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宮沢賢治作品を絵本で読む おすすめ4選


誰もが知る宮沢賢治の童話ですが、その一部は絵本になっています。

故郷の岩手県を彷彿とさせるような情景描写や、不思議なキャラクターなど、絵本にするからこそ生まれる魅力があります。

子供と読むのはもちろん、大人が一人で読むのも日常を忘れられて良いものですよ!

今回は、そんな絵本で読みたい宮沢賢治の童話をご紹介します。

 

不思議、だけれど楽しい
『やまなし』

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『やまなし』
三起商行

宮沢賢治を絵本で読むなら、真っ先におすすめしたいのがこの作品です! 絵本にすることで、透明感のある清流の様子がとても分かりやすくなっています。

 

「クラムボン」など、何のことか分からない不思議な描写が楽しい作品。5月と12月の2部に分かれており、川底に住むカニの兄弟の会話をベースに、綺麗で透き通るようなキラキラした川底の様子が描かれていきます。
宮沢賢治の故郷にもこんな川があったのでしょうか。

カニの兄弟から見た水中風景の幻想的な美しさは本当に魅力的です。自分も同じ場所からこんな風景を見たいなと思わせてくれるでしょう。

大きな魚やかわせみなど、生と死を感じさせる描写にドキッとさせられて、それも良いアクセントになっています。

子供もこの美しく不思議な川の様子に夢中になるかもしれません。ファンタジー要素もあり、大人も何かに疲れたときにこの絵本を取り出すと、非日常的な世界に浸れることでしょう。

 

ゴーシュと動物たちのと掛け合いが面白い!
『セロ弾きのゴーシュ』

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『セロ弾きのゴーシュ』
三起商行

音楽会の演奏が間近になり、セロ弾きが下手なゴーシュは、楽長からもっと練習をこなすように言われます。そんなゴーシュのもとに夜ごと様々な動物たちがやってきて、何かしら理由をつけては演奏をお願いされてしまうのですが……?

 

本作は、宮沢賢治自身がセロ(チェロ)を練習していた経験をもとにつくられたと言われています。

セロを弾くゴーシュ、そしてその音色に聴き入る動物たちの様子を描いたイラストはまさにファンタジー。タヌキやネコなどの動物がたくさん出てくるので、子供もより楽しめるのではないでしょうか。
ゴーシュが住む古びた小屋が、絵本にすることでグッと魅力的になるんです!

動物たちに振り回されているように見えるゴーシュですが、実は大切なことを動物たちから教えてもらいます。

子供が楽しめるのはもちろん、大人が忘れかけている教訓がこの作品にはあります。

 

最後に2人の紳士はどうなる……?
『注文の多い料理店』

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『注文の多い料理店』
三起商行

宮沢賢治の作品の中でも非常に有名な短編小説です。

ある山奥に迷いこんだ2人の紳士が、「山猫軒」というレストランを見つけます。
そこは西洋風の素敵な建物ですが、中に入るといくつものメッセージが。帽子を取ってください、コートをここにかけてくださいなどさまざまな注文をお客さんに要求するスタイル。

変わったレストランがあるものだと思いながらも、2人は注文に従っていくのですが、途中から明らかにおかしい注文が登場して……?

 

どう考えてもおかしい注文をつけられているのに、自分たちに都合のいいように解釈する紳士たち。予想外な展開に驚きつつ、人間の欲深さや、「言葉」というものの難しさも感じます。

最後は宮沢賢治らしいユーモアあふれる表現も出てくるのでお見逃しなく。

 

最後のよだかの決心とは……
『よだかの星』

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『よだかの星』
講談社

本作は、苦しいことばかりの一生を懸命に生きた、よだかという鳥を描いた作品です。

よだかは外見が醜いため、色々な鳥に嫌われている鼻つまみ者。タカからは、「お前みたいなのがタカを名乗るなど許さない。名前を変えろ」などと強要され、生まれ故郷の森から追い出されてしまいます。

そんなよだかは、虫を食べる最中「自分は小さな虫の命を奪っておきながら、タカに殺されないように逃げ回っている」という矛盾に気づきます。

 

最後までよだかには切なく苦しいことばかりが訪れるのですが、最後によだかが見つけ出した答えに息を飲みました。
そこには少なからず、宮沢賢治の人生論が反映されているように思えてなりません。

大人でも十分考えさせられる内容です。

 

不思議あふれる宮沢賢治ワールド!
絵本ならではの魅力に浸ってみて

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宮沢賢治作品のもつ独特ながら美しい世界観は、絵本にすることでより鮮明に感じることができます。

子供はもちろん、大人も魅了されるはずです。

小説は苦手だと言う方も、まずは絵本から触れてみてはいかがでしょうか?

 


今回ご紹介した宮沢賢治の書籍

やまなし
セロ弾きのゴーシュ
注文の多い料理店
よだかの星


大人になって読んでみると、子供のときとは違った思いになるかもしれません。