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東野圭吾『ブルータスの心臓』あらすじ・内容|完全犯罪は遂行できるのか……?


更新日:2017/8/25

『ブルータスの心臓』表紙

ブルータスの心臓
東野圭吾(著)、光文社

『ブルータスの心臓』あらすじ

産業機器メーカーのエリート社員・末永拓也はある日、恋人の康子から妊娠を打ち明けられた。オーナーの娘・星子の婿養子の座を狙っていた拓也は、康子に堕胎を勧めたが拒否される。
そんなとき、拓也は星子の兄・直樹の誘いで、直樹の同僚・橋本と三人で共謀して康子を殺害する計画を立てることに……。

 

殺人リレーの後に待っているものとは。

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『ブルータスの心臓』には「完全犯罪殺人リレー」という副題が付けられているとおり、三人の男が完全犯罪に挑みます。
三人いることで得られる機動性を利用し、死体発見現場と犯行時刻を操作することでアリバイを得ようという企み。
計画どおり康子殺しと死体運搬リレーを実行するのですが、ここで思わぬ事態が発生し……。

 

『ブルータスの心臓』は、2011年6月に「東野圭吾3週連続スペシャル」としてフジテレビでドラマ放映されました。主演は藤原竜也さんで、内山理名さん・風間杜夫さん・鶴見辰吾さん・加藤あいさんなど、豪華キャストが出演しました。

作品冒頭で、ある作業員が産業用ロボットに圧し潰され死亡するのですが、ロボットに囲まれた職場でたった一人非業の死を遂げるシーンの余韻は強く、後々のストーリーに深く絡んでくることを予感させます。

一転して、妊娠を巡る男女の駆け引きの回想シーンでは、昼ドラ風な康子の悪女ぶりが見ものです。
また、拓也の婿入りターゲットの星子が、拓也に対し高飛車お嬢様に好意をアピールするなど、それぞれのキャラクターが魅力的に描かれています。

捜査する側とされる側、登場人物のそれぞれの願いや思惑、嫉妬が絡み、物語はスリリングに進行しており、作中に散りばめられた物悲しさに心打たれながら一気読み必至。
極上のエンターテインメントを味わえる1冊です。

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今回ご紹介した書籍

ブルータスの心臓
東野圭吾(著)、光文社

 

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