読書女子に憧れるけど活字が苦手。そんな人におすすめな読みやすい小説
読書をするのはなんだか良さそう! と思っても、読書自体が苦手だとなかなか生活の一部に取り入れるのは難しいですよね。
さらに忙しい毎日を送っていると読書はどんどん無縁になって、気づけば「最後に本を読んだのはいつだっけ?」なんてことに。(筆者もその一人でしたが)活字が苦手な自分でも読めた「きっかけの本」に出会えると、どんどん読みたくなることもあるんですよね。
今回、活字が苦手な方でも読みやすく、物語の世界にスーッと入っていけるおすすめの小説をご紹介します。
「趣味は読書です」というセリフ、言ってみませんか!?
“忙しいからこそ”読書がいい
読書をするとメリットがたくさんあるのですが、筆者が思うデメリットがひとつ。
それは、「読書をしながら他のことができない」ことです。
テレビを見ながら家事をしながら集中して本を読むことはできませんよね。だから、なかなか読書が習慣にならないのでは……と筆者は考えています。
読書は1日10分でも、続けていくことが一番大事といわれています。
“忙しいから”といって読書をしないよりも、“忙しいからこそ”10分でも読書習慣を取り入れて、ストレス解消などの効果を感じてみてはいかがでしょうか。
⇒朝が得意な方は「朝読書のススメ」
⇒夜が得意な方は「寝る前読書のススメ」
「読書をしながら他のことができない」10分間を、プラスと捉えるかマイナスと捉えるか……それはあなた次第ッッ!!
活字が苦手でなかなか物語が頭に入ってこない……
いざ「本を読もう!」と思って買ってみたけれど、なかなか物語が頭の中に入ってこない時があるかと思います。
そんな時は潔く違う本に変えてみるのも手かもしれません。
読みやすさから選ぶとしたら、見ていたドラマの原作などはストーリーをある程度知っているので物語が頭に入っていきやすいのと、短編集や児童文学などを選んでみるのもいいと思います!
今回は、読書が苦手な方でも読みやすい、おすすめの小説をいくつかご紹介しようと思うので、参考にしてみてください。
おすすめの読みやすい小説
『キッチン』
吉本ばなな(著)、新潮文庫
祖母が亡くなったことをきっかけに、雄一とその母(実は父親)と同居することになったみかげ。何気ないふたりの優しさに心が和んでいくが……。
淡々と物語は進んでいきますが、気づいたらその世界感に引き込まれてしまいます。
切なくて、悲しくて、ちょっぴりキュンとして。そして出てくる“カツ丼”が無性に食べたくなりますよ。
『阪急電車』
有川浩(著)、幻冬舎
関西のローカル線・阪急今津線が舞台。ゆる~い人と人とのつながり、恋の始まり……
1往復にあたる全16話で、乗客がたちが織り成すエピソードを描いています。
『図書館戦争』で知られる有川浩さんの小説で、映画化もされました。
電車の中で読書をするなら、ぜひチョイスしてみてください。
『西の魔女が死んだ』
梨木香歩(著)、新潮社ほか
中学に入ってから不登校になってしまった主人公・まいと、西の魔女(おばあちゃん)とのひと月の物語。
まいは魔女の手ほどきを受けながら、生きる楽しさを感じていきます。
映画化もされているロングセラー小説。学校では教えてくれないことを、おばあちゃんが教えてくれます。
小中学生から大人まで楽しめる作品で、とっても読みやすいですよ!
『我らが隣人の犯罪』
宮部みゆき(著)、文藝春秋ほか
僕たち一家は隣家の犬の鳴き声に悩まされていた。そこでワナをしかけたのだが、これが予想もつかぬ展開に……(表題作)。
宮部みゆきがおくる、ほっこりミステリー短編集。
宮部みゆきさんは『火車』などの長編が人気ですが、この作品はほのぼのとしたミステリーで読みやすいです。
短編の中でどれかひとつ読むなら、『サボテンの花』がおすすめ!
『漁港の肉子ちゃん』
西加奈子(著)、幻冬舎
漁港にある焼肉屋で働く、明るくちょっとおデブな肉子ちゃんと、そんなお母さんがちょっぴり恥ずかしい娘・キクりんの日常の物語。
芥川賞作家・又吉さんも推薦する一冊。
インパクトのあるタイトル、グイグイ引きこまれる物語。そして最後はちょっぴり涙……!
肉子ちゃん、ステキです。
『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』
江國香織(著)、集英社
「愛」という形は人それぞれ違う――。
江国香織さんの恋愛短編集で、何気ない恋愛模様の1シーンが、淡々と、そして丁寧に描かれています。
どの話も“大きなトラブル”ではなく、日常の1シーンを切り取ったような物語です。
それが江國香織さんのフィルターを通すことによって、素晴らしい作品に……!
「読書女子」には江國香織さんは欠かせませんね。おすすめの一冊です。
おわりに
読書は苦手……と思っていたのは先入観で、意外と読めた! ということもあると思います。
その「意外と読めた!」のきっかけとなる本に出会えることができたら嬉しいです。
……とはいえ、小説のジャンルの好き嫌いはあるかと思うので、「朝でも読める文庫100冊」からも探してみてください。
ジャンルやシーン別にサクッと読める本をおすすめしています。
泣きたい時、恋をしたい時……
気分で選べるおすすめの短編100選。
活字が苦手な人でも読みやすく、手に取りやすいです。
今回紹介した書籍
『キッチン』
吉本ばなな(著)、新潮文庫
『阪急電車』
有川浩(著)、幻冬舎
『西の魔女が死んだ』
梨木香歩(著)、新潮社ほか
『我らが隣人の犯罪』
宮部みゆき(著)、文藝春秋ほか
『漁港の肉子ちゃん』
西加奈子(著)、幻冬舎
『泳ぐのに、安全でも適切でもありません』
江國香織(著)、集英社