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表紙詐欺!? 表紙と中身のギャップがすごい漫画


更新日:2019/10/28

ジャケ買い派注意!? 表紙と中身のギャップがすごい漫画

本や漫画を買う時に、表紙が決め手になることってありますよね。
綺麗だったり可愛かったり……表紙を見ただけでワクワクする漫画もたくさんあると思います。

そこでここでは、表紙と中身のギャップが激しい「表紙詐欺」な漫画の中でも、面白い作品をご紹介します。

表紙買い派の方も、表紙を見て敬遠していた方も、あらすじやオススメのポイントをご紹介していますのでぜひ読んでみてくださいね。

 

涼川りん『あそびあそばせ』

『あそびあそばせ』表紙

あそびあそばせ
涼川りん(著)、白泉社

表紙詐欺漫画の代表格といえるのが、この『あそびあそばせ』。
水彩画のような繊細な色遣いが魅力的な表紙を見る限り、内容は美少女のほんわかな日常物語のように思えます。

しかし、この作品は抱腹絶倒必至のギャグ漫画!
ギャグはもちろん、登場人物の顔芸やモノローグなど、毎話・毎ページに笑えるポイントがちりばめられています。

放課後の空き教室をめぐる部室争いや、他校の生徒との交流など、学園ものの要素もあり、ギャグシーン以外も見どころだらけです。

 

~あらすじ~
おさげの華子、外国人の両親を持つオリヴィア、眼鏡をかけたクールな香純が主人公。

姉とのゲームに勝てず、罰ゲームを受けさせられた過去がある香純は「遊び」嫌いになっていた。
しかし、放課後にあっち向いてホイで遊ぶ華子とオリヴィアと出会い、3人で「遊び人研究会」を立ち上げることに……!

 

鍵空とみやき『ハッピーシュガーライフ』

『ハッピーシュガーライフ』表紙

ハッピーシュガーライフ
鍵空とみやき(著)、スクウェア・エニックス

表紙の可愛い女の子が目を惹く『ハッピーシュガーライフ』。そのタイトルからも、美少女のほんわかした日常生活を描く物語だと想像する方もいるのではないでしょうか。

しかし、この作品につけられたキャッチコピーは「戦慄の純愛サイコホラー」。登場人物の多くは歪んだ愛情を抱えていて、可愛い絵柄がかえって彼女たちの狂気を引き立てます。よく見ると、表紙の女の子の目の奥も……。

50枚以上のカラーイラストが収録されたA5判の公式ファンブック『恋色ライフログ』も必見です。

 

~あらすじ~
女子高生の松坂さとうは、男をとっかえひっかえしている尻軽少女だが、ある日「最愛の人ができた」と言って、男遊びをパタリとやめる。
さとうが尽くす相手は、数日前に出会ったしおちゃん。彼女から「愛」を教わったさとうだが、しおちゃんへの愛を守るためには手段を選ばず……。

 

つくしあきひと『メイドインアビス』

 『メイドインアビス』表紙

メイドインアビス
つくしあきひと(著)、竹書房

女の子と男の子がほのぼのした旅に出る物語? かと思いきや、その内容は読み進めるごとにダークな展開になっていく『メイドインアビス』。
母親を探すためにアビスと呼ばれる巨大な縦穴を冒険するファンタジー作品です。

物語には「呪い」が存在し、表紙からは想像できないほどグロテスクなシーンが多数登場します。

一方で、その作りこまれた世界は圧巻。自然の美しさとあわせて、残酷さも垣間見られます。

 

~あらすじ~
アビスと呼ばれる巨大な縦穴のある街「オース」に住む少女リコは、伝説の探窟家である母の影響で、12歳という若さで探窟家を目指していた。
ある日リコは、「レグ」というロボットの少年と出会う。そのときリコは、母が書いたと思われる「奈落の底で待つ」というメッセージを見て……。

 

KAKERU『魔法少女プリティ☆ベル』

『魔法少女プリティ☆ベル』表紙

魔法少女プリティ☆ベル
KAKERU(著)、マッグガーデン

第1巻の表紙は、神威の呼び鈴「リィン・ロッド」を持った女の子。誰もが彼女こそ魔法少女プリティ☆ベルなのだと判断するでしょう。
しかし、本当の魔法少女プリティ☆ベルは35歳のおじさん、高田厚志なのです!

序盤こそ、魔法少女×おじさんのギャップで笑いを誘うギャグテイストの強い作品ですが、徐々に政治や軍事などにもストーリーが広がります。
どんな相手にも動じずどっしりと構える高田の男らしさも、この作品の隠れた見どころです。

 

~あらすじ~
天使のミルクとココアは、5代目魔法少女プリティ☆ベルにリィン・ロッドを届けようと、小学生の美咲エリの元を訪れる。
ところが、ロッドが示したプリティ☆ベル適合者は、35歳のボディビルダー高田厚志だった。

エリを魔法少女プリティ☆ベルにしたいミルクとココアの意思に反し、魔法少女プリティ☆ベルになることに高田はノリノリで……!?

 

わたなべまさこ『聖ロザリンド』

『聖ロザリンド』表紙

聖ロザリンド
わたなべまさこ(著)、宝島社

著者のわたなべまさこさんは、画業60年以上、少女漫画の草分け的存在です。
『聖ロザリンド』が最初に誌面に掲載されたのは1973年。本作は、44年ぶりの描き下ろし新作を収録した復刻版です。

70年代の少女漫画らしい、繊細でふわふわしたタッチからは想像できないような展開が続きます。主人公のロザリンドは、今でいうサイコパスなのです。

ジャンルはサスペンスホラー。8歳の少女の無垢さが、より恐怖を駆り立てます。

 

~あらすじ~
8歳の女の子ロザリンド。天使のように愛くるしい彼女の正体は、殺人を繰り返す悪魔だった!
あるときは自分の欲望のままに、あるときは「死んだ娘の元に行きたい」と口にしたおばのために。純粋なロザリンドが生み出す地獄とは……。

 

吉岡公威/井上堅二『ぐらんぶる』

『ぐらんぶる』表紙

ぐらんぶる
吉岡公威(著)、井上堅二(原作)、講談社

第1巻の表紙で女の子が読んでいる雑誌から、ダイビングをする男女の甘酸っぱい青春物語だと思う方も多いでしょう。しかし、この作品の正体は、超体育会系ノリのギャグ漫画です。

確かに、主な登場人物は大学のダイビングサークルに所属しています。しかし、ダイビングシーンがおまけに感じるほどダイビングは登場しません。

海の代わりに登場するのは、ムキムキの男の裸とお酒。学生時代のノリを思い出して楽しみたい方におすすめです。

 

~あらすじ~
大学進学をきっかけに、親戚の経営するダイビングショップに居候することになった北原伊織。
引っ越し早々に衝撃的な形でダイビングサークルの先輩たちと出会い、カナヅチにもかかわらず伊織は強制的に入会させられてしまう。

いとこの美少女姉妹との同居生活や新しいサークルの仲間との出会いなど、想像をはるかに超える伊織の大学生活が始まる!

 

PEACH-PIT『Rozen Maiden』

Rozen Maiden
PEACH-PIT(著)、幻冬舎

『Rozen Maiden』の表紙には、美しい少女の人形が描かれています。
お人形の可愛い物語かと思いきや、本作は、究極の少女アリスを目指し「アリスゲーム」の中でドール同士が戦うバトル漫画です。

美しく描かれたドール同士のバトルは、男性だけではなく女性からも支持を得ています。
またバトルだけではなく、バトルを通してもがき苦しむ「ジャンク(壊れた子)」の姿に、考えさせられることが多い作品でもあります。

続編もあわせて読んでみてくださいね。

 

~あらすじ~
中学生で引きこもりの日々を送るジュンに、「まきますか? まきませんか?」というメッセージが届く。

ジュンが「まく」ことを選んだところ、翌日ジュンの元に革製のトランクケースが届き、そのなかにはアンティークドールが。
ジュンがネジを巻くと、ローゼンメイデンの第5ドールである「真紅」が目覚め……。

⇒シリーズ作品はこちら

 

芦奈野ひとし『ヨコハマ買い出し紀行』

ヨコハマ買い出し紀行
芦奈野ひとし(著)、講談社

『ヨコハマ買い出し紀行』の表紙は、柔らかいタッチの淡い色使いが特徴。幻想的な風景と人物が織りなす、ほのぼのとした日常系漫画のように見えます。

しかし、本作の舞台は、地球温暖化の影響で海面が上昇し、人口も減りつつある、いわゆる「終末」。

ゆっくり流れていく時間の中で、いつまでも変わらないアンドロイドの存在や、環境問題など、考えさせられることが多い作品です。

 

~あらすじ~
アンドロイドのアルファさんは「カフェアルファ」を運営しながら、一緒に暮らしていたオーナーである初瀬野先生の帰りを待っている。
アルファさんと近所の人との触れ合いは、どこまでも温かくて優しい……。

しかし、時間は誰にでも等しく流れていくもの。静かに、そして緩やかに文明は衰退に向かっていた。

 

泉光『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』

『あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない』表紙

あの日見た花の名前を僕達はまだ知らない
泉光(著)、超平和バスターズ(著)、集英社

淡い色使いの表紙とタイトルからは想像できない、なかなか「重い」作品です。

原作はオリジナルアニメで、実写ドラマ化もされています。全3巻という手ごろな短さなので、一気読みにもピッタリですよ。
青春時代を経て大人になったからこそ理解できる、郷愁とせつなさ。思いっきり泣きたいときに読みたい作品です。

舞台は埼玉県秩父市がモデルとなっているので、実際に訪れてみるのもいいかもしれません。

 

~あらすじ~
小学校の頃、なんでも平和にする「超平和バスターズ」のリーダーだった仁太(じんたん)は、高校受験に失敗して引きこもりに近い生活をしていた。
メンバーとはすっかり疎遠になっていたが、ある日メンバーの一人で、亡くなったはずの芽衣子(めんま)が目の前に現れ……。

 

出水ぽすか/白井カイウ『約束のネバーランド』

約束のネバーランド
出水ぽすか(著)、白井カイウ(原作)、集英社

2018年10月現在、既刊10巻で累計600万部を突破し、2019年1月からアニメ化も決まっている作品です。希望に満ちた旅立ちを感じさせる1巻の表紙とタイトルに期待して読み始めると、驚愕することでしょう。

「脱獄ファンタジー」とうたわれていますが、謎解き要素もあるため、考察が楽しい漫画でもあります。
ミステリーが好きな方にもオススメですよ。

 

~あらすじ~
11歳のエマは、孤児院グレイス=フィールドハウスで暮らしている。

外の世界を知らないながらも、子供たちから「ママ」と慕われるイザベラや仲間たちと楽しく生活をしていたエマ。
ところがある日、エマ、ノーマン、レイは、孤児院は鬼が食べるための人間を育てる「人間飼育場」という事実を知ってしまい……。

 

ジャケ買いで新しい世界に触れてみよう!

ジャケ買いして失敗したという方も多いかもしれませんが、「良い意味で裏切られた」という経験をお持ちの方もいらっしゃると思います。

ご紹介した漫画はどれも、表紙と中身にギャップはありますが、繰り返し読みたくなる面白い作品ばかりです。

泣ける漫画や考察をするのが楽しい漫画ばかりですので、何度読み返しても新たな発見や感動があります。

手元に置いて繰り返し読むためにも、是非皆さんのコレクションに加えて楽しんでください。

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