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小説すばる新人賞受賞作!特におすすめの作品6選


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小説すばる新人賞は、集英社の雑誌「小説すばる」が公募している新人賞です。

1998年の第1回から始まって、2016年まで41作品が選ばれました。

新人ならではのフレッシュな作品が毎年注目されています。
また、受賞をきっかけに、その後活躍されている作家さんがたくさん!

中でも特にオススメの作品をご紹介します。休日の読書にいかがでしょうか?

 

花村萬月さんのフレッシュでバイオレンスなデビュー作!

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『ゴッド・ブレイス物語』
花村萬月(著)、集英社

「ゴッド・ブレイス物語」は、第2回すばる新人賞受賞作品です。

花村萬月さんはのちに「皆月」で吉川英治文学新人賞を受賞し、「ゲルマニウムの夜」で芥川賞を受賞しました。さすがデビュー作、若くて勢いのある印象的な小説です。

19歳の少女がリーダーの人気バンドのメンバーが、事務所の社長に騙されて出かけた京都で起こったある騒動のお話。

今の感覚で読むと古いなあと思うかもしれませんし、主人公が女性に嫌われるタイプの女性かもしれないのですが、若いってすごいなと思います。

バイオレンスな描写があるので好き嫌いは分かれそうですが、そういうのが好きな人には気に入ってもらえそうな作品です。

 

人類の未来の姿か……?バイオテクノロジーのパニックを描く

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『絹の変容』
篠田節子(著)、集英社

「絹の変容」は、第3回すばる新人賞受賞作品です。

篠田節子さんは本作でデビューした後、山本周五郎賞、直木賞、柴田錬三郎賞などの数々の賞を受ける作家となっています。
「絹の変容」で受賞するまでは働きながら小説を書いていましたが、受賞をきっかけに作家活動に専念されました。

「絹の変容」はバイオ系SFというのでしょうか、科学的なお話です。

美しい絹を作るために蚕の品種改良をしたところ、研究に携わった科学者のミスなのか、とんでもない絹ができてしまいます。
絹でアレルギーを起こして死人が出たり、蚕が凶暴化したり、行き過ぎたバイオテクノロジーによって起こるパニック。

現実にこういうことが起こり得ると考えると、怖くなってしまいます。

この小説を読んで、人類の未来を考えてみた人は多いのではないでしょうか。

 

美しく壮絶なラブストーリー

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『天使の卵』
村山由佳(著)、集英社

「天使の卵」は、第6回すばる新人賞受賞作品です。

村山由佳さんは、すばる新人賞の他に直木賞や柴田錬三郎賞などを受賞され、高く評価されている小説家です。

本作は、テレビドラマ化、映画化もされました。映画で夏姫を演じたのは沢尻エリカさん!
お話はまだ携帯電話やパソコンが普及していない頃で、王道の壮絶なラブストーリーです。

主人公は美大に入りたがっている浪人生。好きになった人は父親の主治医である、年上の女性でした。彼女は初めのうち、主人公の気持ちを受け入れなかったのですが……。

美しく描かれていますが、内容は重く、なぜ?どうして?と問いたくなります。

多くの人の心を揺さぶった、普遍的な恋愛小説です。

 

笑えて泣ける!女性漫才師コンビの青春小説

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『笑う招き猫』
山本幸久(著)、集英社

「笑う招き猫」は、第13回すばる新人賞受賞作品です。第2回酒飲み書店員大賞も受賞しました。

2017年にはテレビドラマ化、映画化されています。

女性漫才師二人のお話で、又吉直樹さんの「火花」を思い出させるところがありますが、こちらの方が軽いタッチで読むことができるでしょう。

グッとくるところあり、爽快感あり、二人はその後どうなったんだろうという期待感があり、全く違うでこぼこコンビの二人が売れるようになりたいと頑張る姿は、思わず応援したくなります。

二人をめぐるさまざまなドラマが楽しめるストーリーです。

 

現代の高校生を描く、みずみずしい群像劇

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『桐島、部活やめるってよ』
朝井リョウ(著)、集英社

「桐島、部活やめるってよ」は、第22回すばる新人賞受賞作品です。

2012年に映画化されてとても話題になりました。

本を読んでいなくてもタイトルだけは知っている、という人も多いのではないでしょうか。
現代の高校生の様子がリアルに描かれています。しかし、高校生だけではなく、大人が読むにも充分楽しめる内容です。

桐島という生徒が突然バレー部をやめたことが、周りの生徒たちに影響を及ぼしていく話ですが、スクールカーストというものがよく描かれています。

生徒にも上下関係があり、悩んでいる子も多く、学校という小さな世界の中で青春を生きている群像劇がみずみずしく表現されています。

 

天才少女サラと厳しい将棋の世界を描く

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『サラの柔らかな香車』
橋本長道(著)、集英社

「サラの柔らかな香車」は、第24回すばる新人賞受賞作品であり、作者のデビュー作です。第24回将棋ペンクラブ大賞も受賞しました。

中学生棋士の藤井四段の人気により将棋界が注目され、「3月のライオン」「聖の青春」もヒットしましたが、本書は将棋ものの小説を読んでみたい方におすすめです。
特に将棋の知識がなくても楽しめるようになっているので安心ですよ。

作者が新進棋士奨励会で一級まで行ったものの、残念ながらプロになれなかった経験を持つので、将棋の対戦の様子はリアルに描かれています。

天才少女サラが不思議な感覚で将棋の世界で戦っていくお話です。

女流棋士のドラマがたっぷり楽しめます!

 

バラエティ豊かでフレッシュな「すばる新人賞」

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新人のみが受賞する「すばる新人賞」受賞作品は、フレッシュで勢いのある小説がたくさんあります。

この賞でデビューした作家さんも多いので、作家さんが世に出るきっかけになった作品を読んでみてはいかがでしょうか。

ドラマや映画化された小説は、読んで、観て、比べてみるのも面白いですね。

 

今回ご紹介した書籍
ゴッド・ブレイス物語』花村萬月(著)、集英社
絹の変容』篠田節子(著)、集英社
天使の卵』村山由佳(著)、集英社
笑う招き猫』山本幸久(著)、集英社
桐島、部活やめるってよ』朝井リョウ(著)、集英社
サラの柔らかな香車』橋本長道(著)、集英社

 

他にも新人賞は存在します。ベストセラーの誕生をチェック!