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東野圭吾『パラドックス13』あらすじ・内容|取り残された13人の運命は……


更新日:2017/8/7

『パラドックス13』表紙

パラドックス13
東野圭吾(著)、毎日新聞社ほか

『パラドックス13』あらすじ

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13時13分13秒に、街から人が消えた。そんな誰もいなくなった東京に取り残された13人の男女に、次々と災難が襲いかかる。

必死に生き残ろうとする人たちに共通するものとは何か? 極限状態で見えてくるものとは――?

 

東野作品の異色ミステリー『パラドックス13』

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『パラドックス13』とは

東野圭吾さんの『パラドックス13』は、2007年から2008年にかけて「サンデー毎日(毎日新聞社)」で連載され、2009年に刊行されました。

さすが理系のミステリー作家だなと思わせる、荒唐無稽のようでいながら緻密にシミュレーションされたSFストーリーです。
謎も多く、異色のミステリーと言えます。東野圭吾さんのファンなら、必ずおさえておきたい作品です。

 

「13」に込められた意味とは

13時13分13秒に13人の男女が異世界に変わった東京に取り残される。

タイトルにも含まれる「13」という数字にこだわって構築されており、物語の発端となる現象も「P-13」と名付けられています。
主人公たちは、パラドックスが起きている世界の中で天災が起こり、疫病に襲われ、廃墟となった東京を逃げてさまようのです。

果たしてこの「13」が意味するものとはなんなのでしょうか。

 

残された13人の男女に待つラストとは……。

一見、荒唐無稽な展開ではありますが、さまざまな災害が起こっている昨今、ありえないと言い切れない面もあります。

実際の災害でも、普段は当たり前のように安全だと思って使っていた建物やインフラシステムが破壊され、機能が停止してしまうのを目にします。
災害が起きたときにどう行動するのかを、考えるきっかけになる作品です。

ジャンルとしてはSFですが、ミステリーや恋愛、社会問題などの要素も入っています。
命の危機に瀕したとき人はどんな行動をとるのか、またとるべきなのか、いろいろ考えさせられました。

【おすすめ記事】名作多し! 東野圭吾のおすすめ「社会派小説」

 

今回ご紹介した書籍

パラドックス13
東野圭吾(著)、毎日新聞社ほか

 

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