おすすめ 不倫漫画|その刺激から抜け出せなくなる浮気・略奪の数々
更新日:2019/6/17
昨今、なにかと話題に上がる「不倫」。
環境や立場の違い、恋愛観、結婚観の違い、人生経験の違いなどにより、不倫に対する反応は人それぞれです。
許されぬ恋だからこそ、燃え上がるなんてこともあるのかもしれません。
ここでは、さまざまな思惑や感情、嫉妬や憎悪など、不倫のあり方を考えさせられるマンガを集めてみました。
杏主演でドラマ化決定!
『偽装不倫』
『偽装不倫』
東村アキコ(著)、文藝春秋
婚活に疲れた鐘子は、一人旅に向かう機内で韓国人のジョバンヒに出会い、既婚者と間違えられる。
ジョバンヒから旅行中だけの不倫を迫られた鐘子は、自分は既婚者だと嘘をついたまま彼と過ごすことに――。
LINEマンガで連載されている本作。2019年7月には、杏さん主演でドラマ化されました。
自分が「既婚者」だからジョバンヒは付き合ってくれているのだと思うと本当のことが言えない鐘子。なんとももどかしい気持ちにさせられます。
一方で、本当の既婚者である鐘子の姉の秘密も描かれます。
内容はヘビーですが、東村さんの手腕が光ります。ギャグ要素も満載で、おまけページにも楽しみが待っていますよ!
2017年ドラマ化作品
『あなたのことはそれほど』
『あなたのことはそれほど』
いくえみ綾(著)、祥伝社
占い師に「2番目に好きな人と結婚すれば幸せになる」と言われた美都は、その後本当に2番目に好きな人だった涼太と結婚する。
ところが、1番好きだった同級生の有島と偶然出会ってしまい、関係を持ってしまう。
2017年に実写ドラマにもなった『あなたのことはそれほど』。
美都は少しずつ有島に惹かれていきますが、実は有島も既婚者。美都と有島、2人のW不倫が描かれます。
妻の「有島くん」という寝言を聞いたことをきっかけに、少しずつ狂っていく涼太の様子はなんとも不気味。ドラマでは東出昌大さん演じる涼太があまりに怖い! と話題にもなりました。
登場人物たち全員に感情移入しにくい作品でありながら、先が気になり読む手が止まらなくなります。
何故妻たちは不倫をしたのか?
『金魚妻』
『金魚妻』
黒澤R(著)、集英社
さくらは、金魚を飼いたいと夫にねだった。しかし、買ってきた水槽が大きすぎると怒鳴られ、水槽を返しに行くはめに。
金魚店の店主は、暴言を吐く夫とは違い、さくらに優しく接してくれた――。
読み切りのオムニバス形式で、「頭痛妻」「園芸妻」「弁当妻」など、不倫のきっかけとなるキーワードがタイトルになっています。
繊細で美しいイラストは非常に官能的。黒澤Rさんが女性ということで、女性目線のリアルな不倫の形が描かれています。
これじゃあ奥さんも不倫もしたくなるよな……、と思うような夫婦関係。
不倫を肯定はできませんが、一体なぜ妻たちは不倫をすることになったのか? 夫婦関係を見直すきっかけにもなるかも知れません。
互いに不倫を認める制度とは
『1122』
『1122』
渡辺ペコ(著)、講談社
子供がおらず、仲良しだがセックスレスな一子(いちこ)と二也(おとや)が夫婦間に導入した「婚外恋愛許可制(公認不倫)」。
二也には一子が認める浮気相手がいるが、その女にときめく夫の姿を目の当たりにした一子は動揺を隠せない。やがて一子も、二也に秘密を作ってしまう――。
『1122(いいふうふ)』では、浮気や不倫を公認している夫婦の様子が描かれます。これはもう、こじれる予感しかしませんね!
夫婦の仲をとりもつための制度だったはずが、それが原因で徐々に身動きができなくなってきた一子。はたしてこの夫婦はどうなるのでしょうか?
恋愛と結婚の違い、夫婦のすれ違い、結婚制度や世間の常識など、理想的な夫婦のあり方に疑問をなげかけた心に刺さる作品です。
あまりに切ない大人の恋
『うきわ』
『うきわ』
野村宗弘(著)、小学館
社宅に住む203号室のマイコと、204号室の二葉(マイコの夫の上司)。それぞれが夫と妻の不倫に心を痛めており知らないふりをする同じ境遇にあった。
互いの傷を癒やしながら惹かれ合うマイコと二葉だが……。
ふんわりとしたイラストと方言で語られるセリフが、なんともいえない空気を醸し出す大人の不倫物語です。淡々としていながら、穏やかでもやもやした空気が流れます。
夫の浮気に悩む主婦のマイコと、妻に浮気をされている夫の二葉。そんな2人が少しずつ距離を縮めていきます。しかし、もちろんそれは許される恋ではありません。
寂しくて、何かにすがりたい、人のぬくもりに触れたいマイコの気持ちがひしひしと伝わってくるはず。
徐々に沈んでいくうきわの様子をぜひ確かめてみてくださいね。
純愛≒狂気
『あげくの果てのカノン』
『あげくの果てのカノン』
米代恭(著)、小学館
「ゼリー」と呼ばれる異星人が襲来した未来の東京。主人公のかのんは、高校時代にフラれた先輩の宗介への想いを断ち切れずにいた。
そんなある日、バイト先で2人は偶然再会。しかし宗介は既婚者であり、ゼリーと戦う戦闘員だった――。
不倫×SFの異色作。不倫にSFってどんな展開になるの!? と、それだけでワクワクしませんか?
本作で語られる戦闘員は、異星人ゼリーと戦っています。そして戦いの際に怪我を負うと、「修繕」と呼ばれる治療を受けなければなりません。しかしその治療には「処置を受けると心が変化する」デメリットが。
修繕によって妻とすれ違い、かのんとともに逃避行に走ってしまう宗介。またかのんの妄信的な愛も、2人の不倫を加速させます。
かのんの愛、不倫、宗介の心の変化、妻の思い、東京の未来など、とにかく先が気になる作品です!
「母親」から1人の「女性」へ
『ふれなばおちん』
『ふれなばおちん』
小田ゆうあ(著)、創美社
「母親」になった夏(なつ)は、すっかり女性らしさが欠如してしまっている。
そんな妻を見かねた夫の義行は、自分の部下である佐伯に「妻を誘惑してくれ」と頼む。佐伯は軽い気持ちで夏に近づくが……。
ドロドロとした様子は決してなく、安堵感と心地よい余韻が残る作品です。
家族を大切にする夏に少しずつ惹かれていく佐伯と、佐伯に惹かれていくなかで、少しずつ女性らしさを取り戻していく夏。
若い男性に誘惑されて揺れる女心が繊細に描かれ、誠実な大人の恋心が多くの女性の共感を呼んでいます。
夏が最後に選ぶのは、家族か、それとも佐伯か? 最後まで目が離せません!
同じ悩みを抱える人も多いのでは?
『あなたがしてくれなくても』
『あなたがしてくれなくても』
ハルノ晴(著)、双葉社
結婚5年目のみちは、夫とのセックスレスに不満を持っている。
飲みの席で、酔った勢いから先輩の誠に悩みを打ち明けたみち。すると、誠も同じ境遇だと知る――。
「セックスレス」がテーマの本作は、夫婦関係のリアルさと、男女の考え方の違いがよく描かれています。
自分の気持ちを押し付けるだけではいけない、相手の気持ちも尊重しなければいけない。あまりに切ないみちの心情にわたしは共感してしまいました……。
夫婦関係が長くなればなるほど、同じような悩みを抱える夫婦は増えるのかもしれません。日頃他人には話しにくいテーマだからこそ、この作品を読むと考えさせられます。
信じていた人は嘘つきだった
『ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~』
『ギルティ~鳴かぬ蛍が身を焦がす~』
丘上あい(著)、講談社
爽(さやか)にとって、一真は優くて完璧な夫。しかし爽は、一向に子作りをしてくれない一真に、本当は子供が欲しいことを伝えられずにいた。
そんな不満を友人の瑠衣に相談する爽。ところが一真は瑠衣と不倫しており、さらに隠し子までいて……。
信じていた夫と友人に裏切られた爽。それぞれの関係や行動の謎が、回を進むに連れ明らかになっていく、サスペンス要素も絡む愛憎劇です。
いやぁ、これぞまさにドロドロ! なんともモヤモヤした気持ちにさせられます。何食わぬ顔で爽を裏切っていた瑠衣には、狂気すら感じます。
登場人物たちの生い立ちや家族関係を背景に、さまざまな思惑が渦巻く展開。ドッロドロの愛憎劇を楽しみたい方はぜひ手に取ってみてくださいね。
危険すぎる不倫の果てとは
『ホリデイラブ~夫婦間恋愛~』
『ホリデイラブ~夫婦間恋愛~』
こやまゆかり(著)、講談社
自分を女性として見てくれない夫・純平に不満を持ちながらも、夫婦生活を続けてきた杏寿。しかしその平凡な日常は、「夫の浮気」に関する1本の電話によって崩壊した――。
最初は電話で知った純平の不倫にショックを受ける杏寿でしたが、なんとかやり直そうと決心します。しかし、夫の不倫相手・里奈による策略が杏寿を襲うのです!
もう、里奈が怖すぎる!! 杏寿と純平の仲をなんとか引き裂こうと、あの手この手で迫ります。お人よしの純平が何度も騙されそうになり、ハラハラドキドキの展開を楽しめます。
(ドラマで里奈を演じた松本まりかさんの演技は凄かった……)
女の敵は、やはり女なのです。
さまざまな情景が見える 不倫漫画
許されぬ恋に気持ちがときめくことは、多くの人が経験すること。しかし、それには代償があまりに大きすぎる。それが不倫の現実です。
純粋な恋心を描いた淡く切ないものから、修羅場やドロドロの関係を描いたものまで不倫漫画にもいろんなタイプがあります。
気になった作品があれば、ぜひ読んでみてくださいね。
「普通」とは一体なんなのか? 夫婦のあり方、形について考えさせられる本をご紹介しています。