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意外な組み合わせ!? 「お風呂×小説」揃ってます!


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毎日入るお風呂。

読者のみなさんのなかには、お風呂で小説を読む人もいるのではないでしょうか?

 

今回ご紹介するのは「お風呂にまつわる小説」。銭湯や温泉も含め、お風呂を舞台にした作品を集めました。

読んでいるとお風呂に入りたくて仕方なくなるはず。

おうちでのリラックスタイムや、お風呂タイムのお供にどうぞ。

 

お風呂にまつわる短編集

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『小説乃湯 お風呂小説アンソロジー』
有栖川有栖(編)、角川書店

古今東西、お風呂にまつわる傑作短編を集めました。滑稽話に純文学、ミステリにファンタジー、さらにSF、幻想、現代小説と各種取り揃えております。お風呂の種類も内風呂、銭湯、サウナ、温泉とよりどりみどり。一入浴につき一話分、お風呂のお供に小説浴はいかがですか?熱読しすぎて湯あたり注意。お風呂好きに贈るお風呂オンリーアンソロジー。お風呂小説の面白さについて熱く語る!?編者あとがきつき。(表紙裏)

お風呂をテーマにした短編を集めたアンソロジー。

式亭三馬、谷崎潤一郎、梶井基次郎、海野十三、尾崎一雄、太宰治、筒井康隆、辻真先、清水義範、北村薫、長野まゆみ、原田マハ(敬称略)の作品が収録されています。

作品が年代順に並んでいることから(江戸時代~平成時代)、お風呂に対する描写も大きく異なり、まるでお風呂の歴史を追っているような気になります。

清水義範作品に大笑いし、谷崎潤一郎作品に顔をしかめ、筒井康隆作品に妖艶さを感じ……作家それぞれの個性が発揮された構成になっており、アンソロジーの醍醐味を存分に味わえる一冊です。

 

 

入浴剤を開発する女性の恋の物語

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『風呂ソムリエ』
青木祐子(著)、集英社

天天コーポレーション研究所の受付嬢、砂川ゆいみは風呂が大好き。銭湯で失恋の痛手を癒しているときに、入浴剤開発員の鏡美月と知り合ったことから、モニターに抜擢される。美月は営業部の円城格馬とともに、バスタオルと水着に身を包み、今日も理想の風呂を目指して研究に励む。ゆいみ、美月、格馬ははたして理想のお湯を作れるのか!?本邦初!?OL風呂小説!(表紙裏)

入浴剤開発会社を舞台にしたお仕事恋愛小説。

お風呂が大好きな登場人物たちのお風呂へのこだわり、入浴剤開発の裏側(何ヶ月もかけて検証を行うのだそう!)など、お風呂好きにとっては興味深い内容が盛りだくさん。

お風呂が原因で失恋したゆいみ、入浴剤開発に懸命な美月の恋など、お風呂×恋愛という斬新な切り口や、つい吹き出してしまうコミカルな会話など、子どもから大人まで愉しめる作品です。

読んでいると、入浴剤の柔らかい香りに包まれたくなる一冊です。

 

銭湯に通う女子高生の物語

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『あたたかい水の出るところ』
木地雅映子(著)、光文社

大島柚子は、近所の銭湯「松の湯」が大好きな十七歳。家族には問題アリ、将来はまだ見えず。いろいろ不安はあるけど、現実感はない。お湯さえあれば幸せだ。そんな柚子が、松の湯に通う大学生・福一と出会う。反発しつつ、どこか気になる。これってもしかして恋―?どこかおかしな男女が出会い、やがて最強の人生を歩き出す。お湯が引き起こす幸せな奇跡の物語。(表紙裏)

お風呂という癒しの場に反して、ちょっとヘヴィな小説。

主人公の柚子は、歪んだ家庭の中で虐げられているものの、たくましく生きています。彼女にとっては、お風呂が人生において夢中になれるもの。

「人生は、好きなものがひとつあれば、生きるに値する。身近な生活が、どんなにゴタついて、とっちらかっていても。それで、世界のすべてをキライには、ならずにすむ」という言葉は私の心に深く残りました。

なお、NHK-FMでラジオドラマ化もされています。

 

温泉旅館が舞台の大人な恋物語

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『初恋温泉』
吉田修一(著)、集英社

初恋の女性と結婚した男。がむしゃらに働いて成功するが、夫婦で温泉に出かける前日、妻から離婚を切り出される。幸せにするために頑張ってきたのに、なぜ―表題作ほか、不倫を重ねる元同級生や、親に内緒で初めて外泊する高校生カップルなど、温泉を訪れる五組の男女の心情を細やかにすくいあげる。日常を離れた場所で気づく、本当の気持ち。切なく、あたたかく、ほろ苦い恋愛小説集。(表紙裏)

実在する温泉地にまつわる恋愛短編集。

熱海の「蓬莱(現:星野リゾート 界)」や京都の「祇園畑中」、那須の「二期倶楽部」など、一度は泊まってみたい有名な旅館が舞台になっています。(本の中に記されています)

作中に出てくるカップルはみな、どこかすれ違っていて、読んでいて切なくなります。が、最後の「純情温泉」の高校生カップルの初々しさにはついほっこり。読後感は良いです。

ビターなラブストーリーをお探しの方におすすめです。

 

入浴法をプロが教えてくれる一冊

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『お風呂の達人 バスクリン社員が教える究極の入浴術』
石川泰弘(著)、草思社

<主な内容>

「疲れた!」ときに効くお風呂/お風呂で集中力を高める方法/デスクワークで凝った筋肉をときほぐそう/お風呂で心を温めよう/心と体に作用する香り成分/お風呂を制する者は睡眠を制す/睡眠とメタボの深い関係/お風呂が先か、ご飯が先か/炭酸ガス系の入浴剤は動脈硬化に効く/入浴剤の効きめはどれぐらい続くの?(帯)

バスクリンの社員・石川さんによる、入浴術ハウツー本。

今回ご紹介してきた作品は全て小説なので、ひとつだけ異色ですが、この作品は非常におすすめです。

お風呂にまつわるハウツー本は色々読んできましたが、本書は特にためになりましたし、お風呂への向き合い方が変わりました。1日1回のお風呂が『効いている』ことを実感しています。

 

お風呂にまつわる本でリラックス

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毎日のように入るお風呂。
小説を通してお風呂を見ると、見方が変わって面白いですよ。

 

 

今回ご紹介した書籍

小説乃湯 お風呂小説アンソロジー有栖川有栖(編)、角川書店
風呂ソムリエ青木祐子(著)、集英社
あたたかい水の出るところ木地雅映子(著)、光文社
初恋温泉吉田修一(著)、集英社
お風呂の達人 バスクリン社員が教える究極の入浴術石川泰弘(著)、草思社

 

お風呂で読むなら、ほっこりあたたまる漫画もおすすめですよ。

 

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。