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コタツで読みたいおすすめ本|「美しい言葉」を読むコタツ読書の贅沢


更新日:2019/10/18

コタツで読みたいおすすめ本

こんにちは。コタツでぬくぬくしながら本が読みたい文学好きのアオノです。

コタツの温かさって、本を読むのに最適だと思いませんか? 温かいし落ち着くし、リラックスできますよね。

そしてコタツに入りながら「美しい言葉」を読むと、贅沢な気持ちになれるんです。

そこで今回は、コタツに入りながら読みたい「美しい言葉で書かれた本」をご紹介します。ぜひコタツ読書の贅沢を味わってみてくださいね。

 

この町でもっとも尊いものとは?
『幸福な王子』

『幸福な王子』表紙

幸福な王子
オスカー・ワイルド(著)、新潮社ほか

町の高い円柱の上に立っている、宝石でできた、美しく、誰からも賞賛されていた王子の像。王子は、町の醜さを見下ろしながら、燕に頼んで、貧しいひとたちに自分の体の宝石や金を分けあたえていく。

 

この王子の行動を「自己犠牲」だと思うか「無償の愛」だと思うか。わたしにはどうしても「無償の愛」に思えます。その「愛」を、こんなに美しく描いた作品を、わたしは他に知らないし、この世で一番尊いものは「愛」なのだと思わず泣きたくなります。

美しい冬の景色と共に、王子と、献身的な燕の「愛」を感じながら読んでほしい物語。

「愛」について今一度、考えてみたい人におすすめです。

 

大人向けのおとぎ話のようなミステリー
『この闇と光』

『この闇と光』表紙

この闇と光
服部まゆみ(著)、KADOKAWA

森の奥に囚われた盲目の王女のレイア。失脚した王である父と、侍女のダフネと静かに暮らしていた。視覚を失なわれたレイアの世界は、父からもたらされた愛と空想に満ちた美しく幻想的な世界だった。しかしその世界に、歪が生まれ……。

 

とにかく読んでほしい!と声を大にしたい一冊。これ以上のあらすじも、何もかも知らないまま、読んでほしい本です。
服部さんが作り上げた耽美でゴシックな世界の美しさは、大人に向けたお伽噺のようなのに、なぜか少しだけ怖い。

美しいゆえの恐怖ってありますよね。それでいてこちら、ジャンルはミステリーなんです。

美しい文章と耽美な世界が好きな人に、ぜひおすすめしたい一冊です。

 

ある少女の半生を描く、愛と自立の物語
『ジェイン・エア』

『ジェイン・エア』表紙

ジェイン・エア
シャーロット・ブロンテ(著)、岩波書店ほか

孤児になったジェインは、伯母にうとまれ、寄宿学校に入る。やがてジェインは、自立と自由を求めて、新しい生活を始める。家庭教師として雇われた豪邸で、ある運命が待っていた。

 

ブロンテ姉妹のひとり、シャーロットの作品。
『嵐が丘』の作者・長女エミリー、『ワイルドフェル・ホールの住人』の作者・次女アン、そして三女のシャーロット。三人とも著名な作家であり、三人とも若くして亡くなっているのが悔やまれます。

『ジェイン・エア』は、ジェインが伯母に引き取られたところから、大人の女性へと成長していく姿を描きます。多感な子ども時代を過ごした劣悪な環境の寄宿学校、そこで見つめた「思想」と「死」。そして、自ら自立の道を切り開いていく、という強い意思と行動力を持ちながら、理性と恋の間で揺れ動く姿には、胸をしめつけるような切なさがあります。

そして、ジェインが生きる土地の、広大な自然が美しく描かれた、繊細で静かな物語。
どうか幸せになってジェイン! と祈らずにはいられない。

現状から抜け出したい、と思っている人におすすめ。ジェインが背中を押してくれるはずです。

 

雪に閉ざされた美しい世界
『雪国』

『雪国』表紙

雪国
川端康成(著)、新潮社ほか

「国境の長いトンネルを抜けると雪国であった。」

文筆家であり妻子持ちの島村と、芸者の駒子が出会い、惹かれあう。しかし島村は、行きずり以上の関係を持とうとはしない。雪国の美しい景色を映した、不朽の名作。

 

妻子持ちの文筆家で、親の遺産で暮らす島村が、駒子と出会い惹かれ合う……これだけ読むと島村に好感が持てず、読むのためらっていたことを反省しています。描写が美しいと言われている『雪国』を初めて読んだ時の衝撃たるや。

川端康成の作品と言えば、フェティシズムをあおられるような、耽美な作品が多いのも事実。『雪国』も例外ではなく、耽美でどこまでも美しさが広がっている作品です。
川端康成が描写する駒子の艶やかさに、文章で表現することの可能性の広さを思い知らされます。

 

狐は本当に人間をだますの?
『雪わたり』

『雪わたり』表紙

雪わたり
宮沢賢治(著)、いもとようこ(絵)
金の星社ほか

宮沢賢治の童話のひとつ。狐の幻燈会に招待された四郎とかん子。雪の凍った月夜、ふたりは幻燈会へと向かいます。

 

「キックキックトントンキックキックトントン」
一度読んだら頭から離れないこのリズム。賢治の言葉のリズムは独特で、どこか懐かしい気持ちがします。

他にも賢治ならではの独特のリズムの言葉がたくさん出てきて、お子さんと読んでも楽しいですし、読み聞かせにもぴったりな作品。

12歳以上お断りの、狐の幻燈会。開催されるのは、雪の凍った月夜の晩です。それだけで、もうわくわくしますよね。子どもしか行くことができない、狐の宴なんだもの。

「狐につままれたよう」なんて言いますが、狐は本当に人間をだますのでしょうか。四郎とかん子が招待された幻燈会で、きっと明らかになりますよ。

 

冬はぬくぬく読書をしよう!

美しい言葉で書かれたお話を中心にピックアップしてみました。

冬はあたたかくして、ゆっくり読書を楽しんでください。

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