お餅がテーマの絵本|寒い季節の美味しい主役!
更新日:2019/12/17
肌寒くなってくると恋しくなる冬の美味しいものといえば、そう! お餅です!
お正月は鏡餅を飾り、餅つきやお雑煮など、お餅をたくさん食べる機会が増えますよね。食事にもおやつにもなるお餅は、まさに日本人のソウルフードといえます。
ここでは、そんなお餅のことが分かる、そして楽しんでもらえる絵本をご紹介!
どんなお餅が出てくるのか? 絵本を読んでみてくださいね。
『14ひきのもちつき』
『14ひきのもちつき』
いわむらかずお(作)、童心社
ねずみの家族の生活を垣間見ることができる「14ひき」シリーズ。本作では、家族が楽しく餅つきをする様子が描かれています。
朝一番に火を起こしてお米を炊き、臼を用意し、餅をつく。次は小さくちぎって丸めて……と、意外と知らない餅つきの作り方を学べます。
小さな手でちょこちょこと、美味しいお餅にするために奮闘するねずみたちの姿は可愛らしく、ほっこり癒やされます。
ねずみたちが、それぞれどんなことをしているのか目で追うのも楽しいですよ!
『おもちのきもち』
『おもちのきもち』
かがくいひろし(作)、講談社
アンニュイな表情をしたかがみもちが主人公。「お餅はどんな気持ちになるのか?」をテーマに、お餅のさまざまな悩みが描かれます。
杵で突かれ、引き伸ばされて色んな味付けをされ……。
よく考えてみると、お餅にとってはたまったものではありませんよね。
そんなお餅たちの末路を見ていたかがみもちは、食べられることを恐れて逃げ出し、大冒険に繰り出します。
シュールな擬音と「なんで!?」と突っ込みたくなるような展開に、大人も子供も笑ってしまう作品です。
『おもちのおふろ』
『おもちのおふろ』
苅田澄子(作)、植垣歩子(絵)、学研マーケティング
お餅のもーちゃんとちーちゃん。彼らがやって来たのは、いろんなお客が集う楽しい銭湯です。洗面器片手にどてらを着て、懐かしの昭和スタイルで銭湯へ向かいます。
ところが銭湯は満員。お寿司がお醤油の足湯を堪能し、パンたちはサウナでこんがり焼き上がり、もーちゃんとちーちゃんはなかなかゆっくりできません。
どのお風呂も気持ちよさそう……というより美味しそう……!
食材たちがいろんなお風呂でハプニングに遭い、ハラハラしながらも思わず笑っちゃいます!
『がまとうさぎのもちあらそい』
『がまとうさぎのもちあらそい』
おざわとしお、いとうあけみ(再話)、まさたかもとこ(絵)、くもん出版
がまがえるとうさぎは、退屈しのぎに餅でもつこうかと、お互い餅つきの道具や材料を揃えます。仲良く餅つきを楽しむのかと思いきや、うさぎは餅を独り占めしようと企み……。
昔話を現代に語り継ぎたいとして生まれた「子どもとよむ日本の昔ばなし」シリーズの本作。
2匹の表情がとにかく豊かなので、注目して欲しいところ。昔話を通して、たくさんの教訓が込められた作品です。
意地悪なうさぎが迎える昔話あるあるな展開には、「やっぱりそうなるのね……」です(笑)
『おもちおばけ』
『おもちおばけ』
ささきようこ(作)、ポプラ社
くまくんのおうちに、今年もおばあちゃんから大好きなお餅が届きます。
おしるこに入れようと餅を焼き始めますが、一度にたくさん焼いてしまったため、次第にくっついて膨らんでさあ大変! お餅がおばけになっちゃった――!
「お餅」と「おばけ」。なんだか似ているビジュアルの2つが組み合わさって、とんでもない展開に。
こんがり焼ける匂いが漂ってきそうなお餅になんとも食欲をそそられます。
そして、暖かそうなくまくんのおうちと外の雪景色を見ると「やっぱり冬はお餅の季節!」と思わずにはいられません。
『おもち!』
『おもち!』
石津ちひろ(作)、村上康成(絵)、小峰書店
ぺったんぺったんと餅つきの様子を描いた本作。
順番にみんなでお餅をつくと、いろんな形に変化。「次はどんな形に?」とワクワクが止まらなくなりますよ。
子供たちが体をいっぱい使ってお餅をついている姿から、餅つきの大変さも伝わってきます。
子供の大好きな擬音語がたくさん使われておりとてもリズミカル。言葉で餅の柔らかさや形状が表現されているので、お子さんの想像力を培うのにぴったりです!
合いの手を入れてくれる可愛い猫ちゃんにも注目ですよ。
『さくらもちのさくらこさん』
『さくらもちのさくらこさん』
岡田よしたか(作)、ブロンズ新社
桜餅のさくらこさんは、なぜか不機嫌。お友達があの手この手で機嫌を直そうとしますが、彼女は知らんぷりです。それどころか、みんなの悪口を言ってふてくされる始末で……。
岡田よしたかさんの独特な世界が魅力の「たべもの絵本」シリーズ。その中でも本作は、初の“ヒロイン”が主人公の作品です。
「あれ? これってうちの子?」と、さくらこさんのわがままっぷりに既視感を覚える人もいるかもしれませんね。
さくらこさんの顔には表情がないのに、感情が伝わってくるから不思議。岡田さんの文章表現に、どっぷりハマってしまいますよ。
『12か月のしかけえほん もちつきぺったん』
『12か月のしかけえほん もちつきぺったん』
きむらゆういち(作)、いもとようこ(絵)、教育画劇
お正月の朝、こうさぎのぴっぴとみいみは、どこからともなく地響きが聞こえてくるのを耳にしました。
謎の音の正体を突き止めようとした2匹は、羽根つきをするねずみくんたち、凧揚げをするごりらくんに出会います。
お正月の風景が描かれた本作は、楽しいしかけ絵本です。お子さんもきっと楽しんで読んでくれるはずですよ。
なかなか羽根つきや凧揚げを見かけなくなった昨今、昔ながらのお正月を感じられます。
『十二支のおもちつき』
『十二支のおもちつき』
すとうあさえ(作)、早川純子(絵)、童心社
お正月のために餅つきの準備をするおじいさんとおばあさんの元に、ねずみがやってきました。
ねずみにもち米をあげると、次の日の朝、ねずみが餅つきの手伝いにやってきます。そしてそこに、十二支の仲間が次々と集まり――?
十二支が集まったおかげで、どんどん大きくなる臼と、増えていく餅。
コミカルな展開と擬音で、楽しくお正月と干支について触れることができる本です。
『おもちのかみさま』
『おもちのかみさま』
かとうまふみ(作)、佼成出版社
ある女の子が台所で見つけたお餅。それをお母さんに焼いてもらいますが、なぜか全然膨らみません。
そうして捨てられたお餅は、「もう2度と食べられるものか!」と旅に出ました。なんと、山にこもって修行を決行します――。
擬人化したお餅の話はたくさんありますが、修行をするお餅なんて、とっても珍しいですよね。
神様まで登場するこの作品。シュールすぎる、驚愕のラストまで目が離せません!
お餅を食べながら絵本を読もう!
今では1年中食べることのできるお餅ですが、絵本を読めば、わたしたちの生活にゆかりの深い特別な食べ物だったと知ることができます。
ご紹介した絵本をお子さんと読んで、お餅を食べてみてはいかがでしょうか。くれぐれも、よく噛んで食べてくださいね。
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