気力+体力勝負な超大作!長編小説を読むならコレ!
更新日:2017/5/16
読者の皆さんが、これまで読んだ本の中で最も長い作品は何でしょうか?
漫画は巻数が多い作品も多く、いわゆる「長寿漫画」と呼ばれる作品も数多く存在します。
一方「長寿小説」というのはあまり耳にしたことがないと思われます。
それもそのはず。何十年も続いている小説というのはほんの僅かだからです。10巻以上の小説を探すのも、なかなか難しいのではないでしょうか。
今回紹介するのは「40巻以上刊行されている超大作」。
一度読みだすと先が長く、気力と体力が求められるため一歩踏み出すのに勇気が要りますが、読みはじめると止まらない作品を選んでみました。
登場人物と一緒に歳を重ねるなんて素敵ですよね。1年に1冊ずつ読むと、自分の成長を感じられて楽しいですし、親子孫の三代で読むのも良いものですよ。
40巻以上の長編作品 その1
『御宿かわせみ』
『御宿かわせみ』
平岩弓枝(著)、文春文庫
ベストセラー作家でありドラマ脚本家として知られる平岩弓枝さんの作品。累積部数1700万部以上のヒット作で、沢口靖子さんや高島礼子さん主演でドラマ化されているので、ご存知の方も多いのではないでしょうか。
このシリーズの特徴は、1巻につき7~9話の短編が収録されていること。1話完結でありながらストーリーはすべてつながっています。一辺倒でなくバラエティ豊かなストーリーたちは、読者を飽きさせません。
1話ずつが短いので、大長編に無理なくチャレンジしたい人にはおすすめの1冊。江戸時代を生きてみたくなります。
40巻以上の長編作品 その2
『ローマ人の物語』
『ローマ人の物語』
塩野七生(著)、新潮文庫
数多くのヒット作品を世に生み出してきた塩野七生さんの代表作。
毎年1巻ずつ発行されているこのシリーズ。塩野さんは、1年の半分を史料の精読、半分を執筆に充てているのだとか。
その深遠な世界設定は、世界史や古代ローマに興味のある方には間違いなく気に入っていただけると思います。
また、世界史を勉強したい方にもおすすめです。ハマればのめり込んでしまうような怒涛の面白さですよ。
50巻以上の長編作品
『居眠り磐音 江戸双紙』
『居眠り磐音 江戸双紙』
佐伯泰英(著)、双葉社
時代小説の第一人者である、佐伯泰英さんの作品。
本書は佐伯さんの代表作として知られ、発行部数は2000万部を突破、ドラマ化もされているヒット作です。
勧善懲悪のストーリー展開は、スカッとした気持ちになりたいときには最適です。
また、時代小説ながら、わかりやすい表現と軽快なタッチで描かれているので、スイスイと読み進めることができますよ。
時代小説をあまり読まない方や、苦手な方の入門書として、このシリーズはとてもおすすめです。
150巻にものぼる長編作品
『グイン・サーガ』
『グイン・サーガ』
栗本薫(著)、ハヤカワ文庫JA
ギネスブックには認定されなかったものの世界最長の小説として有名なこの作品。1979年に刊行されて以来、累計発行部数は3300万部を超え、日本が誇る大ベストセラーに。
2009年、栗本さんが病で亡くなってしまってからは未完の作品となっていましたが、2013年、後輩作家により続編刊行が開始となりました。
ダイナミックな表現はエキサイティングかつ情感たっぷりで、読者をワクワクさせてくれます。アニメ化もされているので並行しながら読み進めていくと楽しいですよ。
圧巻の500巻超え!
『宇宙英雄ローダン』
『宇宙英雄ローダン』
K・H・シェール(著)、ハヤカワ文庫SF
全世界で愛されているSF小説。ドイツでは2800巻以上発行されており、2009年段階で発行部数が15億部を超えたというから、凄すぎますね……。
地球を守るために、不老不死となり10万年以上戦い続けるローダン少佐。40~50代の読者の方でしたら、懐かしい! と思われる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
シリーズ初期(~100巻)の作品は絶版になっており、今ではプレミアものに。なかなか手に入れることは難しい状況ですが、この面白さ、ぜひ味わっていただきたいので、もし見かけたら読んでみてください。
超大作のすすめ
長期にわたってシリーズ作品を読むと、思い入れも強くなり、小説がますます好きになります。興味のあるものがありましたらぜひチャレンジしてみてくださいね。
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