を添えるのもおすすめです。クリスマスがもっと楽しくなる絵本をご紹介しています!