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西加奈子のおすすめ著書5選!『さくら』など、笑えて泣けて心温まる名作小説をご紹介


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あなたは「サラバ!」で直木賞を受賞した西加奈子さんの小説を読んだことがあるでしょうか?

西加奈子さんが描く小説は、笑いあり涙ありの心温まるものが多く、読んだあと「あ~読んでよかった」と思える本であることが特徴です。

現実に疲れた時のサプリメントとしていかがでしょうか?

 

西加奈子の代表作『きいろいゾウ

0015796460L『きいろいゾウ』
小学館文庫

~あらすじ~

東京から九州の田舎に移住してきた、売れない小説家の夫「ムコ」と妻「ツマ」。ムコは背中に大きなタトゥーが入っており、ツマは花や動物・虫などの声を聞き取ることができる。

近所の人たちは少し変わっているが、ゆるやかに穏やかに田舎暮らしを満喫する2人。

お互いに寄り添いながら生きていた2人だったが、ある日ムコのもとに手紙が届く。それはムコの背中に入ったタトゥーに由来する、悲しい過去に関係があるものだった。ムコは過去に対峙するため東京に向かうことに……。


★読みどころ★

西加奈子さんの代表作。愛することの痛みを描いた名作であり、夫婦愛を見つめ直したい時にぴったりの一冊です。

ファンタジックな部分もあり、笑える部分もあり、重苦しい部分もある。その緩急のつけ方が秀逸です。

なお、小説の帯には、女優の宮崎あおいさんの「いつか、この小説の『ツマ』を演じてみたいです」というコメントが。また、おすすめの一冊として向井理さんが本書を挙げていました。そして数年後、ムコ役が向井理さん、ツマ役が宮崎あおいさんで映画化が決定。本書を読んで気に入った方は、映画もぜひ。

 

胸が締め付けられる…『さくら

0015704077L『さくら』
小学館文庫

~あらすじ~

兄の一は長谷川家のスーパーヒーローだった。格好良く、小学生の頃から女子の注目を独り占め。次男の薫と末娘のミキにとっては、一は自慢のお兄ちゃんだった。

優しい父と明るい母、3人の孫を見守るおばあちゃんと、愛犬のサクラ。幸せな家庭は、ある日一が事故に遭ったことをキッカケに、崩壊していく。バラバラになってしまった家庭に、ある日ひとつの奇跡が起こり……。


★読みどころ★

本屋大賞にノミネートされた、26万部突破のロングセラー。

「もし、自分の家族が自殺したら」。本書で取り上げられているテーマは重く悲しいものです。

幸せな家庭が、みるみるうちに転落していく姿は、読んでいて胸が締め付けられます。

しかし、人生、何が起こるかは誰にも分かりません。たとえどんなに悲しいことがあっても、遺された者は生きていかないといけないのです。

どんなことがあったって、切ることができない家族の縁。読んだ後は、自分の家族や周りの人を大切にしたくなることでしょう。

 

前向きになれる!『漁港の肉子ちゃん

0017141209L『漁港の肉子ちゃん』
幻冬舎文庫

~あらすじ~

主人公の菊子は、若いころからダメな男に騙され借金を背負わされては、逃げられる日々を繰り返していた。それでも人を信じ続けるお人好しの菊子。

娘の喜久子と日本各地を渡り歩き、やっと辿り着いた漁港の町で、焼肉屋店員として働くことになる。明るいキャラクターと大阪弁で、たちまち商店街の人気者となった菊子は「肉子ちゃん」と呼ばれるように。

一方、娘の喜久子は、小学校でもクラスに溶け込めるように、周囲に合わせて生きようと大阪弁を封印する。喜久子は母に辟易しながらも、どこか羨ましいと思っている……。


★読みどころ★

人間関係に悩んだり、毎日が少ししんどくなった時に読んでほしい本です。

喜久子は周囲のことを気にしすぎるあまり、気を遣いすぎ、その結果息苦しさを感じながら暮らしていました。しかし成長していくにつれて、閉鎖的だったのは自分のせいだと気づきます。

みんなが肉子ちゃんのようになれない。でもわたしはわたしでいい。と前向きな気持ちになれます。

また、芸人の明石家さんまさんが、本書を購入し読んだ後、これはいける!と考え吉本興業に映画化の権利を購入するように勧めたというエピソードもあります。

 

西ワールドを楽しめる短編集『炎上する君

0016927831L『炎上する君』
角川文庫

~あらすじ~

山崎ナオコーラさんに嫉妬する作家志望の女性の話「甘い果実」や、拾った携帯電話に届く“あっちゃん”とのメールのやり取りに心を動かされる話「空を待つ」、足首から下が炎上している男の話「炎上する君」など、バラエティ豊かな短編が8編収録された短編集。


★読みどころ★

モヤモヤを感じながら日常を生きる主人公たちに、一筋射す光。ふと立ち止まってしまった時に、背中を押してくれるやさしい一冊です。

作中に、実在する作家・山崎ナオコーラさんが登場したり、比喩ではなく実際に炎上している人など、予想の斜め上をいくキャラクターが勢ぞろいの作品です。

コミカルで笑えるけれど、ホロっとあたたかい気持ちになれる。そんな西ワールドを、短時間で愉しめる一冊です。

本書は、芸人のピース・又吉さん(芥川賞受賞前)の解説付き。本書に出てくるある言葉を引用し「自分の背中に彫りたいぐらい美しくて、強い」と評しています。又吉さんをそれほどまでに言わしめる言葉とは?ぜひ本書で確認してみてくださいね。

 

共感できるものばかり!『しずく

0016288260L『しずく』
光文社文庫

~あらすじ~

恋人の娘を1日預かることになった子ども嫌いの女性の話「木蓮」、いくつになっても可愛い母といくつになっても可愛げのない娘の話「シャワーキャップ」、同棲することになった恋人同士がそれぞれ買っていた雌猫の話「しずく」など、何気ない日常を描いた6編の短編が入った短編集。


★読みどころ★

本書のテーマは「女ふたり」。

幼なじみの2人、恋人の子ども(女児)と三十路女性、2匹の雌猫、母と娘など、シチュエーションはバラバラ。

同性ならではの、登場人物たちが抱える嫉妬やエゴは、決して陰湿ではなく、分かる分かる!と共感できるものばかり。

いつの間にか女の子という時期を終え、いつしか大人になって、大人になったということに気づかないまま時は過ぎている女性たちに贈りたい一冊です。

迷っても、つまずいても、人生ってそんなに悪くない。読後感は爽やかで、また明日も頑張ろうと思えるはずです。

 

西加奈子の本を読んで心をデトックスしよう

つい吹き出してしまったと思ったら、ポロっと泣けてしまったり。あたたかい気持ちになって、家族や周囲の人を大切にしようと思えたり。

西さんの本を読むと、表情豊かになっている自分に気づくはず。ぜひ一度読んでみてくださいね。

今回ご紹介した西加奈子さんの書籍
■『きいろいゾウ』 (小学館文庫)
■『さくら』 (小学館文庫)
■『漁港の肉子ちゃん』 (幻冬舎文庫)
■『炎上する君』 (角川文庫)
■『しずく』 (光文社文庫)

 

ライター

I.Megumi
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。