トリックにうなる! 秀逸トリックミステリー13選
ハラハラドキドキの展開を楽しめるミステリー小説のなかでも、特に作者によって練り上げられた巧妙なトリックが秀逸なものを13作品ピックアップしてみました。
オチを推測しながら読んだり、素直に作品に身をまかせてみたり、人それぞれの楽しみ方ができるのもミステリー小説の魅力。
気になっていたけれどまだ読んだことのないという作品や、初めて見聞きする作品はあるでしょうか?
1.『そして誰もいなくなった』
『そして誰もいなくなった』
アガサ・クリスティ(著)、早川書房
不朽の名作とも称される、ミステリー好きなら一度は読んでおきたい1冊です。
クローズドサークルと呼ばれる、外部から人の侵入が起こらないシチュエーションでのどんでん返しが秀逸です。
2.『この闇と光』
『この闇と光』
服部まゆみ(著)、KADOKAWA
ゴシックな世界観が特徴的なトリックミステリーの小説です。
耽美でテンポよく進む物語で、裏切らないタイトルが魅力的。読後は満たされたような心地になるはずです。
3.『すべてがFになる』
『すべてがFになる』
森博嗣(著)、講談社
理系の大学研究室を舞台とした、ラストまで分からない結末がスリリングな作品です。
アニメ、ゲーム、ドラマ化などされており、ファン層が幅広いこともこの作品の特徴。シリーズ作品になっているので、気に入ったらぜひ読み広げてみてください!
4.『ある閉ざされた雪の山荘で』
『ある閉ざされた雪の山荘で』
東野圭吾(著)、講談社
「雪の山荘」というミステリー小説では定番の設定でありながら、それに飲まれることなく、むしろ踏み台にしてアイデンティティを確立している一作品です。
推理しながらサクサクと文字の進む文面と、最後にちゃぶ台を返されたような締めのギャップがたまりません。
5.『ハサミ男』
『ハサミ男』
殊能将之(著)、講談社
巧みな描写で作中の世界へ引き込まれ、時間を忘れて没頭してしまう一冊です。
「ネタバレにならないレビューは書けない」と多方面で言われている本作は、リサーチなしで読み始めるのがオススメ。見事な伏線回収にきっとうなることでしょう。
6.『葉桜の季節に君を想うということ』
『葉桜の季節に君を想うということ』
歌野晶午(著)、文藝春秋
最後のネタばらしで驚く事態が起こる巧みな叙述トリックを用いています。
読後はストンと落ちるような落ちないような感覚になり、きっとはじめから読み返したくなるでしょう。もう一度読んで、やっとしっくり収まる、そんな作品です。
7.『イニシエーション・ラブ』
『イニシエーション・ラブ』
乾くるみ(著)、文藝春秋
恋愛小説としても楽しめるミステリー小説という、異色の作品です。
読み進めるにつれて徐々に浮き上がる違和感。最後に明かされる真相についていけないという読者も少なくありません。一度読んだだけで、何も頼らずにオチを理解できるでしょうか?
8.『慟哭』
『慟哭』
貫井徳郎(著)、東京創元社
エリート刑事が主役のミステリー小説です。
シンプルなタイトルもまたこの作品を構成する要素のひとつではないでしょうか。読後も重たい空気を引きずってしまう、ガツンとくる1冊になっています。
9.『容疑者Xの献身』
『容疑者Xの献身』
東野圭吾(著)、文藝春秋
福山雅治さん主演で映像化されているガリレオシリーズの1作目です。
トリックの秀逸さもさることながら、登場人物たちの心情を描き出した表現力にも脱帽間違いなし。映画を見たことのある方にもぜひ読んでみてもらいたいところです。
10.『アヒルと鴨のコインロッカー』
『アヒルと鴨のコインロッカー』
伊坂幸太郎(著)、東京創元社
サブカル的な文体で気負わず楽に読み進められる作品でありながら、ラストにつながる数々の伏線が巧くちりばめられています。
すべての伏線に気付くことができるでしょうか? 最後に回収される過程できっと、「こんなところにも!」と驚くはずです。
11.『ロートレック荘事件』
『ロートレック荘事件』
筒井康隆(著)、新潮社
200ページほどのアッサリしたボリュームでありながら、満足度の高い読了感が得られる作品です。
トリックを予想しながら読むのもいいですが、本作は「なにも考えずにサクッと読んでだまされたい!」という方に特にオススメです。
12.『向日葵の咲かない夏』
『向日葵の咲かない夏』
道尾秀介(著)、新潮社
ホラーとファンタジーを足して割ったような、特有の世界観を持った異色のミステリー小説です。
最後のオチは納得できるものの、なんだか釈然としないモヤモヤ感が残るかもしれません。物語の舞台は夏休み。作品の雰囲気も含めて、残暑の時期に涼みながら読みたい1冊です。
13.『魍魎の匣』
『魍魎の匣』
京極夏彦(著)、講談社
腰をすえてじっくりと読む度胸のある方にぜひオススメしたいのがこの作品です。
第二次世界大戦頃の日本が舞台になっていて、ミステリーだけでなく独特の世界観や文体にも心酔できる仕上がりになっています。
おもわず声が出てしまうトリックに二度読みしちゃうかも?
トリックミステリーの優劣は、読み手の好みやそれまでの読書歴にも大きく左右されるものです。ある意味で一期一会のような、まずは読まないと始まらない! といったところがありますよね。
もし少しでも気になる1冊があれば、気軽に手に取ってみていただけると嬉しいです!
あなたにとってのお気に入りの1冊やお気に入りの作家が見つかりますように。
今回ご紹介した書籍
■1.『そして誰もいなくなった』アガサ・クリスティ(著)、早川書房
■2.『この闇と光』服部まゆみ(著)、KADOKAWA
■3.『すべてがFになる』森博嗣(著)、講談社
■4.『ある閉ざされた雪の山荘で』東野圭吾(著)、講談社
■5.『ハサミ男』殊能将之(著)、講談社
■6.『葉桜の季節に君を想うということ』歌野晶午(著)、文藝春秋
■7.『イニシエーション・ラブ』乾くるみ(著)、文藝春秋
■8.『慟哭』貫井徳郎(著)、東京創元社
■9.『容疑者Xの献身』東野圭吾(著)、文藝春秋
■10.『アヒルと鴨のコインロッカー』伊坂幸太郎(著)、東京創元社
■11.『ロートレック荘事件』筒井康隆(著)、新潮社
■12.『向日葵の咲かない夏』道尾秀介(著)、新潮社
■13.『魍魎の匣』京極夏彦(著)、講談社
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