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司馬遼太郎『義経』あらすじ・内容


更新日:2017/7/11

『義経』表紙

義経
司馬遼太郎(著)、文藝春秋

『義経』あらすじ
源義経の生涯を描いた歴史小説

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牛若丸と名乗っていた義経は、幼少期に不遇な日々を送っていました。
しかし源平の戦いでは兄・頼朝のために戦い、戦術の天才と呼ばれるほどの活躍を見せ、平家を滅ぼした立役者となります。

最期は兄に殺される悲劇のヒーローとして描かれることの多い源義経。本書は、数奇な義経の生涯を、司馬氏独特の視点で生き生きと描き出した長編歴史小説です。

 

なぜ義経は、兄に殺されなければならなかったのか……?

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源義経と聞くとどのような人物像を描くでしょうか?
おそらく多くの人は、不遇の生涯を送った悲劇のヒーローというイメージを持っているのではないかと思います。

弁慶との伝説や絶対的な主従関係、静御前との悲恋、兄に殺される数奇な運命。さらにはモンゴルでの英雄伝説なども飛び出した悲劇の英雄。
そんな義経を、司馬遼太郎氏が歴史的背景や頼朝の生い立ちにも触れ、独自の視点で描いています。

 

義経は源氏の棟梁の家に生まれながらも2歳で父親が戦死し、身分の低かった母と共に逃亡。
母の再婚に際して鞍馬寺に預けられますが、僧侶になることを嫌った義経は16歳で寺を抜け出し、奥州藤原氏を頼って平泉に下ります。

22歳の時に、兄・頼朝が伊豆で挙兵。頼朝を敬愛していた義経は、武蔵坊弁慶など少数の部下を率いて兄のもとに駆け付けました。

類稀なる天才的な戦術眼で木曽義仲を倒し、さらには平家討伐の立役者となる義経。鎌倉幕府の成立に大きく貢献しながらも、最期は頼朝によって自害に追い込まれてしまいます。

なぜ頼朝は義経を嫌ったのか、なぜ義経は敬愛し、貢献した兄に殺されなければならなかったのか。多くの人が抱いているであろうこの疑問を、司馬流に読み解いています。

 

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今回ご紹介した書籍

義経
司馬遼太郎(著)、文藝春秋

 

『坂の上の雲』や『功名が辻』など、多くの歴史小説を発表した司馬遼太郎氏。
他にも紀行文や対談集など、司馬氏の作品を紹介した特集はこちら。