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秀逸トリックミステリー小説|驚きのトリックに思わずうなる傑作!


更新日:2019/1/18

トリックがすごいミステリー小説を読むと、日常生活では体験できないようなことを体験できます。

「良い意味で裏切られた」という感覚は、トリックがすごいミステリー小説ならではです。予想もしなかった結末に、最初から物語を読み返した経験のある方も多いでしょう。

 

ここでは、ハラハラドキドキの展開を楽しめるミステリー小説のなかでも、特に作者によって練り上げられた巧妙なトリックが秀逸な作品をピックアップしました。

オチを推測しながら読んだり、素直に作品に身をまかせてみたり、人それぞれの楽しみ方ができるのもミステリー小説の魅力。気になっていたけれどまだ読んだことのないという作品や、初めて見聞きする作品はあるでしょうか?

※ネタバレになる部分もありますので、「まだ読んでいない」という方はご注意ください。

 

1.『そして誰もいなくなった』

『そして誰もいなくなった』表紙

そして誰もいなくなった
アガサ・クリスティ(著)、早川書房

年齢や性別はバラバラ、互いに面識のない男女8人がとある孤島に招かれる。2人の召使が彼らを出迎えるが、招待状の差出人・オーエン夫妻は現れない。そして皆での晩餐のあと、謎の声が部屋中に響き渡り――。

 

不朽の名作とも称される、ミステリー好きなら一度は読んでおきたい1冊です。

閉ざされた空間で1人、また1人と殺されていく恐怖。
「クローズドサークル」と呼ばれる、外部から人の侵入がないシチュエーションでのトリックは秀逸の一言です。

 

2.『この闇と光』

『この闇と光』表紙

この闇と光
服部まゆみ(著)、KADOKAWA

戦争に敗れ失脚した国王の娘で盲目のレイアは、父と侍女のダフネに世話をされながら塔のなかに閉じ込められている。

レイアを脅していたダフネとは次第に距離が置かれるようになり、父と2人、塔に閉じ込められながらも幸せに暮らしていたレイアだが――。

 

ゴシックな世界観が特徴的なミステリー小説です。まるでおとぎ話のような世界に、ふっと引き込まれるでしょう。ところが物語が進んでいくと、あっと驚くような展開が待ち受けています。

テンポよく進む物語で、読者を裏切らないタイトルも魅力的な作品です。

 

3.『すべてがFになる』

『すべてがFになる』表紙

すべてがFになる
森博嗣(著)、講談社

幼い頃から孤島にある研究所に隔離されて生活を送っていた工学博士の真賀田四季。ある日そんな彼女の部屋から、両手両足を切断された状態でウエディングドレスを着た死体が見つかる。

偶然島を訪れていた大学助教授の犀川創平と、学生の西之園萌絵が、事件解決に乗り出すのだった。

 

森博嗣さんの「S&Mシリーズ」の第1作目。理系の大学研究室を舞台に、ラストまで分からない結末がスリリングな作品です。
気に入ったらシリーズ続編も読んでみてくださいね。

シリーズ一覧はこちら(文庫版)

 

4.『ある閉ざされた雪の山荘で』

『ある閉ざされた雪の山荘で』表紙

ある閉ざされた雪の山荘で
東野圭吾(著)、講談社

オーディションに合格した劇団員の男女7人が、演出家・東郷陣平によって乗鞍高原にあるペンションに集められた。
これから彼らによる舞台稽古が始まろうとしている。豪雪によって孤立した山荘が舞台の、殺人劇が――。

 

「雪の山荘」が舞台というとミステリー小説の定番ではありますが、他の作品とは違う面白さを体験できます。

次々に殺されていく劇団員たち。本当に殺されたのか、それとも芝居なのか……? 結末をぜひ見届けてくださいね。

 

5.『ハサミ男』

『ハサミ男』表紙

ハサミ男
殊能将之(著)、講談社

2件の女子高生殺人事件が発生。どちらの被害者の喉にもハサミが深く差し込まれ殺されており、マスコミは犯人を「ハサミ男」と名付ける。

一方、犯人であるハサミ男は次に殺す人間を探していた。ところが自分のやり方と同様のやり方で殺害された死体を見つけてしまい――。

 

殊能さんのデビュー作であり、第13回メフィスト賞を受賞した作品。殺人犯のハサミ男が、別の殺人犯の正体を探し出すという少し変わった物語です。

最後の最後で「まんまとやられた!」と、驚くはず。気持ちよく騙されたい方におすすめです。

 

6.『葉桜の季節に君を想うということ』

『葉桜の季節に君を想うということ』表紙

葉桜の季節に君を想うということ
歌野晶午(著)、文藝春秋

私立探偵の成瀬は、ある日同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼される。さらに、自殺をしようとしていたさくらと出会って――。

 

本作はあらゆるミステリーの賞を総なめにした、ミステリーファンをうならせた1冊です。保険金詐欺事件をめぐるミステリーと恋愛という、二つの要素を軸に物語は進みます。

騙されないぞ、と思いながら読んでいてもやっぱりやられたという面白さ。結末を知ってからまた読み返してみると、二度楽しめます。

 

7.『イニシエーション・ラブ』

『イニシエーション・ラブ』表紙

イニシエーション・ラブ
乾くるみ(著)、文藝春秋

初めての合コンでマユと出会い恋に落ちた鈴木。しかし仕事の関係で遠距離恋愛になってしまった2人には徐々に距離ができ、鈴木は同僚の美弥子と意気投合し――。

 

普通の恋愛小説が最後の2行でミステリーになる、という異色の作品です。「必ず2度読みたくなる」と言われているように、衝撃のラストに度肝を抜かれるはず。

実写映画も話題となりましたが、原作を読んでいない方はぜひ読んでみてくださいね。

【関連記事】『イニシエーション・ラブ』の魅力を解説!「必ず2度読みたくなる」小説とは?

 

8.『慟哭』

『慟哭』表紙

慟哭
貫井徳郎(著)、東京創元社

連続幼女誘拐事件の捜査が難航し、捜査一課長の佐伯は世間から非難を浴びていた。マスコミも彼の生活に興味を持ち始めている。
一方娘を失った松本は、新興宗教にハマり、心の穴を埋めていた――。

 

文章の中にヒントがあるので、考えながら読めば犯人の正体は分かるかもしれません。読後も重たい空気を引きずってしまうような、胸にガツンとくる作品です。

シンプルなタイトルも、またこの作品を構成する要素のひとつではないでしょうか。

 

9.『容疑者Xの献身』

『容疑者Xの献身』表紙

容疑者Xの献身
東野圭吾(著)、文藝春秋

娘と暮らす花岡靖子は、あるとき訪ねてきた元夫を殺してしまう。靖子に密かに想いを寄せていた天才数学者で高校教師の石神は、彼女たちを守るために完全犯罪を企てるのだが――。

 

「ガリレオシリーズ」の1作目。福山雅治さん主演のドラマや映画の印象が強い方も多いかもしれません。

トリックの秀逸さもさることながら、登場人物たちの心情を描き出した表現力にも脱帽すること間違いなしの作品です。

 

10.『アヒルと鴨のコインロッカー』

『アヒルと鴨のコインロッカー』表紙

アヒルと鴨のコインロッカー
伊坂幸太郎(著)、東京創元社

引越し先のアパートで、初対面の河崎が本屋襲撃の誘いを持ちかけられた椎名。断りきれず本屋から広辞苑を盗む手助けをさせられてしまい――。

 

サブカル的な文体で気負わずに読み進められる作品でありながら、ラストにつながる数々の伏線が読者を魅了します。

あなたはすべての伏線に気付くことができるでしょうか? 最後に回収される過程できっと、「こんなところにも伏線が!」と驚くはずです。

 

11.『ロートレック荘事件』

『ロートレック荘事件』表紙

ロートレック荘事件
筒井康隆(著)、新潮社

夏の終わりに、ロートレックの作品に彩られた洋館「ロートレック荘」に青年や美女たちが集められた。優雅な休暇が始まるかと思われたが、2発の銃声を合図に美女が1人、また1人と殺されていき――。

 

トリックを予想しながら読むのもいいですが、本作は「なにも考えずにサクッと読んで騙されたい!」という方におすすめです。
200ページほどのボリュームでありながら、満足感のある濃い内容となっています。

 

12.『向日葵の咲かない夏』

『向日葵の咲かない夏』表紙

向日葵の咲かない夏
道尾秀介(著)、新潮社

終業式の日に、欠席だったS君の家を訪れたミチオ。
声をかけても返事がなく、家に入ってみると「きい、きい」という音が。そこには首を吊って死んでいるS君の姿があった。

 

ホラーとファンタジーを足して割ったような、特有の世界観を持ったミステリー小説。

最後のオチは納得できるものの、なんだか釈然としないモヤモヤ感が残るかもしれません。作品の雰囲気も含めて、残暑の時期に涼みながら読みたい1冊です。

 

13.『魍魎の匣』

『魍魎の匣』表紙

魍魎の匣
京極夏彦(著)、講談社ほか

お互いに境遇の似ていた頼子と加菜子は、最終電車に乗って湖を見に行く約束をする。ところが加菜子が何者かに突き落とされ、電車にひかれてしまう。

一方小説家の関口は、新人小説家・久保、雑誌記者・鳥口、稀譚社社員・中禅寺と共に蔵野連続バラバラ殺人事件を追っているうちに、匣のような建物を見つける。

 

腰をすえてじっくりと読む度胸のある方にぜひおすすめしたいのがこの作品。「百鬼夜行シリーズ」の第2弾となる本作。

第二次世界大戦頃の日本が舞台になっていて、ミステリーだけでなく独特の世界観や文体にも心酔できる仕上がりになっています。

シリーズ一覧はこちら

 

14.『白夜行』

『白夜行』表紙

白夜行
東野圭吾(著)、集英社ほか

大阪にある質屋の主人が殺され、捜査はされるも迷宮入りになる。

数年後、被害者の息子である亮司と、容疑者の娘である雪穂は別々に暮らしているものの、互いを照らし合いながら生きていた。
しかし2人の周囲では不可解な事件が度々起こり、2人を疑う刑事が執拗に追いかけてきて――。

 

東野さんの代表作の1つ『白夜行』。ページ数は多いですが、文章に引き込まれてあっという間に読めてしまうと思います。
物語の端々に仕掛けられた伏線が回収されたとき、読者は衝撃を受けるでしょう。

 

15.『十角館の殺人』

『十角館の殺人』表紙

十角館の殺人
綾辻行人(著)、講談社

推理小説研究会のメンバー7人が、「十角館」と呼ばれる建物がある孤島を訪れる。
十角館は、凄惨な事件の被害者である中村青司によって設計されており、彼らはそこに1週間滞在しようというのだが――。

 

『十角館の殺人』は綾辻行人さんのデビュー作であり「館シリーズ」の第1作です。
「トリックがとにかく素晴らしい」と、ミステリー界で大変話題になりました。ミステリー好きの必読書といえるでしょう。

随所に仕掛けられているトリックにすっかりハマってしまいます!

シリーズ一覧はこちら

 

16.『連続殺人鬼 カエル男』

『連続殺人鬼 カエル男』表紙

連続殺人鬼 カエル男
中山七里(著)、宝島社

マンションの13階からぶら下げられた死体と、まるで子供が書いたような犯行声明文。

この事件の犯人である殺人鬼の名は「カエル男」。警察の捜査が進まない中、第2、第3の殺人事件が発生し、街中が混乱するが――。

 

刑法三十九条への問題提起、3重のトリック、いじめ、トラウマ、グロいシーンなどを扱う、非常に濃い物語。
かなりグロテスクな内容ではありますが、伏線が回収されていく様子が気持ち良く、「良い意味で裏切られた感」を味わうことができますよ。

 

17.『人狼城の恐怖』

『人狼城の恐怖』表紙

人狼城の恐怖
二階堂黎人(著)、講談社

ドイツとフランスの国境にある、渓谷の上にそびえ立つ双子の古城「人狼城」。ドイツ側の「銀の狼城」に招かれた10人を待ち受けるのは、あまりに惨い殺人の宴だった。

 

本作は、世界最長のミステリー小説。第1部から第4部まで、4000枚超えの長編小説です。ギネスブックにも登録されました。

ミステリーとしてはもちろん、ホラー、SFの要素も詰まっている傑作です。閉塞感、緊張感を味わいながら読むことができますよ。

 

18.『彼女は存在しない』

『彼女は存在しない』表紙

彼女は存在しない
浦賀和宏(著)、幻冬舎

ある日恋人の貴治が殺されたことをきっかけに、香奈子の日常は狂い始める。一方、引きこもりの妹の不可解な行動をたびたび目撃し、妹が多重人格者なのではないかと疑っていた根本。

そんな2人の出会いが意味するものとは――。

 

「多重人格」がテーマであり、物語のカギとなっています。

猟奇殺人や性的虐待などを扱っているため、読むのをためらってしまう方もいるかもしれません。しかし、最後に待つ結末が気になり一気に読んでしまうはず。
タイトルにある「彼女」とは誰のことなのでしょうか。

 

トリックを楽しむミステリー小説を読もう!

ミステリー小説の中にもさまざまな雰囲気の作品があります。練りに練られたトリックを楽しむ作品は「騙された感」がなんともいえず、病み付きになりますね。
読者としては、爽快に盛大に騙されてみたいものです。

ある意味で一期一会。もし少しでも気になる1冊があれば、気軽に手に取ってみていただけると嬉しいです!

 

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