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あなたは読める? 最恐!夏に読みたいホラー小説


夜道

怖いから読みたくないと思いつつ、なぜか惹きつけられてしまうのが、ホラー小説。

幅広いジャンルから、最恐のものを集めました。暑い夏にひんやり愉しんでください。

 

人が突然正気を失う瞬間とは。

『独白するユニバーサル横メルカトル』表紙

独白するユニバーサル横メルカトル
平山夢明(著)、光文社

タクシー運転手である主人に長年仕えた一冊の道路地図帖。彼が語る、主人とその息子のおぞましい所行を端正な文体で綴り、日本推理作家協会賞を受賞した表題作。学校でいじめられ、家庭では義父の暴力に晒される少女が、絶望の果てに連続殺人鬼に救いを求める「無垢の祈り」。限りなく残酷でいて、静謐な美しさを湛える、ホラー小説史に燦然と輝く奇跡の作品集。(表紙裏)

 

このミステリーがすごい!(2007年)1位、日本推理作家協会賞受賞作品。

平山夢明さんといえば、日本ホラー小説の第一人者として有名ですが、本書は特にファンの間で支持されている一冊。

拷問や人肉を食べる描写など、あまりに残虐でグロテスクな世界観が拡がっている作品となっています。

そのため、軽い気持ちで読んではいけない作品となっており、容易くおすすめとは言えませんが、スプラッターものが好きな方には気に入っていただけると思います。

 

いないはずなのに、聞こえる声。

『残穢』表紙

残穢
小野不由美(著)、新潮社

この家は、どこか可怪(おか)しい。転居したばかりの部屋で、何かが畳を擦る音が聞こえ、背後には気配が……。だから、人が居着かないのか。何の変哲もないマンションで起きる怪異現象を調べるうち、ある因縁が浮かび上がる。かつて、ここでむかえた最期とは。怨みを伴う死は「穢(けが)れ」となり、感染は拡大するというのだが──山本周五郎賞受賞、戦慄の傑作ドキュメンタリー・ホラー長編!(表紙裏)

 

『十二国記』で有名な小野さんが描くホラー小説。山本周五郎賞作品。

「本自体を手元に置いておきたくない」と、山本周五郎賞の選考委員・石田衣良さんが言うほど、とにかく怖い一冊。

フィクションかノンフィクションか分からないほどのリアリティのある表現なので、もし自分がこうなったら……と否が応でも考えさせられてしまうのが、本書の最も怖い部分ではないでしょうか。登場人物たちのように、不可抗力によって「穢れ」に感染してしまったら……と。

なお、竹内結子さん主演で映画化もされています。

 

グロくて痛い。

『粘膜人間』表紙

粘膜人間
飴村行(著)、角川書店

「弟を殺そう」―身長195cm、体重105kgという異形な巨体を持つ小学生の雷太。その暴力に脅える長兄の利一と次兄の祐太は、弟の殺害を計画した。だが圧倒的な体力差に為すすべもない二人は、父親までも蹂躙されるにいたり、村のはずれに棲むある男たちに依頼することにした。グロテスクな容貌を持つ彼らは何者なのか?そして待ち受ける凄絶な運命とは…。第15回日本ホラー小説大賞長編賞を受賞した衝撃の問題作。(表紙裏)

 

日本ホラー小説大賞長編賞、日本推理作家協会賞、このミステリーがすごい!(2010年)6位作品。

暴力的でグロテスクな、いわゆる『エログロ』作品を読みたい方におすすめの一冊です。

河童が普通に登場する荒唐無稽な世界観、残虐な描写、粘膜のドロドログチャグチャ感が、読んでいて気持ち悪いです……。

なお、本書は『粘膜シリーズ』の第1作。気に入った方は他の作品も読んでみてください。

 

背中がゾクッとする怖さ在り。

『ぼっけえ きょうてえ』表紙

ぼっけえ きょうてえ
岩井志麻子(著)、角川書店

―教えたら旦那さんほんまに寝られんようになる。…この先ずっとな。時は明治。岡山の遊郭で醜い女郎が寝つかれぬ客にぽつり、ぽつりと語り始めた身の上話。残酷で孤独な彼女の人生には、ある秘密が隠されていた…。岡山地方の方言で「とても、怖い」という意の表題作ほか三篇。文学界に新境地を切り拓き、日本ホラー小説大賞、山本周五郎賞を受賞した怪奇文学の新古典。(表紙裏)

 

日本ホラー小説大賞受賞、山本周五郎賞作品。

タイトルの『ぼっけえ、きょうてえ』とは、岡山地方の方言で、『とても、怖い』の意味なのだとか。
背筋がぞわっとする恐い話を読みたい方や、怪談話がお好きな方におすすめの一冊です。

岡山弁の女郎の語りで進む民俗的小説という観点は、大変珍しく、類い稀な世界観を味わうことができます。

とにかく不気味な作品ですが、日本画家・甲斐庄楠音さんの絵がさらに恐怖を掻き立てます。

 

身近にありそうな恐怖。

『赫眼』表紙

赫眼
三津田信三(著)、光文社

目を奪う美貌と、小学生とは思えぬ色香。転校生の目童たかりは、謎めいた美少女だった。学校を休んだ彼女に届け物をしに、少年が訪れた家の奥―そこには、あまりにも禍々しい何かが横たわっていた…(表題作)。合わせ鏡が作り出す無限に続く映像世界。その魔力に取り憑かれた男を襲う怪異とは(「合わせ鏡の地獄」)。書下ろし掌編を含む、悪夢のような傑作十二編。(表紙裏)

 

このミステリーがすごい!、本格ミステリ大賞といったミステリ・ランキングの常連であり、ホラーミステリーの名手・三津田信三さんの作品。

十二編が収録された短編集かつ、バラエティ豊かな短編が収録されているので、ちょこっとホラー小説が読みたい時や、ホラー小説初心者の方におすすめの一冊です。

背筋がゾクゾクする怖面白ミステリー。赤い背景に佇む少女の表紙も怖く、手元に置いておくのを躊躇してしまうほどです……。

 

夏だからこそホラー小説を愉しもう

今回紹介した作品は、背筋が凍る作品ばかり。暑い夏にぜひ読んでみてください。

 

今回ご紹介した書籍

独白するユニバーサル横メルカトル
平山夢明(著)、光文社

残穢
小野不由美(著)、新潮社

粘膜人間
飴村行(著)、角川書店

ぼっけえ きょうてえ
岩井志麻子(著)、角川書店

赫眼
三津田信三(著)、光文社

 

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ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。