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「全国書店員が選んだおすすめコミック」でブームを先取りしよう!


みなさまは「全国書店員が選んだおすすめコミック」という漫画賞をご存知でしょうか。

その名の通り「全国の書店員が選んだ」漫画のなかから、投票数順に15作品が発表される漫画賞であり、2006年から10年以上続いています。

他の漫画賞と一味違うのは、アンケート期間中に「刊行5巻以下」というのが条件であること。巻数が少ないため、読者目線に立つと全巻揃えやすいのが嬉しいですね。
また、無名の作品がランクインすることも多く、漫画好きにとっては「先取り感覚」で楽しめる漫画賞となっています。

今回のコラムでは、4冊をピックアップし、その魅力を語っていきたいと思います。

 

第9回(2014年):坂本ですが?

坂本ですが?
佐野菜見(著)、KADOKAWA

県立学文高校1年2組。ここに、入学早々学校中の注目を集める生徒がいた。名前は坂本。

その一挙手一投足がクール、いや、クーレスト。

坂本のスタイリッシュ学園生活、ここにスタート!(帯)

ジャンルは、ギャグ&学園もの。

華麗に遅刻を回避。スマートにランチタイム。日直さえも絵になる。とにかく「クーレスト」な坂本くん。

そのスタイリッシュすぎる行動に、不良たちは屈服し、女の子たちは黄色い声援を上げ、果てはクラスメイトのお母さんまでが坂本くんの虜になっていきます……。

私ははじめてこの作品を読んだ時、衝撃を受けました。これまでに読んだことのないような、シュールな笑いの面白さに。それほどに、笑いが止まらなかったのです。

プッと吹き出してしまうようなギャグ漫画を読みたい時には本書をおすすめします。

 

第10回(2015年):魔法使いの嫁

魔法使いの嫁
ヤマザキコレ(著)、 マッグガーデン

羽鳥チセ15歳。

身寄りも、生きる希望も、術も、何一つ持たぬ彼女を金で買ったのは、

悠久の時と寄添うヒト為らざる魔法使いだった ―――。

彼に『弟子』 として、そして『花嫁』として招き入れられた時、

少女の中で停まっていた針がゆっくりと動き始めてゆく……。(表紙裏)

 

ジャンルは、ファンタジー&ラブストーリー。

「夜の愛し仔(スレイ・ベガ)」という性質を持った少女・チセ。“見える目”を持つ、特異体質であったために、疎まれ憎まれる自身の人生を悲観していた時、魔法使いが現れます。「いつか君が良かったと思えるようにしよう」という言葉とともに。

魔法使いや周囲の理解者たちに見守られ、彼女が成長して行く姿に勇気をもらえるのはもちろん、一度ページを開けば、まるでおとぎ話のような繊細な絵、美しく完成されたストーリーに酔いしれることができるはず。

チセと魔法使いの「異類婚姻幻想譚」をぜひ堪能してみてはいかがでしょう?

 

第11回(2016年):ダンジョン飯

ダンジョン飯
九井諒子(著)、KADOKAWA

冒険すれば腹は減る。

モンスターを食べて、大迷宮“黄金城”の踏破を目指せ、勇者たちよ!

腹ペコダンジョンファンタジー、開幕!!(帯)

ファンタジー&グルメといった、珍しい組み合わせのジャンル漫画。

主人公の「ライオス」は、食料不足に困った結果、迷宮内のモンスターを捕まえ、食べてみようと仲間に提案します。

そう、本書は「どのように調理すれば最も美味しくモンスターを食べることができるか」という論理的分析に基づいて描かれています。その調理説明が、ダンジョン(ゲーム内の出来事)とは思えないほど現実的で面白い!

そして、「歩きキノコ」は「大サソリと歩きキノコの水炊き」に。「動く鎧」は「動く鎧の蒸し焼き」や「動く鎧のドワーフ風炒め」に大変身。もちろん、スライムやドラゴンといった定番モンスターも出てきます。

レシピ(栄養バランスのレーダーチャート付き)も載っていますが、もちろん調理はできないので、味をイメージしてみるだけでも楽しいですよ。

 

第12回(2017年):からかい上手の高木さん

からかい上手の高木さん
山本崇一朗(著)、小学館

からかい女子ブーム、来る!!(帯)

ジャンルは、青春ラブコメディ。

主人公は中学生の「西片くん」。そのリアクションの大きさから、隣の席の「高木さん」に毎日のようにからかわれています。

それが悔しくて、西片くんは「今日こそオレが高木さんをからかってやる」とあの手この手を尽くすのですが、毎回見事に失敗する……そんなお話です。

いたずらの内容は微笑ましく(筆箱にビックリ箱を仕掛けるなど)ほっこりした気持ちになりますし、二人の間に芽生える淡い恋心は甘酸っぱく、大人が読めばノスタルジーに浸れること間違いなし。

絶妙なさじ加減で書かれた作品です。一話完結なので初読の方でも手に取っていただきやすいかと思います。

 

「全国書店員が選んだおすすめコミック」でブームを先取りしよう

受賞作を見ていただくと、ご存知の作品が多いかと思います。ぜひとも 「全国書店員が選んだおすすめコミック」を読んで、ブームを先取りしてみてはいかがでしょう。

今回ご紹介した『全国書店員が選んだおすすめコミック』

坂本ですが?』佐野菜見(著)、KADOKAWA
魔法使いの嫁』ヤマザキコレ(著)、 マッグガーデン
ダンジョン飯』九井諒子(著)、KADOKAWA
からかい上手の高木さん』山本崇一朗(著)、小学館

 
以下の特集では、これまでの受賞作を年代別にみることができます!

 

これまでの「全国書店員が選んだおすすめコミック」受賞作

※2006年から2009年は順不同で3~5作、2010年からランキングを1位~15位まで公表という形に変わりました。そのため、2010年からは第1位のみ書いています

■第1回(2006年):『働きマン』(安野モヨコ)、『チーズスイートホーム』(こなみかなた)『もやしもん』(石川雅之)

■第2回(2007年):『ヴィンランド・サガ』(幸村誠)、『さらい屋五葉』(オノ・ナツメ)、『デトロイト・メタル・シティ』(若杉公徳)、『少女ファイト』(日本橋ヨヲコ)、『LA QUINTA CAMERA』(オノ・ナツメ)

■第3回(2008年):『GIANT KILLING』(ツジトモ・綱本将也)、『黒執事』(枢やな)、『オトメン』(菅野文)、『お茶にごす』(西森博之)

■第4回(2009年):『聖☆おにいさん』(中村光)、『ちはやふる』(末次由紀)、『ストロボ・エッジ』(咲坂伊緒)、『3月のライオン』(羽海野チカ)、『Doubt』(外海良基)

■第5回(2010年):『flat』(青桐ナツ)
■第6回(2011年):『進撃の巨人』(諫山創)
■第7回(2012年):『鬼灯の冷徹』(江口夏実)
■第8回(2013年):『暗殺教室』(松井優征)
■第9回(2014年):『坂本ですが?』(佐野菜見)
■第10回(2015年):『魔法使いの嫁』(ヤマザキコレ)
■第11回(2016年):『ダンジョン飯』(九井諒子)
■第12回(2017年):『からかい上手の高木さん』(山本崇一朗)

ライター

飯田 萌
フリーランスのライター。一児のママ。出産前まではリクルートで結婚情報誌を担当。現在はWeb媒体にて書籍、音楽、育児など幅広く執筆中。影響を受けた作家は白石一文。趣味はスイーツを愉しむこととドラマ鑑賞。