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門井慶喜著『家康、江戸を建てる』は歴史好きにはたまらない!


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家康、江戸を建てる
門井慶喜(著)
祥伝社
発売日:2016/01/01

 

 

 

あらすじ・本内容

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天正18年、徳川家康が与えられた土地は、何もない関東の湿地帯でした。そこから見事な江戸の町を作り上げていく荘厳な小説です。
主人公は家康というよりは、その時代に生きた職人たちを描いた連作小説となっています。

 

家康が江戸を構築していく

著者である門井慶喜さんは、群馬県生まれの小説家。
2003年には「キッドナッパーズ」で第42回オール讀物推理小説新人賞を受賞した経験があります。2016年には、「マジカル・ヒストリー・ツアー ミステリと美術で読む近代」で第69回日本推理作家協会賞(評論その他の部門)を受賞。翌年には、本作『家康、江戸を建てる』も直木賞候補に選ばれました。

 

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本作は、徳川家康本人を主人公とした小説ではありません。家康が与えられた土地をいかにして町として栄えさせるに至ったのかに着目しています。
そのため、連作のそれぞれの主人公は家康とは別人。湿地帯対策として利根川の川の流れを変える大事業に取り組んだ一人の職人が主人公になる章があります。
また別の章では、飲み水を引いた土木建築家が主人公の章も。

当時の様子をフィクションにした小説です。読み手は、このようにして家康が偉業を成し遂げ、政治力を発揮したのだと感心しながら読むことができるでしょう。
現代社会のベンチャー企業などにも通じる家康の内政力を描いているため、ビジネスパーソンにもおすすめの作品です。

本のタイトルだけでは読み取れない魅力がいっぱい詰まった作品と言えるでしょう。
読者の反応は、家康への先入観が変わった、などの意見が多数寄せられています。家康について、「誰よりも野心家だったのでは?」「先見の明があった」などと感じられる作品です。

 

今回ご紹介した書籍
家康、江戸を建てる
門井慶喜(著)、祥伝社

 

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