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佐伯泰英ならコレ!大人気時代小説シリーズ「居眠り磐音江戸双紙」


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佐伯泰英さんといえば、時代小説のシリーズをたくさん出していることでおなじみです。

本好きの方であれば一度は書店でその書影を目にしているはず。しかし、たくさんのシリーズがあって、どれから読み始めればいいかわからないという方のために、佐伯作品初心者の方におすすめの『居眠り磐音江戸双紙』シリーズについて、おすすめのポイントを紹介します。

居眠り磐音江戸双紙』シリーズ
佐伯泰英(著)、双葉文庫

 

“人間らしい”ヒーロー像

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いわゆる「時代小説」「時代劇」のヒーローというと、人並み外れた剣豪であるとか、もしくは将軍家につらなる立派な家柄であるとか、とかく“現実離れ”したキャラクターが多いように感じます。

しかし、この小説の主人公、坂崎磐音はそうではありません。磐音は九州某藩の重臣の嫡子です。
また、剣術の腕前も素晴らしいという、典型的ヒーローです。ところが、そんな磐音の生活ぶりといったら、脱藩して江戸に来て、裏長屋に住み、うなぎ裂きをして生計を立てるという有様で、両替商今津屋に出入りして用心棒稼業をして金を稼ぐといったことまでしています。

困った人を助けて自分ではほとんどお金を稼ぐことができず、今津屋の人たちにあきれられることもあります。また、子供のように無心に食事をする姿や「縁側で日なたぼっこをする年寄り猫のよう」と言われる剣風は、いわゆる「天然」のキャラクターを連想させます。

従来の「凄腕の剣豪」のヒーロー像とは大きく違う、とても“人間らしい”ヒーロー像と言えるのではないでしょうか。

 

苦悩からの成長

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重臣の嫡子である磐音が、なぜ今のような状況に陥ったか。そこには、藩内で起こった権力争いが大きな影を落としています。

この権力争いにより、磐音は無二の親友を失い、最愛の人とも別れることになりました。磐音はこの最愛の人を、陰から守り続けていきます。その姿は自分ではどうすることもできない境遇の中で、必死に最善を尽くそうとするものであり、前述したある意味子供っぽさを感じさせる姿とは違う、人間の内面の深さをあらわしています。

この小説は、巻が進むにつれて時間も進み、磐音の周囲もどんどん変化していきます。その変化は磐音にとって必ずしもいいことばかりとは言えず、時には自分一人では乗り越えられないような苦難に直面することもあります。

しかしそのことが、磐音を心身ともに大きく成長させていきます。磐音の成長に寄りそって読み進めていくことができる、そのこともこの小説の大きな特色といえるでしょう。

 

一気読みが可能

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このシリーズは先日、51巻をもって完結しました。ということは、一気に最後まで読み進めることが可能であるということになります。読んで面白ければ、一気に読むことができるというのは大きな利点と言えますし、またそうすることで、キャラクターの変化をよく感じとることができるのではないでしょうか。

実際、最終巻を読んだあとで1巻を読み返すと、磐音だけでなく、周囲の人々が成長していく姿がよく見えます。この小説のように、時間が進んでいくタイプの物語の場合、完結したあとで最初から読み返すと、その変化が感じられてさらに興味深く読むことができる、という利点があると思います。

 

まとめ

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以前ドラマ化されたこの作品ですが、ドラマで取り上げられたのはこの小説の途中まで。むしろそれ以降が磐音の運命が大きく変化していく時期にあたります。

磐音がどのように苦難を乗り越え、成長していくのか、楽しんでもらえればと思います。

居眠り磐音江戸双紙』シリーズ / 佐伯泰英(著)、双葉文庫
→DVDはこちら『陽炎の辻~居眠り磐音 江戸双紙~

 

今回ご紹介した「居眠り磐音江戸双紙」シリーズのほかにも、佐伯さんの作品が気になった方はこちら!
数ある作品の中から、お気に入りの一冊を見つけてくださいね。