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100年後も残したい本・漫画5選|未来でも読み継がれてほしい傑作


更新日:2019/6/27

100年後も残したい本・漫画5選

今回の記事のテーマは「100年後も残したい本5選」。

100年後も色褪せないであろう名作から、ずっと読み継がれてほしい本、忘れてはいけない本を選書しました。

もし未読の作品がありましたら、手に取ってもらえたら嬉しく思います。

 

100年後も残したい本1
『二十一世紀に生きる君たちへ』

『二十一世紀に生きる君たちへ』表紙

二十一世紀に生きる君たちへ
司馬遼太郎(著)、世界文化社

あなたの大切な人と、一緒に読んでください!

司馬遼太郎が子どものために書いた、たった1冊の本。

考え抜かれたメッセージが私たちに感動を呼び起こします(帯)

 

歴史小説の第一人者、司馬遼太郎さんが書いたエッセイ本。

私がこの1冊に出会ったのは、大阪の司馬遼太郎記念館に行った時です。当時は冒頭部分を少し読んだだけでしたが、この本は絶対に読まないといけない、と感じました。

「私の人生は、すでに持ち時間が少ない」「君たちと話ができるのは、今のうち」。あたかも遺書のような、司馬さんの想いがひしひしと伝わってきたからです。

いつの時代になっても、人間が生きていくうえで、欠かすことができない心がまえとは何なのか。世の中がどんなに変化しても、人間として忘れてはいけないことが本書には書かれています。
現在も100年後も、すべての子どもたちに読んでほしいと思える作品です。

 

100年後も残したい本2
『人間の土地』

『人間の土地』表紙

人間の土地
アントワーヌ・ド・サン=テグジュペリ(著)、新潮社

郵便機のパイロットとして長いキャリアを持つ著者が、駆け出しの日々、勇敢な僚友たちのこと、アフリカや南米での人々との交流、自ら体験した極限状態などについて、時に臨場感豊かに、時に哲学的に語る。人間にとって大切なものは何かを鋭く問うたサン=テグジュペリ文学の大傑作。(表紙裏)

 

『星の王子さま』で知られるサン=テグジュペリの自伝的小説。

空の旅をしていたサン=テグジュペリは、途中で立ち寄った空港で大事故を起こし、一時意識不明になります。紆余曲折を経て、どうにか小康状態を得た彼は、静養期間中に本書を書くことになりました。

本書の主人公は、砂漠に墜落したとあるパイロット。手持ちの水は1リットルもない。救援隊に見つけてもらえるのは、早くて1週間、長くて6ヶ月。そんな極限状況の中、空腹から幻覚が見え始める主人公。極限状態に陥った人間の本質や真実とは?

諦めそうになりながらも「救いをもたらしてくれるのは、一歩踏み出すことだ。一歩、また一歩」「ほら、もうひと踏ん張りだ! まだやれるだろう」と歩を進める主人公。読んでいると、自分の人生まで応援されているような気持ちになります。

生と死の狭間で感じることは、100年後もきっと変わらないでしょう。たとえ100年経っても色褪せないであろう名作です。

 

100年後も残したい本3
『泥流地帯』

『泥流地帯』表紙

泥流地帯
三浦綾子(著)、新潮社ほか

大正15年5月、十勝岳大墳火。突然の火山爆発で、家も学校も恋も夢も泥流が一気に押し流してゆく…。上富良野の市街からさらに一里以上も奥に入った日進部落で、貧しさにも親の不在にも耐えて明るく誠実に生きている拓一、耕作兄弟の上にも、泥流は容赦なく襲いかかる。真面目に生きても無意味なのか?懸命に生きる彼らの姿を通して、人生の試練の意味を問いかける感動の長編。(新潮社文庫版 表紙裏)

 

三浦綾子さんといえば『氷点』『塩狩峠』が有名ですが、隠れた名作として評価が高いこちらの作品。

「人間としてどう生きるか」という普遍的なテーマのこちらの作品。主人公たちは苦難の連続に苦しみます。

頑張った者が報われず苦しむ。何十年とかけて築いたものでも、自然災害が起これば、一瞬にして無になってしまいます。

頑張った人が幸せになる社会ならどんなに良いでしょう。でも、現実はそうではない。理不尽なことばかりです。自然の前では人間は無力です。
真面目に一生懸命生きているだけなのに、なぜ? 人はどう生きていけばいいのでしょう?

私は、まるで海の底にいるような苦しい時期に本書を読み、心の底から感動しました。自然災害は、現在も100年後も防げない(に違いない)からこそ、ぜひ読んでほしい作品です。

 

100年後も残したい本4
『アメリカひじき・火垂るの墓』

『アメリカひじき・火垂るの墓』表紙

アメリカひじき・火垂るの墓
野坂昭如(著)、新潮社

中年男の意識の底によどむ進駐軍コンプレックスをえぐる「アメリカひじき」など、著者の“焼跡闇市派”作家としての原点を示す6編。(表紙裏)

 

スタジオジブリのアニメ映画でよく知られている「火垂るの墓」。

原作は短編でページ数は短いものの、アニメを超えるリアリティーがこの作品にはあります。もし読まれたことのない方は、ぜひ一度読んでみてください。

野坂さんならではの、読点を多用した独特な文体と淡々とした口調は、読者の想像力を掻き立て、戦争のむごさをありありと感じさせます。

たとえば、母親の遺体を荼毘に付すシーンはこのように書かれています。

「広場に径十米ほどの穴、そこへ建物疎開の棟木障子襖が乱雑に積まれていて、その上に死体を置き、警防団員が重油の入ったバケツを、防火訓練のようにたたきつけ、ぼろに火をつけて投ずるとたちまち黒煙上げて燃え」(p22)

恐ろしいです。本書を読むたびに、「過去」にしてはいけない、忘れてはいけないと強く思います。

 

100年後も残したい本5
『はだしのゲン』

『はだしのゲン』表紙

はだしのゲン
中沢啓治(著)、汐文社ほか

日本で生まれ育った者として、戦争のことを忘れてはいけないという思いから選んだこの作品。

私は小学生の頃、図書館でこのシリーズを読みましたが、描写があまりに恐ろしく、数十年経った今でも鮮明に思い出すことができます。私のように「はだしのゲン」を読んで、戦争への理解を深めた子どもは多いのではないでしょうか?

過激な描写が多く、子どもたちが閲覧できないよう制限をかける市町村もあるほど、賛否両論な作品であるとは重々理解しています。

ですが、個人的には、戦争があったという事実を風化させないために、この名作が100年後もずっと読み継がれることを願ってやみません。

 

100年後も読み継がれてほしい名作を

今回紹介した作品は、老若男女問わず、一度は読んでいただきたい作品ばかりです。

是非とも手に取ってみてくださいね。

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